WBC初出場初先発の田中、1番として“満点”の活躍 「準備だけはしないといけない」
野球日本代表「侍ジャパン」は10日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)の1次ラウンド第3戦で中国に7-1で快勝し、3連勝を飾った。「1番・遊撃」で今大会初出場初先発となった田中広輔内野手(広島東洋)が3打数2安打2得点2盗塁と活躍。昨季、広島東洋の25年ぶりのセ・リーグ優勝に貢献したリードオフマンが、日の丸を背負っても同様のプレースタイルで暴れまわった。
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広島東洋の優勝に貢献したリードオフマン、中国戦で3打数2安打2得点2盗塁と活躍
野球日本代表「侍ジャパン」は10日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)の1次ラウンド第3戦で中国に7-1で快勝し、3連勝を飾った。「1番・遊撃」で今大会初出場初先発となった田中広輔内野手(広島東洋)が3打数2安打2得点2盗塁と活躍。昨季、広島東洋の25年ぶりのセ・リーグ優勝に貢献したリードオフマンが、日の丸を背負っても同様のプレースタイルで暴れまわった。
立ち上がりからエンジン全開だった。初回、田中は先頭で打席に立つと、センター前ヒットで出塁。続く菊池涼介内野手(広島東洋)の打席ですかさず二盗を決めた。これが相手捕手の送球エラーを誘い、一気に三塁まで進塁。1アウトから山田哲人内野手(東京ヤクルト)の打球は二塁後方への浅いライトフライとなったが、右翼手が捕球するとタッチアップし、好スタートで本塁を陥れた。
5回は先頭打者として四球で出塁。ここは菊池が不運な当たりで併殺に倒れたものの、田中は4点リードの7回には2死二塁でセカンド内野安打を放ち、この試合3度目の出塁。ここでも二盗を決めると、菊池の遊撃内野安打が相手の送球ミスを誘い、三塁走者の松田宣浩内野手(福岡ソフトバンク)に続いて生還した。日本のリードはこれで6点に。試合を決めた。
「1番打者ですし、チームに勢いを与えたいなと思っていました。そんな中で、初回にヒットを打って得点できた」
試合後には、立ち上がりの自身のプレーに満足げにうなずいた田中。1打席目は2球ストライクを見逃してから、ボールを挟んで、4球目を叩いた。「積極的に行こうと思ったけど、(投球を)見ても大丈夫と思ったので」。初対戦の投手のボールを味方に見せるという役割も果たしながら、ヒットで出塁し、得点する。まさにリードオフマンとして“満点”の仕事ぶりだった。
今後はベンチスタートが濃厚も…「与えられたところで結果を出さないと」
内野のユーティリティープレーヤーとして招集されたが、強化合宿から好調を維持。実戦でも本職の遊撃ではなくて三塁を守って結果を残し、開幕前にはレギュラー候補に浮上した。小久保監督はキューバ戦の前日、“開幕スタメン“について「もうひと晩しっかり考えたい」と明かし、「三塁のところ。松田か、田中か…」と話していた。
結局、開幕戦では三塁に本職の松田を起用。壮行試合や強化試合では調子の上がっていなかったムードメーカーは3ランを含む4安打4打点と活躍し、その後も好調を維持している。さらに、遊撃の坂本勇人内野手(読売)も当たりが戻っており、菊池も攻守両面で存在感を発揮。内野陣の調子がいいため、田中はこの先も控えとしてベンチスタートが続くことが予想されるが、「僕は与えられたところで結果を出さないといけないし、そういう役割なので、準備だけはしないといけない」と“スーパーサブ“としての仕事に徹する。
3連勝で1次ラウンドを突破。2次ラウンドではイスラエル、オランダ、キューバと強豪との対戦が続くが、田中は「連勝できているので、すごくいい雰囲気ですよ」と明かす。侍ジャパンを陰から支える男は、いつでも準備万端だ。
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