侍ジャパンU-15日本代表、精鋭18選手でアジア王座奪還へ 山田主将「レベル高い」

2017.10.30

11月1日から「第9回 BFA U-15アジア選手権」(静岡県伊豆市・志太スタジアム)に臨む侍ジャパンU-15日本代表。第5回大会で優勝して以来、栄冠から遠ざかっており、目指すは4大会ぶりの王座奪還。10月27日には伊藤将啓監督、武田勝コーチ、山田将義主将が都内で記者会見に臨み、大会への意気込みを語った。

写真提供=Full-Count

写真提供=Full-Count

「第9回 BFA U-15アジア選手権」が11月1日に静岡で開幕

 11月1日から「第9回 BFA U-15アジア選手権」(静岡県伊豆市・志太スタジアム)に臨む侍ジャパンU-15日本代表。大会はチャイニーズ・タイペイ、韓国、パキスタン、香港、フィリピンを含めた6か国が参加し、アジアの頂点を争う。日本は2008年の第5回大会で優勝して以来、栄冠から遠ざかっており、目指すは4大会ぶりの王座奪還。10月27日には伊藤将啓監督、武田勝コーチ、山田将義主将が都内で記者会見に臨み、大会への意気込みを語った。

 2015年の前回大会に引き続いて指揮を執る伊藤監督は「緊張しているのと、ワクワクしている気持ち。これから伊豆に集まって2次合宿がある。そこで気持ちを1つにしたい」と期待に胸を膨らませた。

 ここまで3大会連続で2位に終っており、優勝にあと一歩届かなかった。「台湾、韓国にはパワーではかなわない。日本らしく足を絡め、小技を絡めて得点を挙げていくことが大事」と話した指揮官。キーマンには右腕・荻原吟哉と左腕・根本悠楓の両投手を挙げ、「2人のピッチャーが中心。海外のチームは横の変化に対応されてしまう。縦の鋭い変化を持っている2人を軸に継投したい」と戦略の一端を明かした。

 また打撃陣については「前回は長距離、ロングを打てるバッターを選出したが、今大会はオールマイティーが多い」とメンバー構成を説明。主将を務める山田について「シュアなバッティングもできるし、長打もあって足もある」と評価し、打撃陣を牽引する活躍を期待した。

武田コーチ、若き選手たちへエール「今後の野球人生の財産になる」

 今回のチームは昨季まで北海道日本ハムで活躍した武田勝氏がコーチに就任。選手を懸命にサポートしている。国際大会に向けて緊張感を漂わせた武田コーチは育成年代の指導について「選手たちとしっかり話し合うことが大事。僕自身が経験したこと、高校、大学、社会人、プロ、今はBCリーグだが、経験した話を含めながら方向性を見つけ、選手たちがやりやすい方向性を考えたい」と語り、将来を嘱望される若い選手たちに「今しか経験できないことを今後の野球人生に生かしてほしい。今後の野球人生の財産になる。勝つことも大事だが、先を見据えた目標設定を見出してほしい」と訴えた。

 また、大会は6チーム総当たり制で行われる短期決戦で、選手起用も大きなカギを握る。武田コーチは「限られた人数の中で先発、リリーフ、抑えが決まってくる。適正能力を見ていくことがコーチングとして大事。合宿の中で察知して、選手を当てはめていってあげたい」とも話した。

 一方、伊藤監督から期待を寄せられた山田主将は3年前の2014年にも侍ジャパンU-12代表としてプレーした経験があり、日の丸を背負うのは自身2度目となる。「全国の軟式野球、数多い選手の中から18人に選んでいただいてありがたく思います。自覚を持ってしっかりプレーしたい」と表情を引き締め、「全国からレベルの高い選手が選ばれている。チームワークがよく、個々のレベルが高い。全員が一つのパーツとなって、全員野球でアジアの頂点を狙いたい。韓国、台湾には力ではかなわない。足を絡め、単打でつなぐ、日本のスモールベースボールを見せたい」と抱負を語った。

 侍ジャパンU-15代表は大会開幕前日の10月31日まで調整を続け、11月1日の第3試合で初戦の香港戦に臨む。以降、2日の第2試合でフィリピン、3日の第3試合でチャイニーズ・タイペイ、4日の第2試合でパキスタン、5日の第3試合で韓国と対戦。果たして若き選手たちはアジアの頂点にたどり着けるのか――。伊藤監督は「中学軟式野球の18万人の代表として、夢と希望を与えられるように、次の世代の子供たちがここを一つの目標とできるように、結果を出したい」と力を込めた。

【了】

記事提供=Full-Count
写真提供=Full-Count

NEWS新着記事