侍ジャパン、決勝Rかけ15日に2次R最終のイスラエル戦 先発は千賀「全力で」
野球日本代表「侍ジャパン」は15日に第4回ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)の2次ラウンド第3戦・イスラエル戦に挑む。14日のキューバ戦は終盤に突き放し、8-5で逆転勝利。開幕から無傷の5連勝で決勝ラウンド進出に王手をかけた。イスラエル戦は千賀滉大投手(福岡ソフトバンク)が今大会初先発。ここまで中継ぎとして快投を続けてきた右腕に、大一番のマウンドを託す。
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中継ぎとして快投続けてきた千賀を抜擢、難敵イスラエルは守護神を先発起用
野球日本代表「侍ジャパン」は15日に第4回ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)の2次ラウンド第3戦・イスラエル戦に挑む。14日のキューバ戦は終盤に突き放し、8-5で逆転勝利。開幕から無傷の5連勝で決勝ラウンド進出に王手をかけた。イスラエル戦は千賀滉大投手(福岡ソフトバンク)が今大会初先発。ここまで中継ぎとして快投を続けてきた右腕に、大一番のマウンドを託す。
キューバ戦後、取材に応じた千賀は「先発としての準備は今年に入ってほとんどしてないので、不安もありますが、長いイニングを投げるという気持ちより、一人一人、全力で向かっていって、あとは後の素晴らしい投手陣に任せられるようにしたい」と話した。昨季はチームで先発の一角として12勝3敗、防御率2.61の好成績を残した右腕だが、侍ジャパンでは当初から中継ぎで起用されてきた。それだけに、過度に気負うこともない。1イニングずつを全力で抑えていくだけだ。
イスラエルは1次ラウンドA組で韓国、チャイニーズ・タイペイ、オランダに3連勝。2次ラウンドでも初戦でキューバを破り、無傷の4連勝と旋風を巻き起こしていたが、13日のオランダ戦は2-12でコールド負け。第3戦に2次ラウンド突破がかかるだけに、死に物狂いでくることが予想される。日本にとっても厳しい戦いとなる。
14日には日本-キューバ戦が行われる前に東京ドームで前日練習を行い、ジェリー・ウェインスタイン監督は「日本は素晴らしいチーム。我々は全員に敬意を抱いているよ。誰1人がキープレーヤーということはない」と侍ジャパンを絶賛。ただ、当然、負けるつもりはない。対戦に向けて「恐れることはない。これは野球だ」と自信を見せ、勝利への秘策を問われると「あるけど、言えないね」と不敵に笑った。
イスラエルも強気、目標を“上方修正”「決勝ラウンドへ」
1次ラウンドのオランダ戦では、7回まで7投手を1イニングずつ投げさせるという継投策で、メジャーリーガーが揃うオランダ打線を5安打2失点に封じた。日本戦では、ここまでクローザーとして起用してきたジョシュ・ザイドを先発に抜擢。オランダ戦と同様の作戦を取ってくる可能性もあるが、指揮官は「それはゲームの展開による」と口をつぐむ。ザイドに対しては「緩急を使って、コーナーにコントロールしてほしい」と求めた。
また、チームを牽引するライアン・ラバンウエー捕手も、「日本は世界ランキング1位だし、規律がある。経験を持っている」と敬意を示し、「個人個人をしっかり抑えて、接戦に持ち込みたい」と話す。予選を勝ち抜いてWBC本大会への初出場を決め、ダークホースとして乗り込みながら、韓国での1次ラウンドでは破竹の3連勝。日本での2次ラウンドに進めたことで、目標を“上方修正”した。
「すでに目標を達成したけど、新しいゴールを設定した。2次ラウンドを突破して、決勝ラウンドに行くことだ。ただ、どんな結果になろうと、誇らしいよ」
イスラエル旋風をアジアで終わらせる気はない。ほとんどが米マイナーリーグでプレーする選手だけに、“ホーム”の米ロサンゼルスで行われる決勝ラウンドの晴れ舞台に駒を進めたいところだろう。
侍ジャパンにとってイスラエルが難敵であることは確か。ただ、仮にオランダが12時開始のゲームでキューバに勝ち、日本がイスラエルに敗れて2勝1敗で3チームが並んでも、4失点以内(9イニングで決着がついた場合)での敗戦ならば失点率で1位通過となる。もちろん、勝てば無条件で1位突破だ。イスラエルのほうが厳しい条件であることは間違いないだけに、日本としては気負いすぎずに試合に臨みたい。
まずは4大会連続のベスト4へ、あと1勝――。試合を重ねるごとに強くなっている侍ジャパンへの期待は、さらに大きく膨らんできた。
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