侍ジャパン3連勝へ、10日に1次R最終戦 中国はMLB通算82勝左腕も登板か
世界一を目指す野球日本代表「侍ジャパン」は、9日に第4回ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)の1次ラウンド第3戦(19時開始、東京ドーム)で中国と対戦する。7日のキューバ戦、8日のオーストラリア戦と連勝発進。1位突破での2次ラウンド進出へ、3連勝を狙う。
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1次R連勝発進の侍ジャパン、先発・武田は石川、菅野に続いて好投なるか
世界一を目指す野球日本代表「侍ジャパン」は、9日に第4回ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)の1次ラウンド第3戦(19時開始、東京ドーム)で中国と対戦する。7日のキューバ戦、8日のオーストラリア戦と連勝発進。1位突破での2次ラウンド進出へ、3連勝を狙う。
日本の先発は武田翔太投手(福岡ソフトバンク)が予定されている。第1戦の石川歩投手(千葉ロッテ)は4回1失点、第2戦の菅野智之投手(読売)は4回1/3を1失点としっかりゲームを作り、打線にもリズムをもたらしただけに、武田も続きたいところだ。
本番前最後のマウンドとなった強化試合の阪神戦(3日)では、2回4安打3失点と乱調。降板後に「全体的にバランスが悪かった。変化球の精度が悪く、真っすぐ一本になってしまいました。テンポもあまりよくなかったと思います。もう少し時間があるので、しっかり調整して本番に臨みたいと思います」と反省の言葉を並べた。
ただ、2月23日の強化合宿が始まってからは、調整は順調だった。今大会は大谷翔平投手(北海道日本ハム)の出場辞退に伴い、追加招集されたが、滑るとされるWBC球や国際大会仕様の硬いマウンドにも適応。ブルペンでは、力のある直球や、最大の武器であるカーブをしっかり操っていた。
侍ジャパンにとって2017年の初実戦となった同25日の福岡ソフトバンク戦では、武田は先発で3回無安打1四球4奪三振無失点と快投。初回こそ四球を出すなど21球を要したが、2回以降は6者連続凡退。わずか18球で6つのアウトを奪った。
この試合の後、「ツーシームで出来るだけストライクゾーンで勝負しようとした」と振り返り、「カーブを勝負球としていいところに決められた」と手応えを示していた右腕。乱調に終わった阪神戦も、本番へ向けた反省材料というポジティブな要素になるはずだ。
中国のチェンは日本を称賛「すごくいいチーム」
一方、中国はメジャー通算82勝を誇る左腕ブルース・チェンが日本戦のマウンドに上がる可能性が高い。初戦のキューバ戦(8日)では先発して好投を続けていたものの、3回2死で降板。大会の規定で50球以上を投げた場合は次回登板まで中4日を空けなくてはいけないため、49球でマウンドを降りた。ジョン・マクラーレン監督は試合後、日本戦登板の可能性を残すため、チェンを降板させたことを明かしている。
1998年にブレーブスでメジャーデビューしたチェンは、2015年途中に引退するまで11球団を渡り歩いた豊富な経験の持ち主。2006年、2009年大会には生まれ故郷のパナマ代表としてWBCに出場した。だが、祖父母は中国からの移民で、中国代表に選ばれる資格を持っていたため、今大会はジョン・マクラーレン監督が招集。引退後、インディアンスの選手育成部門で働いていたが、“現役復帰”へ向けて急ピッチで調整を進めてきた。
侍ジャパンについては「すごくいいチームだ」と称賛。開幕前に「(引退しているため)肩が壊れても問題ない。球数制限があるけれど、めいっぱい投げるつもりでいる」と話していたが、キューバ戦後も体の状態には問題はなく、日本戦登板に意欲を見せている。
10日の試合が投手として本当の最後の舞台となる可能性もある。それでも、チェンは「すごく特別だけど、僕には(投手としての)仕事がある。感情的にはならないよ」と断言。そして、「チームが勝つために全力を尽くす。チームのために何が出来るかが一番大事だ」と語った。
8日のオーストラリア戦の後、小久保監督は「中国戦は気を抜かずに3連勝出来るように」と誓った。まずは武田が先発としてゲームを作り、打線がチェンら中国投手陣を攻略するのを待ちたいところ。3連勝での2次ラウンド進出となるか。中国戦も熱い試合になりそうだ。
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