侍ジャパン、強化試合第1戦は完敗　小久保監督は拙攻を悔やむ「有利に運べなかった」

野球日本代表「侍ジャパン」は10日、メキシコとの強化試合第1戦（東京ドーム）に3-7と大敗した。試合後、小久保裕紀監督は相手のミスに畳みかけられなかった1回の攻撃を悔やんだ。

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4四球で1点しか取れなかった1回は「もったいなかった」

　野球日本代表「侍ジャパン」は10日、メキシコとの強化試合第1戦（東京ドーム）に3-7と大敗した。試合後、小久保裕紀監督は相手のミスに畳みかけられなかった1回の攻撃を悔やんだ。

　1回表に先発・武田翔太（福岡ソフトバンク）が無死満塁の大ピンチを3者連続三振で切り抜けた直後だった。日本は3四球などで1死満塁の好機を作り、5番・筒香嘉智（横浜DeNA）も四球を選んで押し出しで1点を先制。だが、続く内川聖一（福岡ソフトバンク）が二ゴロ併殺に倒れ、追加点を奪えなかった。

　この場面を振り返った指揮官は「ランナーが四球で出た後に追加点が取れなかった。有利な試合運びができなかったという点では、1回裏はもったいなかったなって感じますね」と渋い表情だった。

　3回にも再び3四球などで2死満塁の好機を迎えたが、やはり相手が悪くした流れに乗じることができず。約半数にあたる13アウトがフライアウトだった点にも触れ、「シーズン中なら捉えられていた球がポップフライになっていた。実戦から（日にちが）空いてしまったことが今日出てしまった」と、この日5安打3点に終わった不調な打線を分析している。

初登板の千賀の評価は…「少し制球に苦しんだので…」

　奇しくも「日本の打者がアジャストする前の投手交代を意識していた」と話すメキシコ代表エドガー・ゴンザレス監督の采配にハマってしまったわけだが、同時に勝利にこだわるメキシコ代表と、選手選考を兼ねた侍ジャパンの強化試合に対する目的やモチベーションが異なることも、黒星発進を招いた1つの要因かもしれない。

　小久保監督は「勝つための采配をしている」と敗戦を悔しがる一方で、「選手を見極める場と思っている」とも明言。侍ジャパン初選出、初登板で、3回を投げて1被弾を含む2安打2四球4奪三振3失点だった千賀滉大（福岡ソフトバンク）について「少し制球に苦しんだので、なかなかシーズン中のようなボールを投げられていなかったように思う」と話した。6回には2四球から2失点し、実戦の中で制球を修正しきれずに勝ち越し点を献上。この“テスト”登板をどう評価するか興味深いところだ。

　選手の適性を見極めるためにも、第2戦は打順を入れ替えると話した指揮官。気になる4番は、2戦続いて中田翔（北海道日本ハム）にするというが、中田→筒香以外の打線をどう組み替えてくるかも、見どころになりそうだ。

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