侍ジャパン女子代表が18安打17得点で圧勝、開幕3連勝に橘田監督「よくやってくれた」

2017.9.5

香港で開催されている「第1回 BFA 女子野球アジアカップ」は4日、大会3日目が行われ、18歳以下のメンバーで臨んでいる侍ジャパン女子代表はパキスタンに17-0で4回コールド勝ちした。これで、初戦から無傷の3連勝を飾った。

写真提供=Getty Images

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降雨中止の知らせも一転、試合決行、パキスタンに4回コールド勝利

 香港で開催されている「第1回 BFA 女子野球アジアカップ」は4日、大会3日目が行われ、18歳以下のメンバーで臨んでいる侍ジャパン女子代表はパキスタンに17-0で4回コールド勝ちした。これで、初戦から無傷の3連勝を飾った。

 この日のパキスタン戦は、当初午前9時(日本時間午前10時)プレーボールの予定だった。台風の影響で朝から雨が降っていたが、チームは会場に向かって待機。雨が止む気配はなく、宿舎に戻ると試合中止が告げられた。だが、状況は二転三転。結局、予定されていた第2、第3試合が行われた後、午後4時半(同午後5時半)から日本対パキスタン戦が行われることになった。

 国際大会ならではのアクシデントにもかかわらず、日本は気持ちを切らさずに戦い圧勝。橘田恵監督は「前の試合後、グラウンド整備が終わったらすぐに試合となったが、いい入りをしてくれました。そこは申し分なかったと思います。よくやってくれた」と選手たちを称えた。

 日本は、初回こそ3者凡退に終わったが、2回に打線が爆発した。4番・姫野真由(花咲徳栄高)が右安で出塁すると、5番・杉本みな(蒲田女子高)の打球は右中間を破る先制タイムリー二塁打に。杉本がすかさず盗塁を決めると、6番・緒方佑華(折尾愛真高)が右前適時打。各打者がボールを手元に引きつけて、センターを中心に狙う球筋に逆らわない打撃を見せ、この回は5点を奪った。

 3回は打者12人で8点を挙げ、4回も4連打などで4得点と畳みかけた。「6番・DH」でスタメン出場した緒方は、「追い込まれて打たされた」という前日のチャイニーズ・タイペイ戦の反省を生かし、エンタイトルツーベースを含む4打数3安打3打点の活躍。試合後は「今日はファーストストライクを思い切って振っていけたのでよかったです」と笑顔だった。

慌ただしい準備も6者連続凡退で完璧投球の田中「これが国際大会」

 先発は今大会初登板となった田中志緒梨(埼玉栄高)。橘田監督は「今までの実績から信頼できる」と自信を持って送り出した。試合開始直前から再び雨が降り出す最悪のコンディションだったが、先頭打者の難しいゴロを自らさばいてリズムに乗ると、2イニングを1人の走者も出さずに6者凡退でピシャリと抑えた。

「雨が苦手な中、ストレートをアウトコースに投げ、空振りを取れてよかったです」と田中。一度は中止となった試合だが、今大会はここまで登板がなかっただけに、何としてでも試合をやりたかったという。その願いが通じたのか、試合は決行。慌ただしい中での準備となったが、「これが国際大会なんだなと実感しました。どんなタイミングでも、どんなコンディションでも投げられるように想定していたので投げられてよかったです」と、集中を切らさず、役割を果たした。

 田中の後を小田嶋真美(横浜隼人高)、今井巴菜(神村学園高)がつなぐ1安打完封リレー。投打がガッチリかみ合って、3連勝となった。

 試合は一度中止になり、最終的には当初の予定から7時間以上が経ってからのプレーボール。国内ではなかなか経験しないアクシデントも、橘田監督は「貴重な経験ができたなと思います」と前向きに捉える。途中出場の選手もきっちり安打を放つなど、つながりのある攻撃を見せた日本。18安打17得点に「いい形で打ってくれたのでよかったです」と満足げな指揮官は、「みんなよかったので、明日につながっていってくれたらいいなと思います」と5日に控えた開催地・香港との試合を見据えた。

【了】

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