侍ジャパン女子代表、総合力を示すコールド勝ち メンバー5人を入れ替えて開幕2連勝
侍ジャパン女子代表は3日、「第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ」(韓国・釜山)の第1ラウンド第2戦でオランダに12-0で5回コールド勝ちした。前日のカナダ戦からスタメン5人を変更したが、相手のミスを逃さずに着実に加点。野手は2試合で全員が出場し、大会の雰囲気を味わうなど、5連覇に向けて着実に準備が進んでいる。
写真提供=Getty Images
オランダに12-0で快勝、「初出場組」のチャンスメークから2回に一挙6得点
侍ジャパン女子代表は3日、「第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ」(韓国・釜山)の第1ラウンド第2戦でオランダに12-0で5回コールド勝ちした。前日のカナダ戦からスタメン5人を変更したが、相手のミスを逃さずに着実に加点。野手は2試合で全員が出場し、大会の雰囲気を味わうなど、5連覇に向けて着実に準備が進んでいる。
日本は0-0で迎えた2回、カナダ戦で出番がなかった「初出場組」でチャンスを作った。1死から6番・長池玲美菜(MSH医療専門学校)が四球を選ぶと、続く平賀愛莉(平成国際大)がセンター前ヒットで一、三塁とチャンスを広げる。ここで2試合連続先発マスクの船越千紘(平成国際大)がスクイズ。三塁走者の長池が先制のホームを踏んだ。
この場面では相手の一塁への送球が逸れ、一塁走者の平賀が三塁まで進んで再び一、三塁の好機に。ここで、今大会初出場のベテラン・志村亜貴子(アサヒトラスト)も連続スクイズ。平賀が生還し、相手が再び一塁へ送球エラー。またまた一、三塁とした。
続く六角彩子(侍)の打席では、一塁走者の志村がスタート。今度は捕手から二塁への送球が逸れ、三塁走者の船越が生還。3-0とした。六角が四球で出塁後には、小島が絶妙のセーフティーバントを決めると、またしても相手の一塁への送球が逸れ、志村が二塁から一気に生還。この後、田口の一ゴロ、相手の暴投で2点を加え、この回一挙6得点とした。
大倉監督は確かに手応えも、若手には「まだまだ乗っていってほしい
「前半にスクイズで2点を先に取りましたけど、早く主導権を取りたいと思っていた。野手陣を入れ替えましたから、その選手に早くワールドカップの感覚を掴んでほしい。それがゲームの一番のポイントだった。当然、勝つことを目指した上で、その感覚を掴んでほしいということが一番でした。そういう意味では、いろんなことを思い切って動いてくれて良かったです」
大倉孝一監督は確かな手応えを示す。日本らしく小技を絡めて相手のミスを誘い、大量点を奪取。誰が出ても同じように仕事ができるところは、5連覇へ向けて大きな強みとなる。
3回も先頭・長池のレフト前ヒットからチャンスを作り、5点を奪取。この回はバントや盗塁を使わず、六角の犠飛や田口真奈(環太平洋大)の2点タイムリーなどで5点をもぎ取った。カナダ戦ではDHで出場しながら2打数無安打に終わっていた国際大会初出場の田口は「初戦は本当に緊張でバタバタして自分の思った通りのプレーができてなかったので、(この日は)まあまあちゃんとできたのでよかったです」と振り返った。1人1人が自信を深めながら、着実に前に進んでいる。
終わってみれば12-0で快勝。それでも、大倉監督は若い選手たちについて「持っている力をまだ発揮しようとしているところですね。まだまだ乗っていってほしいですよね」と満足はしていない。第1ラウンド最終戦の5日・インド戦へ向けて「あくまでもスーパーラウンドを見据えた上で、選手の配置と、選手の役割というところをもう1回確認しながら、大事に進めていきたいと思っています」と話した。
大会5連覇のためには、現時点での「控え組」の躍動も必要不可欠。大会中にベストメンバーが変わる可能性も十分にある。この試合では上々の出来だったが、各選手がさらにアピールを続けることで、チームの底力は上がっていく。侍ジャパン女子代表は総合力で頂点を目指していく。
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