筒香嘉智がアンダー世代に伝えたいイメージする力 「自然と目標に近付ける」

2022.2.7

今年で渡米3年目を迎えるピッツバーグ・パイレーツの筒香嘉智内野手。現役選手として日々、自身のさらなる成長に努めると同時に、愛する野球の未来を考え、提言する人としても知られている。

写真提供=Getty Images

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故郷・和歌山にスポーツアカデミー設立、子どもたちに学びの場を提供

 今年で渡米3年目を迎えるピッツバーグ・パイレーツの筒香嘉智内野手。現役選手として日々、自身のさらなる成長に努めると同時に、愛する野球の未来を考え、提言する人としても知られている。

 横浜DeNA在籍時から育成年代の子どもたちを取り巻く環境の改善に注目するスラッガーはこの度、「提言だけでなく自らが行動することが何か変わるきっかけになる」と一念発起。故郷の和歌山県橋本市に総工費2億円という「TSUTSUGO SPORTS ACADEMY(筒香スポーツ・アカデミー)」を建設している。1月には完成前報告会に出席し、すでに完成した室内練習場を披露。内外野天然芝の本グラウンド、サブグラウンドは今年中には完成予定だという。

 現役選手がアカデミーを建設し、本格的に育成に乗り出す例は稀だ。では、なぜ筒香選手は総面積が3万平方メートルにも及ぶ広大な施設を、子どもたちのために用意しようとしたのか。

「やはり1人でも多くの子どもに野球を好きになり、続けていってほしいという想いもありますが、野球選手になることだけが人生のゴールではありません。野球選手とは違う道を選ぶこともあるだろうし、野球を引退した後も人生は続くもの。このアカデミーで出会った野球を通じて何かを学び、将来に羽ばたく基礎を築けるような場所を作りたいと思いました。野球がメインにはなると思いますが、野球に偏ることなく広くスポーツを通じて学んでほしいと思います」

メジャーリーグを目指す子どもたちに送るアドバイスとは

 子どもが秘める可能性は無限大だ。大きく描く夢を否定することなく、その実現に向けて挑戦し続ける環境を整えることが、指導者や保護者をはじめ大人の役割だとも考えている。

 30年前、「将来の夢は野球選手になること」と答えていた子どもたちの大半は、日本プロ野球で活躍する姿を思い描いていた。だが月日は流れ、様々な分野における日本人が海外で活躍するようになった今、子どもたちにとってメジャーリーグで活躍するという選択肢は決して特別なものではない。

 実際にメジャーリーグを主戦場として戦う筒香選手は、メジャーリーガーになりたいと願う子どもたちが夢に一歩でも近づけるよう、どのようなアドバイスを送るのか。

侍ジャパンではアンダー世代の育成にも尽力し、国際大会にも派遣

「メジャーリーグが世界一のリーグと呼ばれていることは、皆さんもご存じだと思います。僕も実際にプレーしてみて非常にレベルが高い場所で、そこで戦う選手たちの能力も桁違いだと感じています。だからこそ、そこを目指すこと自体、非常にワクワクする、いいモチベーションになるのではないかと思います。

 ただ、目標に縛られて力みすぎ、視野が狭くなっては意味がない。どうやって練習にメリハリをつけるのか考えながら取り組めば、その姿勢は社会に出てからも役立つと思います。いろいろな価値観を持った自分や、今できないことができるようになった自分をイメージしながら成長することを楽しめば、自然と目標に近づいていくのではないかと思います」

 イメージする力は大切だ。世界のトップアスリートたちがイメージトレーニングを採り入れているのは広く知られる事実でもある。より具体的に、そして鮮明に思い描くには、目標に近い状況を体験することが助けとなる。

野球日本代表「侍ジャパン」ではトップチームの強化にとどまらず、U-12、U-15、U-18などアンダー世代の育成にも努め、感受性の豊かな年代で国際大会を経験できるよう取り組んでいる。トップチームと同じ縦縞のユニホームを身にまとい、同年代の海外選手と交流することは、海外で活躍する自身の未来像を描く助けにもなるだろう。

 ゆくゆくは「筒香スポーツ・アカデミー」を拠点とする小中学生対象の野球チームを設立したいという筒香選手。近い将来、筒香スポーツ・アカデミー」で野球と出会った子どもがスケール大きく成長し、侍ジャパンのメンバーに選ばれる日が訪れるかもしれない。

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