侍ジャパンがイスラエルを撃破　国内6連勝で4大会連続決勝ラウンド進出

2大会ぶりの世界一奪還を目指す野球日本代表「侍ジャパン」が、第4回ワールド・ベースボール・クラシック™（WBC）での決勝ラウンド進出が決定した。15日の2次ラウンド第3戦でイスラエルを8-3で撃破。1次ラウンドから負けなしの6連勝で、決勝ラウンドの舞台となるロサンゼルス・ドジャースタジアムへの切符を手に入れた。

緊迫した投手戦に突破口を開いた4番・筒香の一発

　2大会ぶりの世界一奪還を目指す野球日本代表「侍ジャパン」が、第4回ワールド・ベースボール・クラシック™（WBC）での決勝ラウンド進出が決定した。15日の2次ラウンド第3戦でイスラエルを8-3で撃破。1次ラウンドから負けなしの6連勝で、決勝ラウンドの舞台となるロサンゼルス・ドジャースタジアムへの切符を手に入れた。

　決勝ラウンド進出を決めた小久保裕紀監督は、試合後に会見室に姿を現すと「決勝ラウンドに進むには、有利な位置にいるのは分かっていたんですけど、勝たないと確実にならなかった。勝ってホッとしています」と話した。

　2次ラウンドでは第1戦オランダ、第2戦キューバと難敵を破り、2連勝で第3戦を迎えた。指揮官の言葉通り、勝ち抜けには有利な立場にあったが、それでも1勝1敗のイスラエルに負けた場合には、オランダと合わせて2勝1敗で3チームが並ぶことに。最悪の場合は決勝ラウンドに進めないケースもあり得た。

　そんなプレッシャーの掛かる状況下で、まずは今大会初めて先発起用された千賀滉大投手（福岡ソフトバンク）がイスラエル打線を圧倒する。走者を背負っても落ち着いて対処し、5回を投げて1安打4奪三振無失点。小久保監督は「よく投げてくれた」と絶賛した。イスラエルの先発を務めたザイドも、再三走者を得点圏に進めるが、要所を押さえて失点を許さず。投手戦となった試合は0-0の均衡を保ったまま、後半6回に突入した。

千賀、平野の快投が呼んだ主砲の一発

　日本は6回から2番手・平野佳寿投手（オリックス）がマウンドに登場。千賀の流れを受け継いで3者凡退に抑えると、日本の4番が応えた。6回裏、先頭で打席に立った4番・筒香嘉智外野手（横浜DeNA）は、イスラエルの2番手・アクセルロッドの速球をフルスイング。打球は大きな弧を描きながら中堅席へ飛び込んだ。「千賀と平野さんが作ってくれた流れに乗っただけ」という主砲の一発を合図に侍ジャパン打線が覚醒。この回に打者一巡の猛攻で一挙5点を奪った。

　8回にも3番・青木宣親外野手（アストロズ）の左中間二塁打から打線がつながり、3点をダメ押し。9回に守護神・牧田和久投手（埼玉西武）が3点を許したものの、8-3で堂々たる勝利を収めた。

　小久保監督は「WBC本戦に入ってから、打者のスイングが非常に鋭くなってきた。効果的なホームランも多かった」と開幕前は懸念されていた打線が、1次ラウンドからの6戦で合計46点を挙げたことを評価。同時に、中継ぎ陣を中心とする投手陣の活躍も称え、「偏った継投にはなりましたけど、勝つパターンの投手ができた」と収穫を語った。

　2次ラウンドのプールEを1位通過した日本は、現在サンディエゴで開催中のプールFを2位通過するチームと、21日（日本時間22日）にロサンゼルス・ドジャースの本拠地、ドジャースタジアムで準決勝を戦う。アメリカ合衆国、ドミニカ共和国、プエルトリコ、ベネズエラのいずれかと対戦することになるわけだが、4チームはいずれもメジャーリーガーを多数擁する強豪国。厳しい戦いが待ち構えていることは間違いない。

　悲願の世界一奪還まで、あと2勝。海を渡った侍ジャパンの戦いに注目だ。

【了】

記事提供＝Full-Count
写真提供＝Getty Images