すでに備わっている侍ジャパンとしての“覚悟” 西川史礁が目指す2026年の大舞台

2024.6.10

今年3月の「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本vs欧州代表」で大学生ながら野球日本代表「侍ジャパン」のトップチームに抜擢され、一躍全国的に名を揚げたのが西川史礁(みしょう)外野手(青山学院大)だった。その後、東都大学野球春季リーグ戦でも4番打者としてチームを3季連続優勝に導き、今秋のドラフト会議(新人選手選択会議)では1位指名候補と見られている。

写真提供=Getty Images

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大抜擢された3月の欧州代表戦で、名刺代わりの大飛球キャッチの美技披露

 今年3月の「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本vs欧州代表」で大学生ながら野球日本代表「侍ジャパン」のトップチームに抜擢され、一躍全国的に名を揚げたのが西川史礁(みしょう)外野手(青山学院大)だった。その後、東都大学野球春季リーグ戦でも4番打者としてチームを3季連続優勝に導き、今秋のドラフト会議(新人選手選択会議)では1位指名候補と見られている。

 並みいるトッププロ選手たちの中で、大学生がピカイチの輝きを放っていた。3月6日に京セラドーム大阪で行われた日本vs欧州代表の第1戦。西川選手は5回、四球で出塁した塩見泰隆外野手(東京ヤクルト)の代走として登場すると、そのまま中堅の守備に就き、いきなりフェンス際を襲った大飛球を背走しランニングキャッチ。スタンドをどっと沸かせた。

「あれで一気に緊張がほぐれました。いきなり打席に立つのではなく、まず代走で入り、守備でボールを捕って、いい流れで打席に入ることができました。(侍ジャパンの)井端(弘和)監督がそこまで考えてくださったのかと思うと、感謝の気持ちでいっぱいになります」と感慨深げに振り返る。

代表デビュー戦ながらファーストストライクを捉えた積極性

 6回2死一、二塁の好機で迎えた最初の打席では、右サイドスローのフランクリン・ファンフルプ投手の初球を叩き、三塁線を破る適時二塁打。8回2死一塁での2打席目も、カウント1-0から左腕ルイス・ルゴ投手のファーストストライクを捉え、左前打を放った。

 早いカウントから仕掛ける思い切りのよさが光ったが、闇雲にバットを振っていったわけではない。「1打席目は、ちょうど投手が交代したところ。代わったばかりでストライクが欲しいはずだと思ったので、初球からいこうと決めていました。2打席目は、初球のチェンジアップがワンバウンドになったので、2球目は絶対に真っ直ぐが来ると思っていて、ズバリ的中しました」と説明する。読みが冴えていた。翌7日の第2戦では「1番・中堅」で先発出場し、5打数1安打。守備でも躍動した。


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大学2年の冬に急成長「絶対に見返してやると心に決めました」

 京都・龍谷大平安高時代は、2年春の選抜高等学校野球大会に遊撃手として出場を果たしたが、通算本塁打は10本に届かなかった。右打ちの長距離砲として急成長を遂げたのは、大学2年の冬だった。

「それまでリーグ戦で全く結果を出せず、悔しくて、絶対に見返してやると心に決めました。細身だったのですが、ウエートトレーニングを休みなく行い、体重は80キロ台前半から現在の88キロまで増えました。全体練習終了後には、毎日午後2時から6時半頃までバットを振り続けました」

 努力の成果はすぐに現れた。レギュラーの座を獲得した3年の春季リーグで打率.364、3本塁打10打点をマークし、最高殊勲選手(MVP)を獲得。その年の夏には侍ジャパン大学代表に選出され、米国で開催された第44回日米大学野球選手権大会では全5試合で4番を任されるまでに。内容も打率.316(19打数6安打)の活躍で、日本が3勝2敗で優勝する原動力となった。

 急成長の1年について「決して満足しているわけではありませんが、自分がここまでやれるとは思い浮かべたことがありませんでした。特に日本代表なんて、遥か先のものだと思っていました」と明かす。同時に「結果を出すことによって周りの見る目が変わることを、肌で感じました」と述懐。気が付けば、自身の目標は「ドラフト1位でプロに入ること」と大きく広がっていた。

2026年WBCでの活躍も期待される21歳にとって「侍ジャパンとは?」

 侍ジャパンのトップチームでも結果を残したことで、西川選手には2026年のワールド・ベースボール・クラシック™をはじめ、2028年のロサンゼルスなど重要な世界大会での活躍も期待される。「昨年のWBCで世界一を獲った皆さんの活躍を見ていて、自分もあの舞台に立ちたいと思いました」と、当然のように目指す場として位置づけているのが頼もしい。

 最後に「西川選手にとって侍ジャパンとは?」と聞くと、「限られた人しか選ばれない(場所)。誇りを胸に、入りたくても入れなかった人の思いや、ファンの皆さんの思いも背負って戦うものだと思います」と明快な答えが返ってきた。21歳にして“背負う覚悟”は、すでにできている。

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写真提供=Getty Images, Full-Count

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