栗山ジャパンがついに始動 11月強化試合へ「ベストメンバーを選んだ」初選出15人

2022.10.10

新生“栗山ジャパン”が、ついに本格始動した。野球日本代表「侍ジャパン」トップチームを率いる栗山英樹監督は10月4日、都内で会見を行い、11月に行われる強化試合に向けて28人の代表選手を発表した。「様々な要因、状況を考えながら、この戦いにおいてのベストメンバーを選んだつもりです」と自信を持って選んだメンバーは、15人が初選出というフレッシュな顔ぶれ。4試合を戦いながら、日本球界を席巻する若手選手の可能性を確かめつつ、来年3月の「ワールド・ベースボール・クラシック™」(WBC)での世界一奪還を目指す。

写真提供=Full-Count

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村上宗隆、佐々木朗希ら今季日本球界を沸かせたスターが揃う

 新生“栗山ジャパン”が、ついに本格始動した。野球日本代表「侍ジャパン」トップチームを率いる栗山英樹監督は10月4日、都内で会見を行い、11月に行われる強化試合に向けて28人の代表選手を発表した。「様々な要因、状況を考えながら、この戦いにおいてのベストメンバーを選んだつもりです」と自信を持って選んだメンバーは、15人が初選出というフレッシュな顔ぶれ。4試合を戦いながら、日本球界を席巻する若手選手の可能性を確かめつつ、来年3月の「ワールド・ベースボール・クラシック™」(WBC)での世界一奪還を目指す。

 栗山監督が28人の侍の名前を読み上げた。「今は野球の過渡期。主力選手の入れ替わりの時期にも来ているので難しかったです」と熟考を重ねて選んだメンバーには、今季の日本球界を沸かせたスターたちが名を連ねた。

 投手陣では今季、完全試合の快挙を達成した佐々木朗希投手(千葉ロッテ)、プロ1年目ながら37セーブを挙げた大勢投手(読売)ら、野手陣では今季最終戦に日本人打者最多となるシーズン56本塁打を記録した村上宗隆内野手(東京ヤクルト)、阪神が誇る近本光司外野手と中野拓夢内野手の盗塁王コンビらを選出。その他にも、宮城大弥投手(オリックス)、牧秀悟内野手(横浜DeNA)、佐藤輝明外野手(阪神)ら若手を中心に15人が初めてトップチーム入りした。

甲斐拓也、山田哲人ら経験豊富な面々も「一番いいチームを思い描いて選んだ」

 一方で、侍ジャパンではおなじみの名前も並ぶ。今や日本を代表する捕手となった甲斐拓也捕手(福岡ソフトバンク)のほか、2021年東京の金メダルメンバーでもある山田哲人内野手(東京ヤクルト)、源田壮亮内野手(埼玉西武)、近藤健介外野手(北海道日本ハム)ら、豊富な国際大会経験を持つ面々も選出。若いエネルギーが十二分に発揮されるように、経験と実績のあるメンバーがチームの土台を固める。

 栗山監督は「11月の時点で外国のチームに対して勝ち切るために、一番いいチームを思い描いて選んだ。今回選んだ選手たちがこの4試合で、(WBCに)そのまま行くくらいの結果を残してくれると信じている」と語り、28人の侍に大きな信頼を寄せる。強化試合では「全員にどのポジションもやってもらわないと困るし、送りバントもやってもらうと伝えるつもりです」と型にはまらない起用を示唆。侍ジャパンがチームとして持つ幅や可能性を確かめていくつもりだ。

11月9、10日にオーストラリア代表と対戦

 今回は「侍ジャパンシリーズ2022」と題し、11月9、10日に札幌ドームでオーストラリア代表チームと対戦。また、それに先駆けて5日には北海道日本ハム、6日には読売と東京ドームで強化試合を行う。すでに来年3月9日に始まるWBC第1ラウンドではオーストラリアと同組で戦うことが決定しているだけに、この2戦は貴重な試金石となることは間違いない。栗山監督の指揮の下、初選出の15人を中心としたチームがどのような戦いぶりを見せてくれるのか興味深いところだ。

 来年3月のWBCを視野に入れたチーム編成となった一方で、今回は長いレギュラーシーズンを戦った直後、また日本シリーズが最長で10月30日まで開催されるという事情もあり、2年連続パ・リーグ投手4冠に輝いた山本由伸投手や吉田正尚外野手(ともにオリックス)、千賀滉大投手や柳田悠岐外野手(ともに福岡ソフトバンク)、山崎康晃投手(横浜DeNA)らは選出されなかった。

 この点について、栗山監督は「正直に言うと、外国に行っている選手であるとか、今回は少し制限がかかっている部分もある。今季タイトルを取ったのに選ばれていない人もいて、皆さんは気になると思うが、僕の方で選手たちと話をしているつもり。そういうことを含めて(WBCの選考などを)やっていきたい」と言及。3大会ぶりの世界一奪還を掲げるWBCに向けたチーム編成は、さらに頭を悩ませることになりそうだ。

試合に勝つ、選手たちの特徴を生かすことをテーマに出陣

 2021年11月30日に侍ジャパンの監督に就任した後、今年3月に強化試合が予定されていたがコロナ禍の影響で中止。待ちに待った初陣となる今回の強化試合では、試合に勝つこと、選手たちの特徴を生かすことなどをテーマに掲げ、「3月勝ち切るためにやっておかなければいけないこと。まずこの4試合、しっかり戦っていきます」とキッパリと言い切る。

 国内にとどまらず、海外にも足を運んで視察を重ねながら、WBCで頂点に立つための戦略を思い描いてきた栗山監督。いよいよ迎える実戦でどのような戦いぶりを見せてくれるのか、期待しよう。

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