侍ジャパンが2連勝で決勝進出決定 井端監督、快投の隅田を絶賛「素晴らしかった」

2023.11.18

「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」予選リーグ2日目が17日に東京ドームで行われ、井端弘和監督が率いる野球日本代表「侍ジャパン」は韓国に2-1で競り勝ち、2連勝で19日の決勝進出を決めた。3回に併殺打の間に先制点を奪うと、4回には万波中正外野手(北海道日本ハム)がバックスクリーンへ豪快ソロ弾。投手陣は9回に1失点するまで、前日から17イニング連続無失点の投球でチームを盛り立てた。

写真提供=Full-Count

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万波の代表初アーチに井端監督「本塁打をどんどん打てる選手に」

「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」予選リーグ2日目が17日に東京ドームで行われ、井端弘和監督が率いる野球日本代表「侍ジャパン」は韓国に2-1で競り勝ち、2連勝で19日の決勝進出を決めた。3回に併殺打の間に先制点を奪うと、4回には万波中正外野手(北海道日本ハム)がバックスクリーンへ豪快ソロ弾。投手陣は9回に1失点するまで、前日から17イニング連続無失点の投球でチームを盛り立てた。

 前日のチャイニーズ・タイペイ戦をおよそ1万人も上回る3万5223人の観客が声援を送る中、長い歴史を持つ日韓戦は異様な熱気に包まれていた。その中で日本は、“韓国最高の投手”の呼び声高い先発左腕イ・ウィリ投手に立ち向かった。

 150キロ超の剛球を持つ左腕を相手に3回、先頭の岡林勇希外野手(中日)が四球で出塁。続く小園海斗内野手(広島東洋)が右前打、森下翔太外野手(阪神)は四球を選び、無死満塁と先制の絶好機を迎えた。ここで牧秀悟内野手(横浜DeNA)は内角高め152キロ速球に押されて遊ゴロ併殺に倒れたが、この間に三塁走者の岡林選手が先制のホームを駆け抜けた。

 しぶとく1点をもぎ取った後には、豪快な1発が飛び出した。4回先頭で打席に立った万波選手は、ウィリ投手がカウント1-0から真ん中に投じた146キロ速球を強振。一閃した打球はバックスクリーンで弾んだ。「140点満点です」と自己採点した代表初アーチで、井端監督を「バックスクリーンのあそこまで飛ばせる選手はなかなかいない。これから成長して、国際試合でああいうホームランをどんどん打てる選手になってほしい」と感嘆させた。


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先発の隅田が7回無失点と快投し、指揮官「またひとつ成長したのではないか」

 投げては先発左腕の隅田知一郎投手(埼玉西武)が、7回77球7奪三振の“7並び”で3安打無失点に抑え、試合の流れを引き寄せた。最速149キロを計測した速球を軸にスプリット、チェンジアップ、カーブなど多彩な変化球を駆使し、決定打を許さない。4回には先頭キム・ヘソン内野手を一塁ゴロに打ち取りながら、自身ベースカバーが遅れて内野安打。これをきっかけに2死一、二塁のピンチを背負ったが、最後はムン・ヒョンビン外野手を146キロのストレートで投ゴロに仕留めて無失点とした。

 期待通りの堂々たるパフォーマンスを目にし、井端監督は「素晴らしかったと思います。どの球種でもストライクが取れ、相手打者がどんどん振ってくる中でもストライクゾーンで勝負できていた。またひとつ成長したのではないでしょうか」と手放しで称えた。

 2点リードの8回には、マウンドを継いだ2番手の横山陸人投手(千葉ロッテ)が1死から得点圏に走者を置くも無失点。そして9回は前日に続き、オーバーエイジ枠の28歳・田口麗斗投手(東京ヤクルト)がマウンドへ。2死から代打のキム・フィジプ内野手に左翼席中段へソロを浴びたが、最後はキム・ジュウォン内野手をフォークで空振り三振に斬り、試合を締めた。

 最後まで勝負の行方が分からなかった韓国戦を終え、井端監督は「接戦になるのは分かっていました。先に点を取れて、追加点を取れたことで勝ちに繋がったと思いますが、もう少し点を取れたのではないかというところは反省しないといけない」と表情を引き締める。万波選手は「韓国の先発投手は球も速くて素晴らしかった。相手、マジ強えなと思いながら試合をやっています」と苦笑しつつも、「なんとか勝ち切れたのは自分たちの強さではないかと思っています」と胸を張った。

 2位以上が確定した日本は18日、オーストラリア戦に臨む。ナイター明けのデーゲームで試合開始は正午となるが、指揮官は「これも国際試合。オーストラリアの分析はもうしていますし、いい準備をして臨みたいです」と全勝での決勝進出に向けて意気込んだ。

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