侍ジャパンU-12代表が無傷6連勝 盛り上げ役の片岡が決勝打「準備はできていた」
台湾・台南市で行われている「第5回 WBSC U-12ワールドカップ」は1日、スーパーラウンドが開幕。初の世界一を目指す侍ジャパンU-12代表は初戦でベネズエラに4-1で逆転勝ちし、オープニングラウンドから無傷の6連勝を飾った。
写真提供=Getty Images
高畑のスクイズで同点に追いつくと、片岡が逆転の2点タイムリー
台湾・台南市で行われている「第5回 WBSC U-12ワールドカップ」は1日、スーパーラウンドが開幕。初の世界一を目指す侍ジャパンU-12代表は初戦でベネズエラに4-1で逆転勝ちし、オープニングラウンドから無傷の6連勝を飾った。
「タイミングをどうしようかなと思ってたんですね。1回目失敗して、どのタイミングでもう1回出そうかなと考えていた」
仁志敏久監督は試合のターニングポイントをこう振り返った。1点を追う2回、1死満塁の場面で8番・高畑知季選手(兵庫波賀リトルリーグ)に打席が回る。ベンチからのスクイズの指示に2球目をファウル。その緊迫した場面で相手が1度タイムをとった。
「たまたま向こうがそのときに間を取ってくれた。こっちも一拍置けたので、2回目を出すタイミングになりました」
ボールを挟んで2度目の指示が出ると、高畑選手は3球目を一塁方向に絶妙なスクイズ。試合を振り出しに戻した。さらに続いたのはチームの盛り上げ役、9番の片岡大瑠選手(大阪狭山ボーイズ)。「準備はできていた」と2死二、三塁でセンター前に勝ち越しとなる2点タイムリーを放った。
4人の継投で6回1失点に指揮官「もう1回こちら側を優位にさせてくれた」
オープニングラウンドでは5戦全てで初回に先制し、一度も相手にリードを許さずに勝ち上がった侍ジャパン。しかし、この日の試合では初めて初回無得点に終わり、2回には先制を許した。
その中でも最少失点に抑えた投手陣の活躍が光った。先発の青木朔真選手(筑後ボーイズ)は初回に3つの空振り三振。2回は2四球から続く打者に先制の左越え適時二塁打を許したが、代わった川越昂太郎選手(東京城南ボーイズ)が1死二、三塁から2者連続空振り三振でピンチを切り抜ける。リードをもらった後は、3回は川越選手、4回は坂本慎太郎選手(松戸柏リトルリーグ)、5、6回は林京乃佑選手(東京城南ボーイズ)が強打のベネズエラ打線を無失点に封じた。
仁志監督は投手陣の出来について「頑張ってくれたと思います」と評価。さらに「先発の青木は大事な試合で緊張したでしょうし、なかなか思い通りにいかない難しさも今日は感じたと思う。その後を投げた川越とか坂本慎太郎が良く頑張ってくれたので、もう1回こちら側を優位にしてくれたと思います」と話し、6回1失点の見事な継投が流れを引き戻したと称賛した。
2日には、グループBを4勝1敗の首位で通過してきた韓国と対戦。勝てば決勝進出が濃厚となる一戦を前に指揮官は警戒を強める。
「ここまで負けてこなかった、劣勢になったことがない怖さはある。よくあるのは全勝で行って、準決勝、決勝と一番大事なところでたった1敗を喫してしまうこと。それは子供たちにも伝えている。こちら側もそこには神経を使ってやっていきたいと思います」
気を引き締め、最大の敵に挑む。
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