栗山ジャパン、初国際試合で大勝 先発全員12安打8得点「みんな持ち味を出してくれた」

2022.11.10

野球日本代表「侍ジャパン」は9日、札幌ドームで「侍ジャパンシリーズ2022」日本vsオーストラリア第1戦に臨み、8-1で大勝した。1点を追う2回に岡本和真内野手(読売)の中前2点打で逆転。5回に村上宗隆内野手(東京ヤクルト)の右越え2ランで加点し、6回には打者一巡9人の攻撃で6安打4得点を挙げた。投げては先発の今永昇太投手(横浜DeNA)が4回10奪三振1失点と好投。栗山英樹監督は就任後初の国際試合を白星で飾った。

写真提供=Full-Count

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栗山監督は国際大会初勝利も課題に言及「試合の内容より…」

 野球日本代表「侍ジャパン」は9日、札幌ドームで「侍ジャパンシリーズ2022」日本vsオーストラリア第1戦に臨み、8-1で大勝した。1点を追う2回に岡本和真内野手(読売)の中前2点打で逆転。5回に村上宗隆内野手(東京ヤクルト)の右越え2ランで加点し、6回には打者一巡9人の攻撃で6安打4得点を挙げた。投げては先発の今永昇太投手(横浜DeNA)が4回10奪三振1失点と好投。栗山英樹監督は就任後初の国際試合を白星で飾った。

 栗山ジャパンが“WBC前哨戦”で快勝した。来年3月のワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)の1次ラウンドで対戦するオーストラリアを相手に先発全員12安打で8得点。試合結果とは対照的に、栗山監督の表情は引き締まったままだった。

「みんな持ち味を出してくれました。ただ、うまく攻められていない投手が何人か出てきている。試合の内容より、そこが気になって仕方ない。本当に1人1人の選手の力があるだけに、絶対に勝たせてあげなきゃいけない。しっかり勝ち切れるように、しっかりやっていきます」

10奪三振と圧巻の今永に指揮官「久しぶりに安心した」

 立ち上がりに守りの乱れから失点した。初回1死一塁。打球を捕った右翼の佐藤輝明外野手(阪神)が三塁へ悪送球。ボールが三塁ファウルゾーンを転々とする間に先制点を許した。だが、先発の今永投手は続く1死二塁、4番のローガン・ウェード内野手を遊ゴロ、ダリル・ジョージ内野手を空振り三振に仕留めてピンチを脱した。

 攻撃では、初回1死一塁の場面で一塁走者・西川龍馬外野手(広島)が牽制死。その悪い流れを吹き飛ばしたのは、7番の岡本内野手だった。1点を追う2回1死二、三塁。メジャー経験のあるワーウィック・ソーポルド投手から、逆転の中前2点打を放った。岡本内野手は「逆転のチャンスが回ってきたので、ゴロでも1点入るという気持ちで、引っ張らないように意識して打席に入りました」と頷いた。

 今永投手は2回以降、奪三振ショーを演じた。初回2死二塁から4者連続で空振り三振。3回は3者連続で奪うなど、4回の12アウトのうち10を三振で奪ってみせた。4回10奪三振3安打1失点の好投に、栗山監督は「横から見ていても糸を引くような素晴らしいボール。久しぶりに安心したというか、すごいなと。本当に素晴らしかったです」と賛辞の言葉を並べた。

主砲・村上は3戦連続アーチ「来た球を打つ意識でした」

 頼れる4番の一発は、1点リードの5回2死一塁だった。村上内野手が甘く入ったチェンジアップを捉えると、打球は右翼手頭上を越える2ランに。3戦連続アーチに「球種を絞るというよりは来た球を打つ意識でした。2死一塁ということで長打を狙っていました」と振り返った。6回にはビッグイニングが生まれた。先頭の森友哉捕手(埼玉西武)の中前打から1四球を挟んで6連打。打者9人の攻撃で4点を奪い、試合を決めた。

 2番手の戸郷翔征投手(読売)はフォークを武器に4回7奪三振1安打無失点と好投。9回にマウンドに上がった3番手の森浦大輔投手(広島)は1安打無失点で試合を締めた。戸郷投手は「(これまで)試合途中にブルペンで肩を作ることはなかったので難しかったですけど、なんとか抑えることができました」と安堵の表情を浮かべた。

 10日のオーストラリア第2戦では、佐々木朗希投手(千葉ロッテ)が先発する。栗山監督は「日本が勝ち切るためには投手を中心に、まずは守ることが原理原則になる。明日は力のある投手が先発する。僕も楽しみにしているし、このボールでどんな球を投げるのかを見届けたいと思います」と、21歳の若き剛腕の快投を期待していた。

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