イタリア代表強打者が熱望 WBC2次ラウンドで実現させたい侍ジャパン大谷翔平との対戦

2022.10.17

2023年3月、6年ぶりに開催される「ワールド・ベースボール・クラシック™」(以下WBC)に5大会連続で出場するイタリア代表。かつてロサンゼルス・ドジャースで野茂英雄氏とバッテリーを組んだマイク・ピアザ氏が監督を務めるほか、メジャー選手たちが続々と参加を表明している。過去4大会での最高成績は2013年の2次ラウンド進出となっているが、今大会は上位進出を虎視眈々と狙っている。

写真提供=Getty Images

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メジャー通算125発マンシーニ、曾祖父がイタリアからの移民で代表入り

 2023年3月、6年ぶりに開催される「ワールド・ベースボール・クラシック™」(以下WBC)に5大会連続で出場するイタリア代表。かつてロサンゼルス・ドジャースで野茂英雄氏とバッテリーを組んだマイク・ピアザ氏が監督を務めるほか、メジャー選手たちが続々と参加を表明している。過去4大会での最高成績は2013年の2次ラウンド進出となっているが、今大会は上位進出を虎視眈々と狙っている。

 そんなイタリア代表で主砲と期待されるのが、ヒューストン・アストロズのトレイ・マンシーニ内野手だ。通算125本塁打を誇る右打ちのスラッガーで、ボルチモア・オリオールズ時代の2019年には35本塁打をマーク。2020年3月に大腸癌の手術を受けたが、2021年の開幕戦でメジャー復帰。同年オールスター戦前日に開催されたホームランダービーで準優勝を飾り、レギュラーシーズンには21本塁打、71打点を記録してカムバック賞を受賞した。

 米フロリダ州ウインターヘイブン出身。曽祖父がイタリア人で「家族と共にイタリアからアメリカに渡った」という。自分のルーツとも言えるイタリアを代表し、国際大会でプレーすることを心待ちにしている。

「イタリア代表としてプレーするために、家族の歴史を調べて書類を提出しなければならなかったので、色々なことを学びました。曾祖父やその家族が様々な犠牲を払ってまでアメリカで新たな人生を切り拓いたなんて、とても素晴らしいこと。僕がイタリア代表としてプレーすることは、移住してきた祖先が生き抜いた粋な証になると思います」

東京ドームでの2次ラウンドで侍ジャパンとの対戦を期待

 WBCでイタリア代表はプールAに組み分けされ、チャイニーズ・タイペイ、キューバ、オランダ、予選突破国と1次ラウンド(2023年3月8日~13日・台湾)で対戦する。プールAで上位2チームに入れば、東京ドームで行われる2次ラウンド(同年3月15、16日)に進出。マンシーニ選手は東京で野球日本代表「侍ジャパン」と対決することを望んでいる。

「まずはプールAを勝ち上がらないといけません。同組には本当にいいチームも入っているので、勝ち上がれたら凄いこと。日本に行ってみたいとずっと思っていたので、実現すれば最高です。しかも、日本と対戦できたら素晴らしい経験になるでしょう」

 マンシーニ選手自身、日本を訪れた経験は「1度もない」という。それでも、かつてのチームメートから日本の野球や、鳴り物を使った応援スタイルなどについて話を聞き、興味を持った。

「日本の野球は何より楽しそうだし、球場はとても雰囲気がいいと聞いています。元チームメートが何人か日本でプレーしたことがあって、『素晴らしい。日本の野球が大好きだ、最高だ』と言っていました。だから、近いうちに実際に体験してみたいですね」

侍ジャパン・大谷翔平との対戦を熱望「投打ともに一流」

 侍ジャパン対イタリアが実現したら、ぜひ対戦したい選手がいる。ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手だ。侍ジャパン入りの可能性もある二刀流選手には、これまで通算6打数1安打の打率.167、2三振と封じられている。「驚異的な選手。投打ともに一流です。もし彼が日本代表としてWBCに出場すれば、世界中の人々がそのプレーを見る機会に恵まれる。誰にとっても素晴らしいことですよ」と語りながら、大舞台での投手・大谷との対戦を思い描く。

「しっかり球を見極めなければならないし、打てる球が来たら見逃してはならない。失投が少ない投手なので、彼との対戦は毎回、必ず手の焼ける大仕事になるんです」

同僚フレッチャーは早くも勝利宣言「イタリアが日本に勝つぞ」

 マンシーニ選手だけではない。大谷選手と同じエンゼルスからはデビッド・フレッチャー内野手、マックス・スタッシー捕手がイタリア代表としてプレーする。普段はチームメートとしてプレーする両選手は、“大谷封じ”へ意欲を燃やしている。

 フレッチャー選手は「ショウヘイには『イタリアが日本に勝つぞ』と伝えてあります。日本はいい野球をするし、いい選手がたくさんいる印象。(1次ラウンドを勝ち抜いて)東京に行けることを願っています」と、早くも勝利宣言。スタッシー選手も「ショウヘイが日本代表として出場し、僕らと対戦することになったら(大谷の打席は)全集中です。日本はバントを仕掛けてくるなど、チームとして戦う印象があります。いい経験になるはずです」と語った。

 その他にも、トロント・ブルージェイズのジョーダン・ロマノ投手がイタリア代表として2大会連続で参加することを表明している。下馬評は決して高くないが、強打の捕手として名を馳せたピアザ監督の下、番狂わせを狙っていく。

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