侍ジャパンが3連勝で2次ラウンド進出 小久保監督「全身全霊で…」

2017.3.11

2大会ぶりの世界一を目指す野球日本代表「侍ジャパン」は10日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)の1次ラウンド第3戦で中国(東京ドーム)に7-1で勝利し、3連勝で2次ラウンドにコマを進めた。この日の勝利で大会歴代最多20勝を達成。試合前に1次ラウンド1位通過が決まっていた中でも、侍ジャパンらしい戦いで勝利をつかんだ。

写真提供=Getty Images

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中国に7-1で盤石勝利、大会歴代最多20勝目を記録

 2大会ぶりの世界一を目指す野球日本代表「侍ジャパン」は10日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)の1次ラウンド第3戦で中国(東京ドーム)に7-1で勝利し、3連勝で2次ラウンドにコマを進めた。この日の勝利で大会歴代最多20勝を達成。試合前に1次ラウンド1位通過が決まっていた中でも、侍ジャパンらしい戦いで勝利をつかんだ。

 第1、2戦と先発オーダーを替えなかった小久保裕紀監督だが、この日は青木宣親外野手(アストロズ)と坂本勇人内野手(読売)に休養を与え、田中広輔内野手(広島東洋)と平田良介外野手(中日)を先発起用。2試合連続で「1番・DH」だった山田哲人内野手(東京ヤクルト)を「3番」で起用した。

 この采配がズバリ的中。1回裏、センター前ヒットで出塁した1番・田中は、続く菊池涼介内野手(広島東洋)が空振り三振に倒れる間に二盗、相手の失策を誘って三塁まで進んだ。1死三塁の得点機で山田がライトへ犠牲フライを放ち、先制点を挙げた。

 2回には小久保監督から「正捕手」に指名された小林誠司捕手(読売)がレフトへ2点弾を運び、3回には中田翔内野手(北海道日本ハム)がやはり左翼への2ランで、一気に試合の流れを決めた。

3戦で6本塁打、小久保監督「これだけホームランが出たのは想定外」

 途中からは野手を入れ替え、これまで出場機会のなかった秋山翔吾外野手(埼玉西武)、大野奨太捕手(北海道日本ハム)、代打出場にとどまっていた内川聖一外野手(福岡ソフトバンク)が出場した。

 投手陣も、先発を務めた武田翔太投手(福岡ソフトバンク)、2番手以降では藤浪晋太郎投手(阪神)、増井浩俊投手(北海道日本ハム)、松井裕樹投手(東北楽天)がマウンドに上がった。武田こそ3回を投げて1失点したが、藤浪、増井、松井の3人は無失点。小久保監督は「投手がある程度形が見えてきた。しっかり状態が上がってきた」と手応えを語った。

 1次ラウンドの3試合で、侍ジャパン打線は6本のホームランを記録。本番前の強化試合では、打線の状態が懸念されていただけに、指揮官も「これだけホームランが出たのは想定外」と思わず本音をこぼした。初戦キューバ戦、第2戦オーストラリア戦と、2本のダメ押し弾を放った4番・筒香嘉智外野手(横浜DeNA)は打率.364、2本塁打、5打点の活躍で、1次ラウンドのMVPに輝いた。

MVPは2本塁打5打点の筒香が受賞

 日本を代表する打者の中でも「不動の4番」に指名された25歳は、「結果は出ましたけど、これから厳しい戦いが続くので、次の戦いに向けて準備したいです」と気を緩めることはない。絶大な信頼を寄せる小久保監督は「『4番にはサインはない。しっかり走者を返してくれ』と伝えた通りの活躍を見せてくれた」と目を細めた。

 誰の力が欠けても達成することはできなかったであろう1次ラウンド3連勝。大会歴代最多20勝達成で臨む2次ラウンドでは、プールAの1位イスラエル、2位オランダ、プールBの2位キューバと対戦。上位2チームが決勝ラウンドに進む。2次ラウンド突破に向け、小久保監督は「全身全霊で目の前の試合を取っていきたい」と熱い闘志を燃やした。


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【了】

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