過去には原辰徳、岡田彰布らも出場 プロ予備軍たちが火花を散らす日米大学野球

2023.6.26

野球日本代表「侍ジャパン」大学代表は日本時間7月8日から米国ノースカロライナ州などで開催される「第44回 日米大学野球選手権大会」に臨む。6月17日から神奈川県内で代表選考合宿を行い、全国の大学から集まった49選手の中から26選手を厳選。2019年以来4年ぶりに開催される大会で、2大会連続20回目の優勝を目指す。

写真提供=Getty Images

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7月8日から米国で第44回 日米大学野球選手権大会を開催

 野球日本代表「侍ジャパン」大学代表は日本時間7月8日から米国ノースカロライナ州などで開催される「第44回 日米大学野球選手権大会」に臨む。6月17日から神奈川県内で代表選考合宿を行い、全国の大学から集まった49選手の中から26選手を厳選。2019年以来4年ぶりに開催される大会で、2大会連続20回目の優勝を目指す。

 チームの指揮を執るのは大久保哲也監督(九州産業大学)。3日間の選考合宿では選手の動きを隈なく観察し、選んだ。精鋭26人には、今年の全日本大学野球選手権大会で優勝した青山学院大学のエース・常廣羽也斗投手、その決勝戦で投げ合った明治大学の村田賢一投手、最速155キロを誇る東洋大学の左腕・細野晴希投手ら11投手、主将に任命された青山学院大学の中島大輔外野手ら野手15人が名を連ねる。今秋のドラフト上位指名候補として注目を浴びる選手も数多く、米国代表を相手にどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか期待が高まる。

ここまでの通算成績は日本の19勝24敗

 今回で44回目を迎える歴史ある大会は、1972年に学生野球の聖地とも言える明治神宮野球場で産声を上げた。第1回大会には、日本代表として後に大洋で活躍する山下大輔氏(慶應義塾大学)や阪急の優勝に貢献した山口高志氏(関西大学)らが出場。4勝3敗で日本が優勝した。

 その後、日本と米国を開催地としながら実施。2009年からは開催頻度を変えつつ、最近ではコロナ禍の影響で2019年を最後に開催が見合わされていたが、今年4年ぶりに開催されることとなった。通算成績は日本代表が19勝24敗と負け越しているものの、最近10大会では6勝4敗とリードしている。


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原辰徳監督、岡田彰布監督らも監督経験者も多数出場

 大学代表を経て、後にプロで活躍した選手は数多い。第5回大会(1976年)には元読売の江川卓氏(法政大学)や元中日監督の森繁和氏(駒澤大学)、第8回大会(1979年)には読売の原辰徳監督(東海大学)や阪神の岡田彰布監督(早稲田大学)らが出場。その他、東京ヤクルトの高津臣吾監督(亜細亜大学)、阪神前監督の矢野燿大氏(東北福祉大学)、侍ジャパンに金メダルをもたらした稲葉篤紀氏(法政大学)、ロッテ前監督の井口資仁氏(青山学院大学)、元読売監督の高橋由伸氏(慶應義塾大学)らもまた、プロ入りする前に大学代表として国際経験を積んだ。

 特に近年は、プロ入り後すぐに即戦力として活躍する大卒選手が多く、大学代表は“プロ予備軍”が集う場所として高い注目を浴びている。例えば、第40回大会(2016年)には、中日の柳裕也投手(明治大学)、横浜DeNAの濱口遥大投手(神奈川大学)、読売の吉川尚輝内野手(中京学院大学)、阪神の大山悠輔内野手(白鴎大学)らが出場。前回、2019年の第43回大会では、広島の森下暢仁投手(明治大学)、北海道日本ハムの伊藤大海投手(苫小牧駒澤大学)、阪神の村上頌樹投手(東洋大学)、横浜DeNAの牧秀悟内野手(中央大学)らがチームメートとして戦い、日本に19度目の優勝をもたらした。

米国代表には注目度の高いメジャー予備軍が集う

 米国代表もまた、”メジャー予備軍”とされる注目選手が集う。第37回大会(2009年)には現横浜DeNAのトレバー・バウアー投手や2021年最多勝のゲリット・コール投手、第39回大会(2013年)には2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™(WBC)で活躍したトレイ・ターナー内野手や球宴MVP経験もあるアレックス・ブレグマン内野手ら、豪華な面々がズラリ。6月23日現在、今回の米国代表メンバーは発表されていないが、近い将来メジャーを沸かせる逸材が揃うことになりそうだ。

 日本代表は29日から7月3日まで神奈川県内で直前合宿を実施。7月1日にはENEOS、2日には東芝との練習試合が予定されており、社会人強豪チームの胸を借りながらチーム力の強化を図る。これまで米国開催時に優勝したのは、元北海道日本ハムの斎藤佑樹氏(早稲田大学)が出場した2007年の第36回大会のみ。2回目の優勝を飾れるよう、未来のプロ野球選手たちが大久保監督の下、奮闘する。


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