侍ジャパン栗山監督「肝になるのは…」 子どもたちに明かした世界一への“最初の難関”

2022.12.22

野球日本代表「侍ジャパン」トップチームの栗山英樹監督、吉村禎章打撃コーチ、清水雅治外野守備走塁コーチが12月10日、さいたま市内で行われた「NIPPON EXPRESS×侍ジャパン」野球教室の特別講師を務めた。参加した約100人の子どもたちや保護者からの期待を直に受け、改めて2023年3月に開催が迫るワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)での世界一を誓った。

写真提供=Full-Count

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3大会ぶりの頂点目指すWBC、1次ラウンドは3月9日に開幕

 野球日本代表「侍ジャパン」トップチームの栗山英樹監督、吉村禎章打撃コーチ、清水雅治外野守備走塁コーチが12月10日、さいたま市内で行われた「NIPPON EXPRESS×侍ジャパン」野球教室の特別講師を務めた。参加した約100人の子どもたちや保護者からの期待を直に受け、改めて2023年3月に開催が迫るワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)での世界一を誓った。

 イベント終盤で行われたプレゼント争奪じゃんけん大会でのことだった。予選1次ラウンド4試合の観戦チケットを懸けて挑み、勝ち残った4人の子どもたちがどの試合にするか悩んでいると、栗山監督は「肝になるのは韓国戦になると思います」とつぶやいた。

2次ラウンド進出を懸けて4日間で4試合「際どい勝負になる」

 1次ラウンド(東京プール)は3月9日の中国戦で幕を開け、10日韓国戦、11日チェコ共和国戦、12日オーストラリア戦と続く。そんな中で“日韓戦”を重要視したのは「国際大会はどの試合も少数の点差で際どい勝負になっていくのが特徴。どの試合も大事。ただ、過去の日本の戦いを見ていて、特にWBCは韓国戦が肝になってくるのは、野球ファンはみんな分かっている」という理由だ。

 今年は韓国プロ野球のKBOリーグにも視察に訪れており、「やはり難しいなと思うケースが多々あったので、それも含めて、どの試合も大事なんですけど、際どい勝負になるというのは想像つくので、しっかりやっていきます」と気持ちを高めた。

清水コーチ「失点を防ぐことがカギになると思います」

 吉村コーチが求めるのは「フォア・ザ・チーム」の打撃だ。日本を代表する一流の打者が集結するとはいえ、世界の投手を打つのは簡単なことではない。「犠牲心だったり、勝つためのチーム打撃だったり、そういうところ。初めての投手をガンガン打つのは、そんなに簡単なことではないと思っている。その中で戦って勝つということ。その辺が一番大事な部分」と理想を掲げた。

 また、日本の強みの1つとなるのがディフェンス面だろう。清水コーチは「失点を防ぐことがカギになると思います。僕は外野を担当しますけど、外野でできるだけ失点を防げる守備陣にしたい。1点を取るためにどうするかとなった時に、やはり足を絡めないと簡単には点は取れない。走塁面も強みになれば」と話した。

勝ちにこだわる栗山監督を全面バックアップ、吉村コーチ「世界一を獲りたい」

 メジャー組の大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)、ダルビッシュ有投手(サンディエゴ・パドレス)、鈴木誠也外野手(シカゴ・カブス)が続々と参戦を表明し、子どもたちに限らず、日に日に周囲の期待が増していることも実感している。清水コーチは「もちろん楽しみです。ただ不安もあります。これだけの選手を集めて勝たないわけにはいかない。国を背負っているのでどうしても勝ちたい、勝ちたい中で僕らがやれることは、選手がどれだけちゃんと機能するか、力が出せるか、そのサポート役だと思っているので、できるだけ出せるようなスタッフでいたいと思っています」と表情を引き締めた。

 吉村コーチも「とにかく監督の勝ちにこだわるというところに集中して、世界一を獲りたいと思います。監督を胴上げしたいと思います」と意気込む。

 2009年以来14年ぶりの奪冠へ、首脳陣の思いは高まっている。

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