侍ジャパンが投打で圧倒　4番・村上が先制打、青学大・西川は2安打1打点デビュー

野球日本代表「侍ジャパン」は6日、京セラドームで行われた「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本vs欧州代表」に臨み、5-0で快勝した。「4番・指名打者」で出場した村上宗隆内野手（東京ヤクルト）が初回に先制打を放ち、投げては6人の投手陣が完封リレー。投打が噛み合った白星となった。

欧州代表に5-0で完勝、村上「いい緊張感の中で試合ができました」

　野球日本代表「侍ジャパン」は6日、京セラドームで行われた「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本vs欧州代表」に臨み、5-0で快勝した。「4番・指名打者」で出場した村上宗隆内野手（東京ヤクルト）が初回に先制打を放ち、投げては6人の投手陣が完封リレー。投打が噛み合った白星となった。

「非常にホッとしていますし、いい形で初回に点を取れたという意味では試合を進めやすかったと思います。1点が欲しい場面で4番がしっかり仕事をしてくれた。ずっと外角を攻められて、最後上手く内角をさばいたのはさすがだと思います」

　井端弘和監督は打線が繋がった初回の攻撃を勝因に挙げた。先頭打者の塩見泰隆外野手（東京ヤクルト）が左前打で出塁すると、1死後に近藤健介外野手（福岡ソフトバンク）が左翼線への二塁打で二、三塁。そこで、4番の村上選手が右前へ先制適時打を放ち、1-0とした。

「初回の入りはすごく大事だと思いましたし、なんとか前に飛ばして先制点を挙げたいと思っていました。日の丸を背負って戦うのはすごく気が引き締まる。いい緊張感の中で試合ができました」（村上選手）

　その後、2死一、三塁から紅林弘太郎内野手（オリックス）が技ありの右前適時打を放ち、リードを広げた。所属球団の本拠地で貴重な一打を放った22歳は「初回の打席でしたが、うまく引き付けて打つことができてよかったです。すごくいい流れで、前にも後ろにもいい打者がいるので、つなぐ意識で打席に立ちました」と、お立ち台で笑みがこぼれた。

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青学大・西川が躍動「自分のベストなパフォーマンスは出すことができた」

　5回には1死一、二塁で近藤選手が右翼線へ2点二塁打。昨年3月のワールド・ベースボール・クラシック™（WBC）でも活躍した侍ジャパンの常連は2本の二塁打を放ち、流石の存在感を示していた。また、この回に代走で出場していた西川史礁（みしょう）外野手（青山学院大）は近藤選手の適時打で生還すると、6回2死一、二塁から代わったばかりの相手投手の初球を捉え、三塁線を破る適時二塁打でチームの5点目をもたらした。

　今大会では4人の大学生が招集されており、西川選手はトップチーム初打席での快音となった。「自分の持ち味は初球からフルスイングをすることなので、発揮できたなと思います」。8回にも三遊間を抜く左前打を放ち、侍トップチームのデビュー戦で堂々の2安打。「すごく緊張しましたが、自分のベストなパフォーマンスは出すことができたなと思います。全力プレーができたと思います」と初々しく語った。

宮城は2回を完全投球、最大57キロ差の緩急で翻弄「感覚は良かった」

　投手陣は先発の平良海馬投手（埼玉西武）が2回2安打無失点で立ち上がりを切り抜けると、3回から2番手で登板した宮城大弥投手（オリックス）は2回を投げ、1人も走者を許さない完全投球を披露した。

　宮城投手は2三振と4つの内野ゴロを奪う快投だった。圧巻は3回2死から3番のマレク・フルプ外野手への投球で、初球に85キロのカーブでストライク。続けて139キロの直球で空振りに追い込むと、最後は内角への142キロで見逃し三振に仕留めた。

　最大57キロ差という魅惑の緩急でスタンドを沸かせ、「感覚は良かったです。自分のバランスや感覚といったキャンプで大事にしていたところをしっかり出そうとイメージしました」と汗を拭った。

山下は最速159キロの直球で真っ向勝負「楽しかったです」

　5回に1イニング無失点投球の森下暢仁投手（広島東洋）を挟み、6回からマウンドに上がった山下舜平大投手（オリックス）が剛腕投球でスタンドをどよめかせた。先頭のエンヘル・ベルトレ外野手にはオール直球の4球で三邪飛。158キロ、157キロを2度ずつ計測した。

　2死からアレックス・リディ内野手には左前打を許したものの159キロを2度マーク。力のある球で2回1安打無失点と欧州代表を制圧し、「楽しかったです。たくさんの方々に見られて力を出せました。いい経験ができました」と充実感をにじませた。8、9回は根本悠楓投手（北海道日本ハム）、栗林良吏投手（広島東洋）がゼロ投球を継続し、チームの勝利に貢献した。

　7日も再び欧州代表と対戦する。先発は金丸夢斗投手（関西大）が予定されている。井端監督は「力はありますし、今までやってくれたことをあのマウンドで出してほしい」と期待を込めて送り出す。金丸投手も「自分の持ち味のストレートと制球力という部分を出して、そこに注目してほしいと思います」と瞳を輝かせた。若手中心のフレッシュな侍ジャパンが一丸となり、気持ちのいい連勝を狙う。

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