侍ジャパンU-12代表、9日からのアジア選手権で初優勝狙う 選手選考の“秘策”、今回こそ頂点につながるか
野球日本代表「侍ジャパン」U-12代表は、9日から中国・広東省で開催される「第9回 BFA U-12アジア選手権」に臨む。過去6度の準優勝を誇る日本だが、優勝は1度もない。大会初制覇への期待がかかる。
写真提供=Getty Images
過去6度の準優勝も…2度目の挑戦となる仁志監督の元で初優勝なるか
野球日本代表「侍ジャパン」U-12代表は、9日から中国・広東省で開催される「第9回 BFA U-12アジア選手権」に臨む。過去6度の準優勝を誇る日本だが、優勝は1度もない。大会初制覇への期待がかかる。
大会は8か国が参加して行われる。グループAにチャイニーズ・タイペイ、インドネシア、香港、中国、そしてグループBに日本、パキスタン、フィリピン、韓国が振り分けられており、9~11日に総当たりでのリーグ戦を実施。上位2チームが12日のセミファイナルに進み、各組の1位-2位が対戦。勝ったチームが13日の決勝に臨む。グループBで3位以下に終われば、順位決定戦に進むことになる。
過去8大会では、チャイニーズ・タイペイが6度(第2、3、4、5、6、8回大会)、韓国(第1回大会)と中国(第7回大会)が1度ずつ優勝している。日本は第1、3、4、5、6、8回大会と6度も決勝進出(第4回大会は千葉代表)を果たしているが、いずれもあと1歩で頂点に届かなかった。
今大会、予選グループではまず韓国がライバルとなりそうだ。10日の第2戦で戦うことが決まっており、最初の大一番となる。一方のAグループではチャイニーズ・タイペイ、中国が1位争いを繰り広げる可能性が高い。どちらと当たっても強敵であることは間違いないが、日本は1位通過で少しでも優位な立場にしておきたいところだろう。
「侍ジャパン」を率いるのは、今回も仁志敏久監督。現役時代には、読売、横浜(現横浜DeNA)、そして米独立リーグでもプレーするなど豊富な経験を誇る同監督は、トップチームの内野守備・走塁コーチも兼務している。2014年からU-12代表を指揮し、前回大会では決勝進出に導くも、チャイニーズ・タイペイに3-7で敗戦。監督としてリベンジを期す大会となる。
選手が自らプレー動画を投稿、新たな形の選手選考で埋もれた才能を発掘
仁志監督は、U-12代表を率いる上で重視している点として「『時間を守る』、『団体生活で勝手なことをしない』など、一般家庭でやっているようなことを、野球を通して教育しています。代表チームの監督として厳しいことも言えるし、子どもたちも代表として来ているから、受け入れなければいけない。それができるので、やりがいはあります」と話している。結果にこだわるだけでなく、選手をしっかりと育てながら、アジアの頂点を目指すことになる。
また、2014年の前回大会に続く2度目の試みとして、各選手が自身のプレー動画をスマートフォン等で撮影し、特設ページに投稿、エントリーするという形で代表選手を募った。指揮官はその狙いについて、以下のように明かしている。
「地方の子どもや、ワンマンチームで試合に勝てず、全国大会に出られないなど、上手でも選ばれるチャンスがない子どももいるからです。幅広く興味を持ってもらい、『侍ジャパン』に夢を持ってチャレンジしてくれる子どもを増やしたいと思っています」
埋もれた才能を発掘するために導入した“秘策”が、今回こそ初優勝を引き寄せるか、注目が集まるところだ。その結果、選考された15人の選手は、以下の通りとなっている。
投手 金澤海斗(泊ファイトクラブ)
投手 小西柚生(錦ヤンキース)
投手 田栗慶太郎(戸尾ファイターズ)
投手 山下真輝(諸木スワローズSS)
捕手 福原聖矢(世名城ジャイアンツ)
捕手 疋田悠真(東16丁目フリッパーズ)
捕手 室田大和(稚内野球スポーツ少年団)
内野手 星子天真(弓削キング)
内野手 砂頼人(帯島スターズ)
内野手 内間究(真喜良サンウェーブ野球部)
内野手 相澤白虎(小手指ファイターズ)
外野手 宇地原丈智(世名城ジャイアンツ)
外野手 星川心(北原イーグルス)
外野手 高橋大和(日高軟式野球クラブ)
外野手 小笠原大燿(富士見台ウルフ少年野球クラブ)
初戦のフィリピン戦は、9日午前10時40分(日本時間11時40分)開始予定。好スタートを切りたいところだ。
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