侍ジャパン稲葉監督熱望「イキのいい選手に出てきてほしい」に応じるのは誰か
野球日本代表「侍ジャパン」の世界一を目指す挑戦は7月17日、稲葉篤紀監督がNPBによる1年の契約延長を受諾し、いよいよ本格化することになった。受諾後のオンライン会見で「若い選手、イキのいい選手に出てきてほしい」と熱望した稲葉監督のお眼鏡にかなう“新鮮”な戦力とは誰になるのか。
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7月17日に契約延長を受諾した稲葉監督、オンライン会見で選手選考について言及
野球日本代表「侍ジャパン」の世界一を目指す挑戦は7月17日、稲葉篤紀監督がNPBによる1年の契約延長を受諾し、いよいよ本格化することになった。受諾後のオンライン会見で「若い選手、イキのいい選手に出てきてほしい」と熱望した稲葉監督のお眼鏡にかなう“新鮮”な戦力とは誰になるのか。
侍ジャパンは昨年11月に行われた「第2回 WBSC プレミア12」で優勝。2009年の「第2回 ワールド・ベースボール・クラシック™(WBC)」以来、10年ぶりとなる世界一に輝いた。稲葉監督は今後のメンバー選考も「基本的にプレミア12のメンバーを土台に考えていきたい」と明言。実際、「プレミア12」に出場したメンバー28人の中で出場が難しいのは、米トロント・ブルージェイズに移籍した山口俊投手(当時・読売)1人だけ。他にも今季終了後にメジャー移籍の可能性がある選手もいるが、メンバーの大部分が選出可能な状況にある。
だが同時に、指揮官は「若い選手を含め、どんどんいい選手が出てきている。この1年をかけて、しっかり見ていきたい」とも語った。
「プレミア12」の正三塁手・松田宣浩の座を狙う新戦力が次々に台頭
当初の予定より約3か月遅れの6月19日に開幕したNPBでは、侍ジャパンの新たな三塁レギュラー候補が続々と台頭している。「プレミア12」で主に三塁を守ったのは、今年でプロ15年目を迎えるベテランの松田宣浩内野手(福岡ソフトバンク)だが、今季は開幕から調子が上がらない。一方で「プレミア12」には出場できなかった顔ぶれの中には、「我こそ侍ジャパンの正三塁手」とばかりに開幕から華々しい活躍をしている選手たちがいる。
筆頭格は東京ヤクルトの村上宗隆内野手だ。昨季は36本塁打、96打点の活躍で新人王を獲得したプロ3年目・20歳の若武者は、今季は長打力に加えて打率3割台をキープするなど、さらなる成長のあとを見せている。三塁の他に、一塁も守れる強みも持つ。読売で4番打者を務める24歳の岡本和真内野手も今季はもっぱら三塁を守り、開幕から30試合終了時点で、打率.319、11本塁打、31打点の活躍だ。
広島東洋の堂林翔太内野手は三塁をメインに一塁、左翼も守り、今季は28試合を終えて打率.384、6本塁打、19打点と好調が続く。中京大中京高校時代に3年生の夏に出場した甲子園では、エースで4番として投打に活躍し、チームを全国制覇へ牽引。同年ドラフト1位でプロ入りしながら長らく伸び悩んでいたが、11年目にして開花しつつある。
次回メンバー選考に向け、稲葉監督は“リモート”視察「テレビでチェックしています」
また、30歳の鈴木大地内野手も千葉ロッテから東北楽天にFA移籍した今季、新天地で2番打者を任され、打線のカギを握る活躍を見せている。主に三塁を守っているが、もともと内外野どこでも守れるユーティリティプレーヤー。埼玉西武の外崎修汰内野手と同様に、簡単にメンバーの入れ替えができない侍ジャパンでは重宝されるタイプと言える。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により、野球に限らず、あらゆるスポーツの国際大会が延期されている。2021年に予定されていた第5回WBCも開催時期を見直すことが濃厚とされている。それだけに、次回、侍ジャパンが招集されるまでの期間、三塁手に限らず思いもかけない選手が急成長してメンバー入りする可能性は十分にある。稲葉監督は「僕が球場を訪問すると、お騒がせすることになってしまう。それは本意でないので、テレビでチェックしています」と“リモート”視察を実施中。前例のない状況の中でも、慎重にメンバーを見極めていく。
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