日本中が歓喜に沸いた世界一奪還から1年 主なWBC優勝メンバーたちの現在地

2024.3.25

2023年3月21日(日本時間22日)、野球日本代表「侍ジャパン」は「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(以下WBC)決勝で米国代表に3-2で勝利し、3大会ぶり3度目の優勝を飾った。日本中が歓喜に沸いた世界一奪還から約1年。激闘を戦い抜いた主なWBC優勝戦士たちの現在地を見てみよう。

写真提供=Getty Images

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栗山英樹前監督の下、30選手が3大会ぶり3度目の優勝に貢献

 2023年3月21日(日本時間22日)、野球日本代表「侍ジャパン」は「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(以下WBC)決勝で米国代表に3-2で勝利し、3大会ぶり3度目の優勝を飾った。日本中が歓喜に沸いた世界一奪還から約1年。激闘を戦い抜いた主なWBC優勝戦士たちの現在地を見てみよう。

 栗山英樹前監督の下に集結した30人の侍たち。メジャーからはダルビッシュ有投手(サンディエゴ・パドレス)、大谷翔平投手(当時ロサンゼルス・エンゼルス)、吉田正尚外野手(ボストン・レッドソックス)が参戦した。

 今年でメジャー13年目のダルビッシュ投手はベテランの深みを増した投球でチームの信頼は厚く、20日に韓国で行われたドジャースとの開幕戦で先発。自身4度目の開幕投手を務め、3回2/3を投げて1失点(自責0)と試合を作った。勝敗こそつかなかったが、今季の活躍を予感させるマウンドとなった。

 WBCでも投打二刀流で獅子奮迅の働きをし、MVPに輝いた大谷投手は昨季、44本塁打を記録して日本人選手として初めての本塁打王に輝いた。投手としても10勝を挙げて、自身2度目のア・リーグMVPを獲得。フリーエージェント(FA)になったオフにはロサンゼルス・ドジャースと10年総額7億ドルという北米プロスポーツ史上最高額での契約を結んだ。昨年10月に右肘靱帯の修復手術を受けたため、打者に専念する今季は両リーグでの本塁打王、そして夢の3冠王のタイトル獲得が期待される。

 WBCでは準決勝のメキシコ戦で起死回生の本塁打を放ち、日本を救った吉田選手はレッドソックスでも好打者ぶりを発揮。昨季は打率.289と惜しくも届かなかったが、今季は3割、そして首位打者のタイトルを狙いたい。

 侍ジャパン入りした初めての日系人選手となったラーズ・ヌートバー外野手(セントルイス・カージナルス)は、走攻守すべてにおいて全力プレーで勝利に貢献し、一躍、時の人となった。それまでカージナルスでは控えだったが昨季はメジャーに定着し、自己最多の117試合に出場。今季もさらなる飛躍が期待されたが、オープン戦で肋骨を骨折したため開幕には間に合わなそうだ。

山本、松井、今永の3投手がメジャーへ移籍

 これまでも数多くのWBC戦士が米球界への移籍を果たしたが、第5回WBC出場メンバーからも3投手が海を渡った。WBCでは1次ラウンドのオーストラリア戦と準決勝で登板した山本由伸投手(当時オリックス)は昨季、2年連続ノーヒットノーラン達成を含む圧倒的なパフォーマンスで沢村賞を3年連続受賞。ポスティング制度を利用してドジャースと12年総額3億2500万ドルの契約を結んだ。21日に韓国で行われたパドレスとの開幕第2戦に先発し、初回に5失点を喫して“メジャーの洗礼”を受けたが、今後の巻き返しが期待される。

 2017年に続き、WBCには2度出場した松井裕樹投手(当時東北楽天)は昨季、史上9人目となる通算200セーブを史上最年少(27歳5か月)で達成。海外FA権を行使した後、パドレスと5年2800万ドルの契約を結んだ。パドレスでは中継ぎとして期待され、20日のドジャース戦でメジャー初登板。2/3回を無失点で初ホールドを記録し、上々のスタートを切った。

 WBCでは決勝の先発マウンドを任された今永昇太投手(当時横浜DeNA)は、シーズン中も緩急を生かした投球で奪三振を積み上げ、174奪三振を記録して奪三振王のタイトルを手に入れた。オフにポスティング制度を利用してシカゴ・カブスと4年総額5300万ドルで契約。先発ローテの一角として8年ぶり世界一に貢献したい。

中野は阪神38年ぶり日本一の立役者に

 NPBに目を向けても、WBC優勝戦士が各チームで重要な役割を果たしている。昨季38年ぶり日本一に輝いた阪神を語る上で、中野拓夢内野手の存在は欠かせない。遊撃から二塁にコンバートされた昨季は1番打者として打線を牽引し、164安打を放って最多安打に輝いた。昨季序盤から2軍調整が続いた湯浅京己投手は日本シリーズでの1軍抜擢に応えて好投し、優勝に貢献した。

 今季エース級の活躍が期待されるのが、戸郷翔征投手(読売)、宮城大弥投手(オリックス)、佐々木朗希投手(千葉ロッテ)、高橋奎二投手(東京ヤクルト)だろう。昨季12勝を挙げた戸郷投手が開幕投手に指名された他、3年連続2桁勝利の宮城投手もチームの信頼は厚い。佐々木投手、高橋投手は自身初の2桁勝利を目指す。

 打線の核としてチームの攻撃を牽引するのが、村上宗隆内野手(東京ヤクルト)、岡本和真内野手(読売)、牧秀悟内野手(横浜DeNA)だ。昨季は不調と言われながらも31本塁打を記録した村上選手は順調な春を過ごした様子。昨季41本塁打でタイトルを獲得した岡本選手との本塁打王争いが今季も見られそうだ。巧みな打撃技術とパワーも持つ牧選手もまた、主砲としての勝負強さが期待される。

 日本に悲願の世界一をもたらした30人の選手にとって、WBCで味わった熱闘の日々は特別な経験、そして財産になったはずだ。今季もまたそれぞれの舞台で全力のパフォーマンスを披露しながら、WBC優勝のレガシーを次世代へと繋いでいきたい。

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