侍ジャパン打線爆発で2連勝　4番抜擢の柳田が2戦連発　稲葉監督「日本の流れになってきた」

野球日本代表「侍ジャパン」は10日、「2018日米野球」第2戦（東京ドーム）でMLBオールスターチームに12-6と大勝した。劇的な逆転サヨナラ勝利を収めた前日に続き、この日も柳田悠岐外野手（福岡ソフトバンク）が先制タイムリー、2戦連続アーチを含む4安打4打点と大暴れ。先発の上沢直之投手（北海道日本ハム）も5回を4安打7奪三振1失点とする好投で、チーム一丸となって勝利を飾った。

柳田は1発含む4安打4打点、1番秋山も3打点で牽引

　野球日本代表「侍ジャパン」は10日、「2018日米野球」第2戦（東京ドーム）でMLBオールスターチームに12-6と大勝した。劇的な逆転サヨナラ勝利を収めた前日に続き、この日も柳田悠岐外野手（福岡ソフトバンク）が先制タイムリー、2戦連続アーチを含む4安打4打点と大暴れ。先発の上沢直之投手（北海道日本ハム）も5回を4安打7奪三振1失点とする好投で、チーム一丸となって勝利を飾った。

　侍ジャパンは初回、1死から「2番・遊撃」で先発した源田壮亮内野手（埼玉西武）がレフトへ二塁打を放つと、2死二塁から「4番・DH」の柳田外野手が初球を鮮やかに弾き返すレフト前タイムリーで先制に成功した。前日は9回に劇的な逆転サヨナラ2ランをバックスクリーンへ叩き込んだ勢いもそのまま、侍ジャパンは幸先のいいスタートを切った。

　その裏、侍ジャパン初先発となった上沢投手は、先頭アメド・ロサリオ内野手（ニューヨーク・メッツ）、ヤディエル・モリーナ捕手（セントルイス・カージナルス）に連打を許し、無死一、三塁のピンチを迎えるが、3番のカルロス・サンタナ内野手（フィラデルフィア・フィリーズ）をフォークで空振り三振に仕留めると、4番のミッチ・ハニガー外野手（シアトル・マリナーズ）は三ゴロ併殺に打ち取り、試合の流れを渡さなかった。

　上沢投手の力投に応えるかのように、打線がつながりを見せた。3回に田中和基外野手（東北楽天）が四球を選ぶと、この日は1番に入った秋山翔吾外野手（埼玉西武）が中堅へタイムリー二塁打、源田内野手の敵拙守もからむラッキーな一塁内野安打で秋山外野手が生還し、打者3人で2点を加えると、2死二塁からは柳田外野手が2試合連続となる豪快な2点アーチを左中間へ一閃。「思いっきり、ボールをしばいたろうと思って」という“ギータ節”炸裂の一撃で、5-0とリードを広げた。

先発の上沢はフォークを武器に5回を4安打7奪三振1失点の快投

　5回には先頭の3番山田哲人内野手（東京ヤクルト）が敵三失で二塁まで進むと、続く柳田外野手のレフト前タイムリーで生還。続く山川穂高内野手（埼玉西武）の打球はショートの後ろに落ちるタイムリー二塁打となるなど、この回は打者一巡の猛攻で4点を追加し、9-0と試合の流れを完全につかんだ。

　打線は7回にも3四球などで1死満塁としたところで、山田内野手が右翼へ2点タイムリー。柳田外野手の代打で出場した森友哉捕手（埼玉西武）もレフトへのタイムリーで続き3点を追加。侍ジャパンは12-1と大きくリードを広げた。

　先発の上沢投手は、5回にフアン・ソト外野手（ワシントン・ナショナルズ）に2戦連続となる左翼ソロを被弾したが、球数制限内の79球で5回を1失点で投げ終え、MLBオールスターチームの強力打線に仕事をさせなかった。

　中継ぎ陣は、7回に2番手としてマウンドに上がった浜口遥大投手（横浜DeNA）が自身のエラーをきっかけに2失点。8回には佐藤優投手（中日）がJT・リアルミュート捕手に3ランを浴びたが、最後は松井裕樹投手（東北楽天）が3者凡退に仕留めて、強敵相手に2連勝を飾った。

稲葉監督「秋山、源田の1、2番コンビでしっかりやってほしい」

　試合後、稲葉篤紀監督は勝利のポイントとして、初回の先制点を挙げ、「初回に先制点を取れたことは非常に大きかった。日本の流れになってきたと思う」と振り返った。「昨日も含めて打者が非常にコンパクトな打撃をしてくれたことが、こういう結果につながった」と話し、17安打12得点と大爆発した打線を称えた。

　中でも、埼玉西武をリーグ優勝に導いた秋山外野手と源田内野手の「1、2番コンビ」が、侍ジャパンでも攻撃の起点として機能したことに手応えを感じた様子。「源田選手は、まず守備が非常にいい。打つ方でも、西武打線は秋山、源田の1、2番コンビの中で、2番打者として生かされている部分ある。秋山、源田の1、2番コンビでしっかりやってほしい」と大きな期待を寄せた。

　2020年に向けてチームの結束力を含めた強化を進めている侍ジャパン。前日のサヨナラ勝利に続き、この日は打線のつながりで勝利を掴み、着実に勝ちパターンの引き出しを増やしつつある。MLBオールスターチームに思い切りぶつかりながら、さらなる成長を遂げたい。

写真提供＝Getty Images

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