侍ジャパンが2連覇へ前進 ベネズエラに劇的逆転勝利で指揮官「もう一度チーム一丸で」

2024.11.23

力を結集して一気に畳みかけた。野球日本代表「侍ジャパン」は22日、東京ドームで「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」スーパーラウンド・ベネズエラ戦に9-6で逆転勝ちした。2点を追う6回に坂倉将吾捕手(広島東洋)の本塁打と押し出し四球で同点とし、さらに牧秀悟内野手(横浜DeNA)の劇的な勝ち越し満塁弾で白星をたぐり寄せた。国際大会26連勝。侍たちの勢いが止まらない。

写真提供=Getty Images

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2点を追う6回に一挙6点で逆転成功 牧が満塁弾で大貢献

 力を結集して一気に畳みかけた。野球日本代表「侍ジャパン」は22日、東京ドームで「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」スーパーラウンド・ベネズエラ戦に9-6で逆転勝ちした。2点を追う6回に坂倉将吾捕手(広島東洋)の本塁打と押し出し四球で同点とし、さらに牧秀悟内野手(横浜DeNA)の劇的な勝ち越し満塁弾で白星をたぐり寄せた。国際大会26連勝。侍たちの勢いが止まらない。

 3-2の6回にベネズエラ打線に3点を奪われ、逆に2点を追う展開となった直後の逆転劇だった。まず坂倉選手が右翼席に追撃のソロアーチを叩き込んで、重苦しくなりかけたムードを打ち破った。2死から2番・小園海斗内野手(広島東洋)が四球で出塁し、3番・辰己涼介外野手(東北楽天)が左前打で続く。4番・森下翔太外野手(阪神)は粘り腰の四球、5番・栗原陵矢内野手(福岡ソフトバンク)が押し出し四球を選んで同点とした。

 ここで6番・牧選手がドカンと一発のグランドスラムだ。侍ナインはベンチ前に飛び出して、お祭り騒ぎ。一挙6点で試合の流れを取り返した。

「坂倉選手がホームランを打って、2アウトからどんどんつないで、最後は牧選手が仕上げてくれた。非常に有効なホームランでした。チームを救ってくれたと思います」

 試合後、井端弘和監督は一気に劣勢をはね返した侍ナインの結束力を称えて、目を細めた。

初回に3点先制するも、2回以降はあと1本が出ずに苦戦

 初回には鮮やかな攻撃も見せた。ベネズエラ先発はオープニングラウンド・グループAで2戦2勝、10回無失点のリカルド・ピント投手だったが、1死から小園選手と辰己選手の連続二塁打で先制するなど、あっさり攻略に成功。3点を奪って主導権を握った。しかし、先発・才木浩人投手(阪神)が2回に2ランを被弾して1点差に迫られてからは、一転してなかなか得点を奪えなかった。

 2回は1死一、二塁、3回は2死満塁と攻めながら、今季まで読売に在籍したベネズエラ2番手のヨアンデル・メンデス投手の前に、あと1本が出なかった。才木投手は3回以降、踏ん張って5回2安打2失点。だが、6回から登板した2番手・井上温大投手(読売)が相手打線につかまり、3点を失って逆転された。

「2回、3回と(点を)取れるところで取らないと、こういう風な形になってしまった。あの辺が取れてくると、ちょっと楽になったのかなと思いますけどね」と井端監督も反省材料のように話した。牧選手の満塁弾が飛び出した6回の一丸攻撃は、そんなすべてを吹き飛ばすものでもあった。

23日はチャイニーズ・タイペイと再戦 井端監督「チーム一丸となって」

 打線は先発全員安打の13安打9得点。投手陣も9回に守護神・大勢投手(読売)が1失点したものの、懸命の投球でベネズエラの反撃を封じた。苦しみながらもつかんだ逆転勝利は、またさらにチームの結束力を高めるものとなっただろう。

 スーパーラウンド2連勝で決勝進出に大きく前進した侍ジャパン。23日はオープニングラウンドで勝利したチャイニーズ・タイペイと対戦する。

「予選ラウンドで一度やっていますし、相手がどのような戦力というのも把握していますけど、予選とは気持ちも違ってくると思います。その辺は気持ちを新たにしないといけない部分かなと思っている。もう一度、チーム一丸となって戦っていけたらいいなと思います」と井端監督も腕をぶすばかり。大会連覇に向かっていよいよ、侍たちがラストスパート体制に入る。

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