若手からベテランまで 新生・稲葉ジャパンを彩る国際試合の経験豊富な面々
6月16日に発表された野球日本代表「侍ジャパン」トップチームの24選手。2021年、稲葉篤紀監督の下で戦うメンバーは若手からベテランまで幅広く網羅された、まさに「日本代表」に相応しい顔ぶれとなった。
記事提供=Full-Count
最年長は「1988年」組の4選手、最年少の村上選手は唯一2000年生まれ
6月16日に発表された野球日本代表「侍ジャパン」トップチームの24選手。2021年、稲葉篤紀監督の下で戦うメンバーは若手からベテランまで幅広く網羅された、まさに「日本代表」に相応しい顔ぶれとなった。
怪我やコンディション不良でやむなく出場を辞退した選手もいるが、代替選手が発表され、7月5日に24選手が出揃った。その中で最年長は32歳の大野雄大投手(中日)だが、田中将大投手(東北楽天)、坂本勇人内野手(読売)、柳田悠岐外野手(福岡ソフトバンク)が同じ1988年生まれ。4人が選ばれた世代は、5人が選ばれた1992年組に次いで多い世代となった。ちなみに、1992年組には山崎康晃投手(横浜DeNA)、千賀滉大投手、甲斐拓也捕手(ともに福岡ソフトバンク)、山田哲人内野手(東京ヤクルト)、源田壮亮内野手(埼玉西武)が名を連ねる。
最年少は21歳の村上宗隆内野手(東京ヤクルト)で2000年2月生まれ。同学年の平良海馬投手(埼玉西武)は1999年11月生まれで、村上選手はメンバー唯一の2000年代生まれとなる。最年少コンビの2人だが、投打それぞれでカギを握る存在となりそうだ。
栗原選手、森下投手らU-18代表経験者がズラリ
侍ジャパンは2013年に全世代が常設化されて以来、育成面にも注力。大学代表とU-18代表が試合をしたり、育成年代の子どもたちを対象に野球教室を開いたり、カテゴリーの壁を越えた取り組みを行ってきた。その結果、プロ入り前から各カテゴリーの代表として国際大会を戦った経験を持つ選手が増えている。
U-18代表として2014年「第10回 BFA 18Uアジア選手権」に出場したのが、栗原陵矢外野手(福岡ソフトバンク)だ。捕手として出場した栗原選手は主将も務め、チームをまとめ上げた。森下暢仁投手(広島東洋)もU-18代表として2015年「第27回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」に出場。侍ジャパンとなる以前には、田中投手、浅村栄斗内野手(東北楽天)、山田選手、近藤健介外野手(北海道日本ハム)もU-18代表として海外の同世代トップと戦っている。
2013年には3選手が大学代表でチームメートとしてプレー
大学代表として活躍した選手も多く、2013年の「第39回日米大学野球選手権大会」には山崎投手、梅野隆太郎捕手(阪神)、吉田正尚外野手(オリックス)が出場。2017年の「第41回日米大学野球選手権大会」には、今年から広島東洋でチームメートとなった栗林良吏投手と森下投手がともにマウンドに上がった。さらに、2018年の「第42回日米大学野球選手権大会」には森下投手と伊藤大海投手(北海道日本ハム)が参加。2投手は同年の「第29回ハーレムベースボールウィーク」、2019年の「第43回日米大学野球選手権大会」にも代表として選出され、チームメートとして戦った。
新生・稲葉ジャパンでは20選手が国際舞台を経験済み
内定している24選手のうちトップチーム初選出は7人で、全カテゴリーを通じて初めて代表入りするのは、青柳晃洋投手、岩崎優投手(ともに阪神)、そして平良投手の3人のみ。21選手はすでに国際大会を経験済みと頼もしく、短期決戦での戦い方や独特な雰囲気、海外選手が持つスキルやパワーなどに戸惑う心配はなさそうだ。
2017年からトップチームを率いる稲葉篤紀監督にとって、今夏の大一番は集大成とも呼べる舞台となる。開催国であることは地の利というアドバンテージがある一方、計り知れないプレッシャーも感じるだろう。だが、指揮官が選んだのは大舞台に強い精鋭ばかり。侍ジャパンの各カテゴリーを通じて経験を積み上げてきた選手たちの戦いぶりに期待したいところだ。
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