桑田真澄監督の下で感じたひと夏の成長…U-12代表が3大会ぶりアジア選手権制覇!

2026.8.31

8月9日から1週間、中国・杭州市を舞台に「第12回BFA U12アジア選手権」が開催され、野球日本代表「侍ジャパン」U-12代表は全勝優勝を果たした。2016年の第9回大会以来となる2度目の優勝を掴んだ精鋭15選手は、チームを率いた桑田真澄監督の下、かけがえのない経験と大きな成長も手に入れた。

写真提供=Getty Images

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大会初日から雨天順延のアクシデントが発生

 8月9日から1週間、中国・杭州市を舞台に「第12回BFA U12アジア選手権」が開催され、野球日本代表「侍ジャパン」U-12代表は全勝優勝を果たした。2016年の第9回大会以来となる2度目の優勝を掴んだ精鋭15選手は、チームを率いた桑田真澄監督の下、かけがえのない経験と大きな成長も手に入れた。

 オープニングラウンドでは、日本はフィリピン、パキスタン、中国と同じグループAとなった。初戦のフィリピン戦は当初、9日に予定されていたが雨天により翌日に延期。10日も雨模様だったが、午後にようやく試合開始となった。

 開幕戦の先発を任されたのは石井裕翔選手。そして、捕手は石井陸翔選手(ともに都賀の台レッドウィングス)という双子バッテリーが試合を引っ張った。2回に1点を先制されるが、最少失点で切り抜けると、その裏の攻撃で2死球から堤三蔵選手(東海ライダース)が右中間へタイムリー二塁打を放ち、すぐに逆転。3回以降は田中陸斗選手(レッドバッファローズ)と高橋琥尚選手(丸亀城南軟式野球スポーツ少年団)が無失点リレーで繋ぐと、打線も4回に代打の大和田与喜選手(八郷西野球少年団)から始まる攻撃で得点を重ね、5回に10点差がついたところで、大会規定により日本のコールド勝ちとなった。


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パキスタン戦は大勝も、切り替えて臨んだ中国戦は手堅く勝利

 第2戦のパキスタン戦は、試合開始から日本が圧倒する展開となった。初回に打者一巡の猛攻で5点を先制すると、2回にも5点を追加。3回は相手のミスも重なったが、この回から出場した雲岡湊選手(芥子山ベアーズ)が2安打3打点を挙げるなど一挙21点を加えた。投げては、大野湊助選手(柏ホエールズ)、主将の伊藤龍成選手(ASAI KIDS☆UNITED)、古垣佑規選手(紀見少年スポーツクラブ)、上間雄喜選手(那覇前島ゼブラ)が完全リレー。一方的な試合とはなったが、最後のアウトまで全力を尽くした。

 第3戦は中国との2連勝同士の対決。日本は先発の山田亮碩選手(金閣リトルタイガース)が初回に走者を背負ったが、2回を無失点に抑えて試合のトーンを決めた。打線は初回に2点を先制すると、3回に2点を追加。4回は勝蓮太朗選手(世田谷成城ジュニアーズ)の安打などで1死一、二塁としたところで、山田選手が左越え3ラン。投手陣は3回に1点、6回は2点を許したが、徳永或飛選手(松尾クラブ)らが3者凡退に抑えるなどし、3戦全勝でスーパーラウンド進出を決めた。

接戦続きも集中力高くプレー…集大成の決勝は完封勝利

 スーパーラウンド初戦は今大会最大の勝負どころとなった。対戦するチャイニーズ・タイペイは大会2連覇中の強豪。日本は初回に先頭の中村太陽選手(鳴尾東ビクターズ)が内野安打から後続のタイムリーで先制ホームを踏んだ。だが、2回に同点に追いつかれると、4回に1点、5回には3点を許して4点を追う展開となってしまった。ここから選手たちが集中力の高さを見せる。5回に中村選手のタイムリーなどで2点を返すと、6回には2死から同点に追いつき、最後は相手のミスを誘って逆転サヨナラ勝ち。さらには、3大会ぶりとなる決勝進出も決めた。

 続く韓国戦は投手戦となった。日本は山田選手が2回まで無失点としたが、3回に3連打で1点を献上。直後の攻撃で中村選手が左翼へ2ランを運び、すぐさま逆転に成功する。5回には伊藤選手の安打や中村選手の振り逃げなどで得点機を作ると、古垣選手の一塁ゴロで1点を追加。4回以降は高橋選手、上間選手が無失点で繋ぎ、3-1と接戦を制した。

 15日の決勝はチャイニーズ・タイペイとの再戦となった。試合を重ねるたびに強まってきたチーム力が発揮されたこの試合。初回は互いに走者を置きながらも得点に繋げられず。迎えた3回攻撃で、二塁打と2四死球で無死満塁とした日本は、主将・伊藤選手の痛烈な打球が三塁手の失策を呼ぶ間に2点先制に成功した。日本は5回にも1点を追加すると、投手陣は石井裕翔選手、上間選手が大一番で完封リレー。日本は6戦全勝で3大会ぶり2度目の優勝を掴んだ。

 大会MVPには3試合(10回)登板で2失点に抑えた石井裕翔選手が輝き、主将の伊藤選手は最多本塁打とベストナイン(外野手)を受賞。主に一塁を守った中村選手は最優秀守備選手、古垣選手はベストナイン(外野手)に選ばれた。


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大会前に桑田監督「強い人、強い選手になってほしい」

 大会前、桑田監督が「粘り強く守り、走塁で次の塁を奪い、貪欲に1点を取りにいく。その積み重ねが勝利につながります。私は、それこそが日本野球の強みであり、世界に誇れる野球だと思っています」と語っていた通り、国際大会で貪欲に戦い続けた結果が優勝という最高の結果をもたらした。

 また、指揮官は選手に強い人、強い選手になることを求め、行動指針として「BCR(バランス、チャレンジ、リスペクト)」の3つの言葉を与えていたが、15人の選手たちは大会を通じて実践。野球選手としてはもちろん、人として大きな成長を遂げるひと夏の時間となった。

 今回の経験を財産とし、3年後、6年後、さらなる成長を遂げた選手たちが、U-15代表、U-18代表に名を連ねる日を楽しみとしたい。

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