侍ジャパンU-12代表、世界一へW杯圧勝発進 仁志監督「いいゲームになった」

2017.7.28

世界一への道を、圧勝でスタートさせた。台湾・台南市で行われる「第4回 WBSC U-12ワールドカップ」が28日に開幕。悲願の世界一を目指す侍ジャパンU-12代表は初戦でチェコと対戦し、13-0の大差をつけて圧勝した。5回コールドゲーム。仁志敏久監督は「最初は緊張もあったと思うが、途中から力を発揮してくれた。いいゲームになった」と今大会の初陣を飾り、安堵の表情を浮かべた。

写真提供=Getty Images

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初戦チェコに5回コールド勝ち、指揮官は投打で活躍の山田脩也を称賛

 世界一への道を、圧勝でスタートさせた。台湾・台南市で行われる「第4回 WBSC U-12ワールドカップ」が28日に開幕。悲願の世界一を目指す侍ジャパンU-12代表は初戦でチェコと対戦し、13-0の大差をつけて圧勝した。5回コールドゲーム。仁志敏久監督は「最初は緊張もあったと思うが、途中から力を発揮してくれた。いいゲームになった」と今大会の初陣を飾り、安堵の表情を浮かべた。

「ゲームを作れる子。(チェコとは)力の差はあると思っていたけど、1戦目なのでゲームを作って、打線の爆発をイメージしていた」という仁志監督は、プレッシャーのかかる大事な1戦目の先発マウンドに、山田脩也(荒町タイガース)を送った。

 迎えた本番で右腕は指揮官の期待に見事に応えて見せた。「緊張しましたけど、バックが声をかけてくれて、気楽に投げることが出来ました」と山田。ストレートと、縦、横の2種類のカーブを武器に、チェコ打線を手玉に取った。初回を遊ゴロ、一ゴロ、空振り三振に切り、リズム良く3者凡退とすると、2回も一邪飛、空振り三振、見逃し三振。テンポよくアウトを積み重ねていった。

 一方、日の丸を背負って戦う大会の初戦とあって、打線には硬さが見られた。初回、簡単に2死を取られた。そこから2本の内野安打で一、二塁としたが、無得点に終わった。

 続く2回。指揮官が動く。先頭の大塚光竜(目黒西リトル)、続く戸井零士(松原ボーイズ)が連打を放つと、「あんなに早い回からバントを使うつもりはなかったんですけど、あそこでチャンスを潰してしまって、変な緊迫感を与える必要はないなと。点が入れば、変わってくるかな」(仁志監督)と考え、加藤滉大(名東千種リトル)に犠打を命じた。加藤がこれを見事に決めて1死二、三塁とすると、ここまで好投していた山田が自らを援護。左前へと弾き返すタイムリーを放ち、チェコの左翼の悪送球も重なって2点を先制した。

仁志監督「メキシコ、タイペイ戦がヤマ場になる」

 3回には仁志監督の期待通りに打線が爆発。連続四球などで無死二、三塁とし、大山陽生(広島安佐ボーイズ)の遊撃への適時内野安打で1点を追加。さらに無死満塁と好機を拡大させると、戸井が中越えの満塁ホームラン。この回一挙6得点。4回にも3点、5回にも1点を加え、リードを広げていった。

 先発の山田が3イニングをパーフェクトに抑えると、4回を左腕の加藤達哉(武蔵府中リトル)、5回を戸沢快生(秋田ファイターズ)と繋いで無失点リレー。打線は13安打で13点を奪い、結果的には、格下のチェコに力の差を見せつける大勝だった。

「悪いわけじゃないんですけど、内容を考えると、もう少し序盤からいけたら良かった。頭からガンガンいくかなと思ったけど、あっさり初回終わってしまったのが意外だった」とエンジンのかかりが若干遅くなった試合展開に苦笑いを浮かべた仁志監督。その中で、自らのバットで試合を動かした山田を「6年生なんですけど、勘の良い子。打っても、投げても、バランス良く、リズム良く出来る」と称えた。

 まずは、順調に白星発進を決めた侍ジャパンU-12代表。29日にメキシコ戦、30日には前回大会準優勝のチャイニーズ・タイペイ戦を控える。「今日(のチェコ)と比べて力量が上がる。メキシコ、タイペイ戦がヤマ場になる」と仁志監督。コールド勝ちの勢いで、オープニングラウンドグループAでライバルと目される2か国も撃破したいところだ。 

【了】

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