有坂が日本1号、打線の爆発呼ぶ 特大の一発に大倉監督も「すごかったね…」

2016.9.6

侍ジャパン女子代表が「第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ」(韓国・釜山)で順当にスーパーラウンド進出を決めた。5日のインド戦に18-0で5回コールド勝ちし、オープニングラウンドを3連勝で突破。チームを勢いに乗せたのは、今大会初のスタメンマスクを被った有坂友理香(アサヒトラスト)だ。初回にレフトへ特大の先制3ラン。日本1号に「素直に嬉しいです」と笑みがこぼれた。

写真提供=Getty Images

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球場がどよめきに包まれる先制3ラン、18得点の大勝に導き「素直に嬉しいです」

 侍ジャパン女子代表が「第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ」(韓国・釜山)で順当にスーパーラウンド進出を決めた。5日のインド戦に18-0で5回コールド勝ちし、オープニングラウンドを3連勝で突破。チームを勢いに乗せたのは、今大会初のスタメンマスクを被った有坂友理香(アサヒトラスト)だ。初回にレフトへ特大の先制3ラン。日本1号に「素直に嬉しいです」と笑みがこぼれた。

 衝撃の一発だった。初回、2死一、三塁で有坂が打席に立った。その初球だ。インコースへの直球を完璧に捉えると、快音を残して打球がレフトへと飛んだ。球場がどよめきに包まれる中、芝生席まで届く特大のホームランに。大倉孝一監督も試合後に「いやぁ、すごかったね…」と驚きの表情で振り返った。

 感触はまさに完璧。有坂は「打った瞬間、大きい当たりが行ったなと思ったんですけど、入るところは見えなくて、審判もコールしてなかったので、『あれ?』みたいな感じで」と苦笑いで振り返ったが、ベンチは大盛り上がりだった。「感触はよかったですね。こういう良い当たりの時は、手に残る感触はほとんどない。そんな感じでした」。チーム屈指のパワーヒッターが、まさにバットの真芯で捉えた会心の一発だった。

 大会初出場となった4日のオランダ戦では、最初の打席で1度もバットを振らずに3球三振。自信を持って見送っていたようにも見えたが、「多分、調子が悪いというのもあって、目のストライクゾーンも自分の普段の感じと合っていなかったと思います。ちょっと遠く見えちゃう。ボールだと思ったんだけど、入っている。(ストライクゾーンが違う)国際大会ではよくあることです」と振り返る。結局、犠飛はあったものの、2打数無安打に終わった。

今後も勝負どころの一発に期待、「しっかり決められるように調子を上げていきたい」

 この試合では、大倉監督からは「自分のスイングをしなさい」と送り出されていた。そして、最初の打席の初球で“一発回答”。「大会前と昨日と調子
が上がらなかったんですけど、監督とかコーチ、ベテランの選手がいっぱいアドバイスをくれて、ヒットでも何でも、なんとか打ちたいないという(気持ちだった)。それがいい形でホームランになりました」。恩返しのホームランにもなった。

 捕手のレギュラーは船越千紘(平成国際大)が務めるため、普段は勝負どころでの代打起用が多い。スーパーラウンドでは、まさに一振りで試合を決めるような役割を任せられることになりそうだ。本人も「けっこう大事なところで代打があったりすると思うので、しっかり決められるように調子を上げていきたい」と自覚をにじませる。

 特大のホームランを放っても、驕りは一切なし。「自信になったか?」との問いには、「でも、このまましっかり平常心で。徐々に調子を上げていけたら」と、しっかりとした口調で答えた。

「チーム一丸となって一戦一戦しっかり戦っていくということと、自分の役割をしっかりしていきたい。チームの雰囲気は本当にいい感じだと思います」

 この先の戦いに向けて、確かな手応えを示した有坂。大倉監督も「有坂もずっと振りきれなかったので、それを合宿の時からずっと伝えてきてたのがやっと結果として出たし、形としてもいいホームランだったと思います」と話しており、今後の大きな戦力として計算できそうだ。

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