侍ジャパンは「実は不安でした」 3世代での選出を経験 宮城大弥が明かす“本音”

2024.5.6

“常連”になりつつある日の丸は、大人になるにつれて重たくなってきた。オリックスの宮城大弥投手は、3月6、7日に行われた「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ 2024 日本vs欧州代表」に出場。過去にはU-15代表、U-18代表、そして昨年3月に行われた「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(以下WBC)にはトップチームで、野球日本代表「侍ジャパン」として出場している。

写真提供=Getty Images

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U-15、U-18、トップチームの3カテゴリーで侍ジャパン入り

“常連”になりつつある日の丸は、大人になるにつれて重たくなってきた。オリックスの宮城大弥投手は、3月6、7日に行われた「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ 2024 日本vs欧州代表」に出場。過去にはU-15代表、U-18代表、そして昨年3月に行われた「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(以下WBC)にはトップチームで、野球日本代表「侍ジャパン」として出場している。

「僕が考え過ぎなんだと思うんですけれど、年々ちょっとずつ重く、苦しく……なってきている感じがします。中学生、高校生の頃は『よっしゃ(代表に)入れた!』とか『有名になれる』とか、『プロにいける確率が高くなる』と考えていましたけど……」

 22歳は、素直に胸中を明かす。

「いざ、プロに入ってみると……。(日本代表に)入りたくても入れない選手がいたり、タイトルを獲ったけど、そのタイミング(大会前)だけ調子の悪かった選手もいる。そう考えると、ちょっとだけしんどくて……。自分より良い投手はたくさんいるので、そう考えていると、大人になってプレッシャーや重みを感じることができて成長できたのかなと思うようになりました」

 宮城投手は2019年ドラフト1位でオリックスに入団。プロ1年目の2020年11月6日・北海道日本ハム戦(京セラドーム大阪)でプロ初勝利を挙げると、2021年には13勝(4敗)、防御率2.51を記録してパ・リーグの新人王に輝いた。

 2022年にも11勝8敗、2023年も10勝4敗と、3年連続で2桁勝利をマーク。エースの山本由伸投手がロサンゼルス・ドジャースに移籍した今季は“大黒柱”として君臨する。


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18歳での日の丸は「聞いたことのある名前の人ばかり」

 そんな宮城投手は、初めての日本代表入りを果たした15歳当時を振り返り、「すごい野球少年たちの中に入れたという感じでした。ポニーだとかボーイズとか、ヤングなど(リーグに)関係なく選ばれたということが嬉しかったです」と笑顔を見せる。

 18歳での代表入りは「聞いたことのある名前の人(選手)ばかりで『すごいなぁ……』と思いながらプレーしていました。自分の実力を確かめる、ではないですけど、そういう場所になったことも確かです。高校3年生での自分のレベルが把握できた大会でした」と明かした。

 U-18代表でチームメートだった千葉ロッテ・佐々木朗希投手とは昨年のWBCでも同僚になった。「もう、いい経験ができたとしか言えないですね」。表情を緩ませると、次の瞬間、真剣な表情で言葉を前に出した。

「不安でした。メンバーがメンバーでしたし、本当に自分がそのレベルに達しているのかも分からない。僕の中では今までの成果は勢いでしかなかった部分があると感じていたので、それに対して、他の選手はちゃんとした成績を収めていて、実力もある。その中での僕。最初は嬉しい気持ちの反面、不安の方が多かったかもしれません」

 ドキドキの胸中を抑える方法は1つだった。「もう、割り切るしかなかったですよね。番号をもらったからには、できることをしっかりするしかない。調子が良くても悪くても、最後まで下を向かずにやろうと意識してやりました」。1次ラウンドでのチェコ戦に3番手として登板。5回1失点の好救援で、セーブも記録した。

「1軍で投げ始めてから、救援登板の経験はなかったんです。“初めて”を侍ジャパンで経験できたのは嬉しかったですし、自分なりにはいい投球ができた。点は取られましたけど、最後まで投げきれたのはいい経験になりました」

WBC決勝戦、9回の“死闘”は「ファンの方と一緒の目線です」

 その後は決勝ラウンドでの登板に備えたが、マウンドに上がることはなかった。米国との決勝戦、宮城投手はブルペンで見た光景を忘れない。「最後……ですよね。漫画でした。なんでこんなことが起きているんだろう……と思って見ていました」。大谷翔平投手(現ロサンゼルス・ドジャース)が、マイク・トラウト外野手(ロサンゼルス・エンゼルス)を三振に仕留めるシーンを鮮明に覚えている。

「もう、ファンの方と一緒の目線です。ユニホームは着ていましたけど、最後のシーンは“お客さん”でした。そもそも僕が投げる場所はないですし、あとは応援するだけでした。スタンドに座っているのか、ブルペンにいるのか、そこの違いだけです。みんなも『えぐい、えぐい……』と。展開としても、痺れる場面だったので」

 歓喜の美酒を味わったからこそ、生まれた感情がある。「もしまた選んでいただける場面があれば、全力でチームの力になりたいです。WBCは優勝を経験できましたけど、プレミアや他の世界大会を、僕はまだ経験していないので。また新たな一員として、協力して、みんなで喜びたいなという気持ちがあります」。その日を目指して、がむしゃらに腕を振り続ける。

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