初のW杯で存在感見せる小島　打率5割＆6打点、5連覇かかる決勝戦でもキーマンの1人に

侍ジャパン女子代表は10日、「第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ」（韓国・釜山）のスーパーラウンド最終戦の韓国に6-0で勝利。11日のカナダとの決勝戦へ、万全の準備を整えた。この試合では、今大会初めて6番に入った小島也弥（環太平洋大）が初回にタイムリー内野安打を放ち、チームに貴重な2点目をもたらす活躍。W杯初出場でチーム2位タイの打率.500と、154センチの小さな体で大きな存在感を見せている。

韓国戦では2点目のタイムリー内野安打、チームに貴重な1点をもたらす

　侍ジャパン女子代表は10日、「第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ」（韓国・釜山）のスーパーラウンド最終戦の韓国に6-0で勝利。11日のカナダとの決勝戦へ、万全の準備を整えた。この試合では、今大会初めて6番に入った小島也弥（環太平洋大）が初回にタイムリー内野安打を放ち、チームに貴重な2点目をもたらす活躍。W杯初出場でチーム2位タイの打率.500と、154センチの小さな体で大きな存在感を見せている。

　日本にとって貴重な1点だった。初回、内野安打で出塁した川端友紀（埼玉アストライア）が2つの盗塁と相手の暴投で生還。1点を先制し、なおも2死一、三塁のチャンスで小島が打席に立った。

　4球目に寺部が二盗に成功し、二、三塁となると、小島はフルカウントからの7球目を叩く。ショートの深い位置に転がり、一塁を一足早く駆け抜けてセーフ。「追い込まれていたので、とにかく逆方向にゴロを打つつもりで。打った瞬間は普通の内野ゴロかなと思ったんですけど、いいところに転がって内野安打になってよかったです」。三塁走者の有坂が悠々と生還した。

　この試合、スタメンから外れていた主力の三浦伊織（京都フローラ）が「チームとして初回に点を取ることができて、こっちにリズムが出来たと思うので、チーム一丸となって先制点を取れたのがよかったなと思います」と振り返った立ち上がりの攻撃。スーパーラウンドに入ってからは前日まで全敗と力の落ちる韓国を相手に、この2得点で試合を優位に進めることが出来た。

打率チーム2位&打点チーム3位、決勝でも「つなぐバッティングを意識して」

　小島にとって、これが初めてのW杯。ただ、大倉孝一監督が率いる日本の野球を体現する存在だ。つなぎが必要な場面ではじっくり球を見極め、四球を選ぶ。走者を進めたければ、きっちりバントを決める。それでいて、今大会では勝負強さも光る。打率.500は、4番に座る川端の.526に次ぐチーム2位タイ。打点6は同3位の数字だ。

　初戦のカナダ戦は9番でスタートしたが、スーパーラウンド2試合目のチャイニーズ・タイペイ戦では7番に“昇格”。そして、この試合は一部の主力を温存したとはいえ、6番に入った。それでも、本人は「打順が上がったことはそんなに気にしてないんですけど、チャンスで回ってきた時には、ヒッティングのサインだったらいい球はどんどん初球から振っていくことを心がけています。狙ってゴロ打ちとかバントとか、そういうものでもっと出塁できるようにやっていきたいです」と自らの役割を十分に理解している。チームの中で自分が何をするべきなのか、忘れることはない。

　決勝の相手はカナダ。初戦で対戦した時には、4打数2安打1打点1得点と活躍し、勝利に貢献した。5連覇へ向けて、小島がキーマンの1人になることは間違いないだろう。

「カナダはどんどん外野に飛ばしてきていて、他のチームより打力もあると思うので、外野の守備位置も考えてやりたい。打撃では自分の仕事をしっかりして、つなぐバッティングを意識してやっていきます」

　日本にとっては5連覇の偉業がかかる一戦だが、小島にとっては初めての決勝の舞台。「このメンバーでやってきた集大成だと思うので、一番自分の力を発揮できる試合にしたい」。世界の頂点からどんな景色が見えるのか。決勝での活躍にも期待がかかる。

記事提供＝Full-Count
写真提供＝Getty Images