侍ジャパンU-18代表が南アフリカに大勝 主将の清宮に待望の今大会1号が飛び出す
侍ジャパンU-18代表は5日、「第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)のオープニングラウンド第5戦で南アフリカと対戦し、12-0で7回コールド勝ちした。すでにオープニングラウンド突破が決まっていたが、4勝1敗でスーパーラウンドへ。清宮幸太郎内野手(早稲田実業)に待望の今大会1号が飛び出し、史上最多とされる高校通算本塁打記録を110本へと伸ばすなど、収穫の多い一戦となった。
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オープニングラウンド最終戦で南アフリカに大勝、本塁打の清宮は「打った瞬間いったなと」
侍ジャパンU-18代表は5日、「第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)のオープニングラウンド第5戦で南アフリカと対戦し、12-0で7回コールド勝ちした。すでにオープニングラウンド突破が決まっていたが、4勝1敗でスーパーラウンドへ。清宮幸太郎内野手(早稲田実業)に待望の今大会1号が飛び出し、史上最多とされる高校通算本塁打記録を110本へと伸ばすなど、収穫の多い一戦となった。
日本は2回、1死三塁の好機で増田珠(横浜)が左翼へ犠飛。1点を先制した。さらに、3回は丸山和郁(前橋育英)、小園海斗(報徳学園)、安田尚憲(履正社)、井上大成(日大三)、増田がタイムリーを放ち、一挙6点を奪うビッグイニングに。そして、4回には2死走者なしで打席に立った清宮が、3ボール1ストライクから右腕オブライエンのチェンジアップをフルスイング。しっかりと捉えた打球がライトのフェンスを越えた。
本人も「打った瞬間いったなと思いました」と振り返った完璧な一発。「(ベンチに)帰ってきてからも『やっとだな』みたいに言われましたし『遅いよ』とも言われましたし。みんなすごく喜んでくれていたので、それが1番嬉しかったです」。ここまで当たりが出ていなかった主将の今大会1号でベンチの空気もさらに明るくなった。
5回には小園の一塁内野安打で二塁走者の鯨井祥敬(東海大市原望洋)が一気に生還。相手の暴投でも1点を加えて10-0とすると、6回には相手失策、押し出し四球で2点を追加した。
投手陣は、先発の三浦銀二(福岡大学附属大濠)が5回3安打無失点7奪三振と好投。6回から登板した櫻井周斗(日大三)は3四球で1死満塁として降板したが、ここでマウンドに上がった清水達也(花咲徳栄)が2者連続三振に仕留めてピンチを切り抜けた。清水は7回も抑えて、大会規定で今大会初のコールド勝ち。オープニングラウンドを大勝で締めた。
指揮官はチームの成長に確かな手応え「本音を言い合えるようなムードになってきた」
小枝守監督は「今日出た選手が持ち味を出せたかなと。(打線の)軸も(バットを)振れるようになってきましたし、少しずつ上がってきているような、そんな気がします」と確かな手応えを感じた様子。清宮の待望の一発については「練習の時からそろそろ(バットの)芯に当たるんじゃないかなと言ってはいたんですけど、今日は本当にいい当たりでしたね。体の姿勢が当初はブレが大きすぎたので、自分で対応しなきゃという焦りがあったんですけど、やっぱり追い込んだほうが良いタイプかもしれませんね」と安堵の表情で振り返った。
また、投手陣についても「三浦くんはあのまま僕は評価しているので、コーナーワークが非常にいいということで、いいと思います。あと清水くんがだいぶボールが走ってきたので、この間の雨の状態で投げるより楽に投げられたと思います」と評価。三浦自身も「今まで他のピッチャーが好投していたので、刺激をもらってしっかり投げることが出来ました。日本を背負って投げるのはすごく楽しかったですし、しっかり自分のピッチングを出来たのはよかったと思います」と笑顔だった。
日本は6日に試合はなく、7日からスーパーラウンドへ臨む。指揮官は「どうしても急造のチームなのでお互いを知り合うことが難しいんですけど、ようやく仲良しクラブではなく、本音を言い合えるようなムードになってきました」とチームの成長に確かな手応えを感じている様子。そして、主将の清宮は「新たな目標が出来たというか、漠然としたものがこの予選ラウンドで明確なものに変わったので、みんなの目指すところが分かりやすくなったと思いますし、そこに向けて1つずつ勝っていかないといけないので、これから負けられない試合が続きますけど、しっかりもう1回気を引き締めてやっていきたいと思います」と誓った。
念願の初優勝へ――。日本は一歩ずつ、着実に前に進んでいる。
【了】
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