侍ジャパン女子代表、オーストラリアに快勝で決勝進出 下位打線が貴重な働き
侍ジャパン女子代表は9日、「第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ」(韓国・釜山)のスーパーラウンド第3戦でオーストラリアに10-0で5回コールド勝ち。1試合を残して、11日に行われる決勝への進出を決めた。初戦から6戦全勝で、ワールドカップは2012年から19連勝。大倉孝一監督は5連覇達成がかかる決勝戦へ向けて、10日のスーパーラウンド最終韓国戦で「準備をしたい」と話した。
写真提供=Full-Count
オーストラリアに5回コールド勝ち、初回に6得点の猛攻「大きかった」
侍ジャパン女子代表は9日、「第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ」(韓国・釜山)のスーパーラウンド第3戦でオーストラリアに10-0で5回コールド勝ち。1試合を残して、11日に行われる決勝への進出を決めた。初戦から6戦全勝で、ワールドカップは2012年から19連勝。大倉孝一監督は5連覇達成がかかる決勝戦へ向けて、10日のスーパーラウンド最終韓国戦で「準備をしたい」と話した。
日本打線は初回、先頭の六角彩子(侍)がサード後方に落ちるラッキーなヒットで出塁するなど1死二、三塁とすると、4番に座る川端友紀(埼玉アストライア)がライトオーバーの2点三塁打。頼れる主砲が2夜連続の先制打を放った。
これで勢いの乗り、船越千紘(平成国際大)の2点タイムリーや六角の犠飛なども飛び出して一挙6得点。初回から打者11人の猛攻を見せて、試合の流れを引き寄せた。大倉監督も「初回の攻撃が大きかったと思います」と振り返るビッグイニングだった。
しかし、2回以降は相手の2番手ピッチャーを捉えられず、四球からチャンスは作るものの、ヒットは出ずに追加点が奪えない。一方で、先発の清水美佑(埼玉栄高)は4回に1死一、二塁のピンチを背負うも、後続を連続で中飛に仕留めて無失点。5回には2番手・吉井萌美(アサヒトラスト)が1死一塁で左中間への二塁打を浴びたが、一気に本塁を狙った相手の一塁走者は見事な中継プレーと捕手・船越の体を張ったブロックでアウトに仕留めた。オーストラリアに流れが行きそうになるところで、日本が踏ん張った。
大倉監督は7、8、9番の活躍を称賛、「やはり大きいですよね」
すると、打線は5回に四球と相手の失策で無死二、三塁のチャンスを作り、小島也弥(環太平洋大)がライト前に弾き返して待望の追加点。船越の三塁強襲タイムリー、六角のタイムリー二塁打で2点を加え、最後は1死満塁で三浦伊織(京都フローラ)がセンター前ヒット。10点目を奪ってコールド勝ちとなった。
この試合は立ち上がりから小技ではなく、畳み掛けるようなヒットで得点を重ねた侍ジャパン女子代表。大倉監督は「取ったら決勝進出と分かっていましたから、取るつもりで行きました」と振り返る。初回と5回の攻撃、そしてオーストラリアに得点を許さなかった守備は、まさに決勝進出を勝ち取るという選手の気迫溢れるプレーが続いた。
特に大倉監督が評価したのが、下位打線の働き。7番・小島は2打数1安打1四球1打点、8番・船越は2安打3打点、そして9番のベテラン清水亜貴子(アサヒトラスト)は2四球と、それぞれが仕事をした。指揮官は「やはり大きいですよね。7番、8番、9番が繋いでくれたり、塁に出たりと。ヒットが出たら大儲けですね」と言う。日本の貴重な得点源となっている。
ついに決勝進出を決めた。5連覇のためには、スーパーラウンド最終戦となる10日の韓国戦をどう戦うかが、大きなポイントとなりそうだ。大倉監督は「もう1回、全選手の状態を明日1日で整えるゲームとして考えてます」と明かす。当然、勝つことは大前提だが、その中でやるべきことをやる。本調子ではない選手は、実戦の中で修正を図ることもできそうだ。
「まだ韓国戦がありますし、対戦相手が明日(10日)終わってみないと出てきませんから、何とも言えませんが、ここまでの試合はあくまで決勝戦の1試合のためにやってきた。全部を仕切り直して、準備をしたいと思います」
決戦へ向けて、大倉監督は初戦から綿密な計画のもとに選手を起用し、6戦全勝という結果も残してきた。韓国戦も結果と内容を貪欲に求め、決勝戦へ弾みをつけたいところだ。
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