“日替わりヒーロー”誕生の侍ジャパンU-12代表 開催国・中国を撃破し、決勝進出なるか
中国・広東省で開催中の「第9回 BFA U-12アジア選手権」。9日に開幕し、11日までにグループ予選3試合が行われた。侍ジャパンU-12代表は予選3連勝でグループBを1位で通過。セミファイナルはグループA2位の中国と対戦する。
写真提供=Getty Images
予選3連勝で1位突破、仁志監督は選手を評価「ちょっとずつ変化がある」
中国・広東省で開催中の「第9回 BFA U-12アジア選手権」。9日に開幕し、11日までにグループ予選3試合が行われた。侍ジャパンU-12代表は予選3連勝でグループBを1位で通過。セミファイナルはグループA2位の中国と対戦する。
初戦のフィリピン戦は15-0の4回コールドで圧勝。2戦目は仁志敏久監督が「ヤマ場になる」と話していた韓国との一戦だったが、5回に一挙6点を奪うなどして11-1の5回コールド勝ちを収めた。
そして、予選最後のパキスタン戦。今大会初めて先制点を奪われ「どうなっちゃうのかなと思いました」と仁志監督はじめ日本はやや焦りがあったものの、直後に3点を奪って逆転した。終わってみれば、8-1の6回コールドでグループBの1位を決めた。
タイムリーも飛び出しているが、相手守備のスキを突いた日本の果敢な走塁がダメージを与えている。出塁すれば投手のモーションを盗んで二盗や三盗を決めるのはもちろん、投手の暴投に対しても好判断を見せている。3戦目のパキスタン戦では6-1の6回に四球で出塁した2番・小西柚生がボークで二塁に進み、三盗も決めた後、ショートバウンドした投球を捕手が前に止めたが、ほんの一瞬のスキを逃さずにホームに滑り込んでセーフになった。
ファイナルステージも失点を少なくできるか
コンスタントに結果を出す選手もいれば、1試合で爆発的な力を出す選手もいるなど、日替わりでヒーローが誕生している。「ヒーローが日々、変わるのは相手にとっては予想外だと思います」。星子天真主将は日本の強みになっていると話す。
スタメンで出場している選手だけでなく、控えメンバーもしっかり準備できている。2戦目の韓国戦では5回、無死二、三塁で代打で出場した小笠原大燿がレフトにきっちり犠飛を放った。ベンチに戻ると「いい仕事! いい仕事!」と声をかけられ、身長145センチの小さな侍ははにかんだ。
球数制限がある中、投手陣は3試合で7人が登板。3試合計15イニングで2失点と安定した力を見せている。ファイナルステージもいかに失点を少なくできるかがカギを握りそうだ。
仁志敏久監督はグループ予選を終え、「なかなか抜けない悪いクセもありますが、できなかったことができるようになるなど、ちょっとずつ変化がありますね」と振り返った。試合を通して成長を見せる侍ジャパンU-12代表。セミファイナルの相手は開催国の中国だ。グループA2位の中国は初戦のインドネシア戦で10-0と快勝したが、続く2戦目でチャイニーズ・タイペイに0-9と完敗。3戦目は香港と対戦し、10-0で勝利した。星子主将は「自分たちの力を100%出せれば勝てると思うけど、気持ちを引き締めて戦いたい」と意気込む。
準決勝のもう一つのカードはチャイニーズ・タイペイ(グループA1位)対韓国(グループB2位)。中国戦を突破すれば、13日にその勝者との決勝戦に挑む。初のアジアの頂点を目指し、力の限りを尽くす。
記事提供=Full-Count
写真提供=Getty Images