侍ジャパン今永が6回12奪三振無失点の快投、岩村氏「日本中のファンが心強く思えた」

18日に行われた「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」の第2戦チャイニーズ・タイペイ戦で、野球日本代表「侍ジャパン」は8-2で圧勝を収めた。16日の韓国戦に続く2連勝で決勝に進出した日本は、投打のかみ合った理想的な試合展開を見せた。元侍戦士で現在はBCリーグ福島ホープスで監督を務める岩村明憲氏は「今日は今永（昇太・横浜DeNA）選手に尽きるでしょう」と話す。

しっかり腕を振る投球スタイル「打者は実際の球速より速く感じていると思います」

　18日に行われた「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」の第2戦チャイニーズ・タイペイ戦で、野球日本代表「侍ジャパン」は8-2で圧勝を収めた。16日の韓国戦に続く2連勝で決勝に進出した日本は、投打のかみ合った理想的な試合展開を見せた。元侍戦士で現在はBCリーグ福島ホープスで監督を務める岩村明憲氏は「今日は今永（昇太・横浜DeNA）選手に尽きるでしょう」と話す。

　プロ2年目の今永は、初めて経験する代表トップチームのマウンドでも、堂々たるピッチングを披露した。初回は3番ヨウ・ダイカンに死球を当てたが、奪った3死はすべて空振り三振。2回以降もチャイニーズ・タイペイ打線をまったく寄せ付けず。順調に三振の山を重ねると、6回を投げ終えた時には12奪三振に達していた。許した3安打も、そのうち2本は内野安打。四球を1つも与えることなく、ほぼ完璧な内容で勝利のバトンをつないだ。

　そんな今永の快投ぶりに感心する岩村氏は「あのピッチングには、日本中のファンが心強く思えたのではないでしょうか」と話す。

「今永投手の投げるストレートは、チャイニーズ・タイペイ打線を圧倒するに十分な威力でしたね。しっかりと腕を振るピッチングスタイルなので、打席に立つバッターは、実際の球速よりも速く感じていると思います。おそらくストレートは140キロ台後半くらいに感じているのでしょう。だから、バットを振り遅れたり、詰まらされたりしてしまう。普段から素晴らしいピッチングをする投手ですが、国際試合で自分らしさを保てたのは大したものです」

5回に京田が2点タイムリー「あの追加点は大きかった」

　打線もマウンド上の今永を援護。2回には外崎修太内野手（埼玉西武）が右翼へソロ弾を運んで先制点を挙げた。そして、5回には京田陽太内野手（中日）の右翼へのタイムリーで2点を追加。岩村氏は「あの追加点は大きかった」と振り返る。

「日本は先制点を奪いながら、3回、4回と無得点に終わりました。今永選手が快投していたとはいえ、1点では勝負の行方は分からない。だからこそ、5回に京田選手が挙げた2点は、日本に流れを確実に引き寄せる大きな中押し点になりました。

　あの場面で京田選手は難しいナックルカーブを上手く捉えましたね。素晴らしいバットコントロールです。その直後に二塁への盗塁も決めた。7回には四球を選んで再び追加点機を演出し、8回には遊撃へタイムリー内野安打。1番打者として文句なしの働きを見せてくれました」

　発足から2戦目ながら、日替わりで投打のヒーローが生まれる侍ジャパン。19日の決勝・韓国戦も、また新たなヒーローが誕生しそうだ。

写真提供＝Getty Images

【了】
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