昨年は全世代で金5個、銀1個と圧巻の強さ 「侍ジャパン」は今年も輝けるか
2016年は野球日本代表「侍ジャパン」が大きく飛躍した年となった。全カテゴリー合わせて6つの国際大会が行われ、「侍ジャパン」を冠したチームはいずれも決勝に進出。金メダル5個、銀メダル1個と圧倒的な強さを見せた。そして今年は今後も各カテゴリーで多くの国際大会が予定されている。ここではその日程を見ていきたい。
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昨年各カテゴリーで好成績を収めた侍ジャパン
2016年は野球日本代表「侍ジャパン」が大きく飛躍した年となった。全カテゴリー合わせて6つの国際大会が行われ、「侍ジャパン」を冠したチームはいずれも決勝に進出。金メダル5個、銀メダル1個と圧倒的な強さを見せた。
詳細を見ていくと、まず侍ジャパン大学代表が7月に開催された「第40回 日米大学野球選手権大会」で優勝を達成。続いて7月末から8月上旬に行われた「第3回 WBSC U-15 ワールドカップ」で、侍ジャパンU-15代表が決勝でキューバに惜敗したものの準優勝と存在感を見せた。また、8月末から9月上旬に行われた「第11回 BFA U-18アジア選手権」では侍ジャパンU-18代表が全勝優勝を達成。同時期に開幕した「第7回 WBSC 女子ベースボールワールドカップ」では、侍ジャパン女子代表が前人未踏の5連覇を成し遂げた。
さらに10月下旬に幕を開けた「第1回 WBSC U-23ワールドカップ」ではプロアマ混合編成となった侍ジャパンU-23代表が初代王者に輝き、最後は12月に侍ジャパンU-12代表が「第9回 BFA U-12アジア選手権」で頂点に立った。
昨年の好成績は日本の野球のレベルを改めて世界に知らしめた形となったが、今年は引き続き輝きを放てるのだろうか。3月には侍ジャパンのトップチームが早速、「第4回ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)」で快進撃を見せ、1次ラウンド、2次ラウンドと全勝で突破。準決勝では今回、大会を初制覇したアメリカ代表に1-2と競り負けたが、第1回大会から全大会4強入りしたのは日本だけであり、成績、内容ともに侍戦士たちの評価を高める結果となった。
そして今年は今後も各カテゴリーで多くの国際大会が予定されている。ここではその日程を見ていきたい。
7月12日からアメリカで行われるのは「第41回日米大学野球選手権」だ。昨年は2大会連続Vを遂げており、今回は3連覇、通算19回目の優勝がかかる。
侍ジャパンU-12代表は前回のワールドカップで6位、今年はV奪取に期待かかる
そして同28日に開幕するのは「第4回 WBSC U-12 ベースボールワールドカップ」(台湾)。同代表は前回大会に続き、仁志敏久監督が続投することが決定している。また、投手コーチには北海道日本ハムファイターズなどNPB3球団で活躍した江尻慎太郎氏が就任することも発表となった。すでに組み分けも決まっており、日本は1次ラウンド・グループAで前回大会準優勝のチャイニ―ズ・タイペイをはじめ、メキシコ、チェコ、ブラジル、南アフリカと同組となった。第3回大会では最終ラウンド進出を逃して6位という結果に終わっており、今大会はそのリベンジがかかる。
8月19日から台湾で行われるのは「第29回ユニバーシアード競技大会」。今回連覇がかかる侍ジャパン大学代表はすでにメンバー選考合宿を行うなど着々と準備を進めている。その直後の9月には「第28回WBSC U-18 ベースボールワールドカップ」がカナダで行われる予定。大会に挑む侍ジャパンU-18代表は2年前の第27回大会決勝でアメリカ代表に1点差で惜敗しており、その雪辱を果たしたいところ。頂点に立てば初の栄冠となる。
一方、同時期には今回が初開催となる「第1回BFA女子野球アジアカップ」(香港)が予定されており、9月下旬(予定)には侍ジャパン社会人代表が「第28回BFAアジア選手権」(台湾)に挑む。また、11月1日には国内で「第9回BFA U-15アジア選手権」の開催が予定されており、侍ジャパンU-15代表が出場する。2年前の前回大会も国内で開催されたが、当時は最終戦でチャイニーズ・タイペイとの全勝対決に敗れており、3大会連続の準優勝で終わった。今年はアジア制覇の期待がかかる。
日米大学野球選手権を手始めに現在、予定されているのは7大会。いずれも「侍ジャパン」は優勝の可能性を秘めている。トップチームが世界の頂点に返り咲くためにも、各世代の強化は不可欠。際立った成績を収めた昨年に続き今年も侍ジャパンは世界で羽ばたけるか――。今年も各世代の国際大会に注目だ。
【了】
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