侍ジャパンを逆転勝利に導いた大瀬良の好投 1発被弾も怯まず「しっかり強気に自分らしく」

2018.11.14

野球日本代表「侍ジャパン」とMLBオールスターチームが対戦する「2018日米野球」は13日、マツダスタジアムで第4戦が行われ、侍ジャパンが5-3で見事な逆転勝利を飾った。試合は最終盤まで1点を争う投手戦に。同点に追いついた9回、侍ジャパンは菊池涼介内野手(広島東洋)がセーフティスクイズで決勝点を挙げて試合を決めたが、試合後、稲葉篤紀監督は投手陣、特に先発マウンドに上がった大瀬良大地投手(広島東洋)の好投を称えた。

写真提供=Getty Images

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元同僚・前田との投げ合いに「普段とは違うプレッシャーを感じていた」

 野球日本代表「侍ジャパン」とMLBオールスターチームが対戦する「2018日米野球」は13日、マツダスタジアムで第4戦が行われ、侍ジャパンが5-3で見事な逆転勝利を飾った。試合は最終盤まで1点を争う投手戦に。同点に追いついた9回、侍ジャパンは菊池涼介内野手(広島東洋)がセーフティスクイズで決勝点を挙げて試合を決めたが、試合後、稲葉篤紀監督は投手陣、特に先発マウンドに上がった大瀬良大地投手(広島東洋)の好投を称えた。

 地元マツダスタジアムで、先輩でもある前田健太投手(ロサンゼルス・ドジャース)と投げ合った大瀬良投手は、「普段とは違うプレッシャーを感じていた」と明かす。初回は先頭アメド・ロサリオ内野手(ニューヨーク・メッツ)に四球を与えるも後続3人を抑えて無失点。2回こそ2死からリース・ホスキンス外野手(フィラデルフィア・フィリーズ)に右翼へ先制ソロを運ばれたが、その後は打者を攻める投球を続け、5回をわずか2安打1失点と強打者揃いのMLBオールスターチームを抑えた。

ロサリオに被弾も手応え「インコースを突いて詰まらせる打球も」

 試合後、逆転勝利に笑顔を浮かべた大瀬良投手は「バッターのインコースを突いて詰まらせるような打球もありましたし、1発打たれてしまったんですけど、しっかりと強気に自分らしいピッチングができたのかなと捉えています」と冷静に自身の投球内容を振り返った。

 好投した理由の1つは、もちろん地元・広島でファンの声援を一身に浴びて投げたことにある。そして、もう1つは前田投手の存在だった。2013年ドラフト1位で広島東洋に入団した大瀬良投手は、翌14年から2シーズン、前田投手がメジャーへ旅立つまでチームメイトとして戦った。「野球もそうですけど、プライベートでもたくさんお世話になった先輩」に成長した姿を見せたい。その思いが強気のピッチングを続けさせた。

地元・広島勢が躍動してつかんだ逆転勝利

 5年目を迎えた今シーズンは、27試合に投げて15勝7敗、防御率2.62の好成績で、チームのリーグ3連覇を牽引。自身も初タイトルとなる最多勝に輝いた。前田投手が抜けた後の広島東洋を支えた右腕が、国際舞台でもしっかり成長した姿を披露した。

 この日、2回を無失点に抑えた前田投手を含め、2点を追う9回に同点の中前タイムリーを放った田中広輔内野手(広島東洋)、決勝点を挙げるセーフティスクイズを決めた菊池内野手とカープ勢が大いに躍動した。前夜には、前田投手も含めた全員で食事に出掛け、旧交を温め、健闘を誓った。

 勝負にかける真摯な姿勢を貫く、真っ向勝負で手に入れた3勝目。MLBオールスターチームと好勝負を展開する侍ジャパンは、シリーズ勝ち越しを目指して14日、第5戦の決戦の地、名古屋に乗り込む。


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