稲葉新監督率いる「侍ジャパン」が初陣へ 「自分のレベルを知るには大事」な大会に

2017.11.16

野球日本代表「侍ジャパン」が出場する「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」が11月16日から19日まで東京ドームで開催される。参加資格が24歳以下、または入団3年目以内(オーバーエイジ枠3人を含む)となっている今大会、7月に就任した稲葉篤紀監督の初陣となる日本は、韓国、チャイニーズ・タイペイを相手に、優勝を目指す。

写真提供=Getty Images

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「アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」が16日開幕

 野球日本代表「侍ジャパン」が出場する「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」が11月16日から19日まで東京ドームで開催される。参加資格が24歳以下、または入団3年目以内(オーバーエイジ枠3人を含む)となっている今大会、7月に就任した稲葉篤紀監督の初陣となる日本は、韓国、チャイニーズ・タイペイを相手に、優勝を目指す。

 大会のスケジュールは以下の通りとなっている(すべて東京ドーム)。

11月16日(19時00分) 日本 vs 韓国
11月17日(19時00分) 韓国 vs チャイニーズ・タイペイ
11月18日(18時30分) チャイニーズ・タイペイ vs 日本
11月19日(18時00分) 決勝

 侍ジャパンはまず韓国と対戦し、1日空けてチャイニーズ・タイペイ戦が控える。そして、上位2チームが決勝で再び対戦し、優勝を決める。WBCをはじめ、過去の国際大会で名勝負を演じることも多かった2チームとの対戦だが、3戦全勝で頂点を狙いたいところだ。

 指揮官は変わったが、日本の戦い方は変わらない。稲葉監督は「日本は機動力の野球はずっとやってきた。しっかり使っていきたい。WBCではホームランも出ている。機動力も使いながら長打を打撃の軸が打ってほしい」と言う。今後へ向けて「スモールベースボール」はこの大会でもしっかり磨いていくつもりだ。

 鍵を握るのは、二遊間を組むことになりそうな2人のルーキー。埼玉西武の源田壮亮内野手、中日の京田陽太内野手だ。宮崎で行われた12日の北海道日本ハムとの練習試合では、稲葉監督は「1番・二塁」京田、「2番・遊撃」源田でオーダーを組んだ。

 指揮官はメンバー発表の際、特にセカンドについて「U-24の中では1軍でやっている選手が少ない。悩んだ」と明かしていた。さらに、源田と京田について「新人としてショートで2人とも守備力・走力・打力と3拍子揃っている。どういう風にプレーしてもらうかは悩んでいる。同時に使いたい。いい悩みとして悩んでいきたい」と話していたが、京田を二塁に回すことで、機動力も優れた1・2番コンビが誕生した。

「やってきたことをそのまま(出して)試合で戦ってくれたら」

 そして、北海道日本ハム戦では、3番・上林誠知外野手(福岡ソフトバンク)、4番・山川穂高内野手(埼玉西武)、5番・近藤健介捕手(北海道日本ハム)がクリーンアップを形成。13日の埼玉西武戦では、近藤と上林の打順を入れ替えた。「オーバーエイジ枠の山川は西武でも4番を打っていたし、軸を打ってほしい」「(上林は)僕に似ている。1年間見たけど、本当にまじめで一生懸命。リストも強い。今後、期待したい選手の一人」。また、近藤は腰の手術で長期離脱したものの、今季57試合で打率.413という驚異的な数字を残している。

 一方、ピッチャー陣には横浜DeNAの山崎康晃投手、読売の田口麗斗投手、オーバーエイジの中日・又吉克樹投手ら、所属球団でも中心的役割を果たし、経験も豊富な選手たちにチーム全体を牽引するような活躍を稲葉監督も期待している。

「日の丸を背負って戦ったこともある選手には、このチームを引っ張ってほしい。又吉は今後を見据えて、中継ぎの軸としてしっかりやってほしいという気持ちで選んだ。田口は安定感がある。バッターも打ちづらいと報告を受けた。今後、このピッチャー陣の中心になってもらいたい」

 自分が現在、アジアの中で選手としてどのくらいの位置にいるのか、ライバル2か国との対戦が、若い選手たちにとって大きな経験となることは間違いないだろう。まずは、自分の持ち味を発揮する。稲葉監督が望むのは、この1点。その先に優勝が見えてくると信じている。

「自分のレベルを知ることは大事。やってきたことをそのまま(出して)試合で戦ってくれたら。監督として個々の選手がどの打順でどのポジションで生かされるのか、考えながらオーダーを組んでいきたい」

 監督デビューとなる45歳の若き指揮官の手腕にも、大きな注目が集まる今大会。新星「侍ジャパン」はどんな戦いを見せてくれるだろうか。

【了】

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