誕生日の浅村が侍ジャパン全3打点　ファンの声援に感謝「皆さんが打たせてくれた」

野球日本代表「侍ジャパン」は12日、東京ドームで「第2回 WBSC プレミア12」スーパーラウンド第2戦に臨み、アメリカに3-4で競り負けた。3度も1点差に追い上げる中での悔しい敗戦。今大会初黒星の中でも3打席連続適時打と気を吐いたのが、この日29歳の誕生日を迎えた浅村栄斗内野手（東北楽天）だった。

3安打3打点で29歳誕生日に花、浅村「自分らしいバッティングができた」

　野球日本代表「侍ジャパン」は12日、東京ドームで「第2回 WBSC プレミア12」スーパーラウンド第2戦に臨み、アメリカに3-4で競り負けた。3度も1点差に追い上げる中での悔しい敗戦。今大会初黒星の中でも3打席連続適時打と気を吐いたのが、この日29歳の誕生日を迎えた浅村栄斗内野手（東北楽天）だった。

　まずは2点ビハインドの4回だ。1死から鈴木誠也外野手（広島東洋）が三塁打で出塁すると、2死三塁で打席へ。初球の外角球を弾き返し、ライト前への適時打とした。再び2点差に開いた6回には相手のエラーで出塁した鈴木外野手を一塁に置き、フェンス直撃の一打。鈴木外野手が一塁から一気に生還し、1点差に詰め寄った。

　またしても、2点差に広げられて迎えた8回。1死三塁の場面で打席へ向かうと、今度はレフト前への適時打。三塁走者だった鈴木外野手に3度目の本塁を踏ませ、1点差へと追い上げた。4打数3安打3打点。浅村内野手はこの日、チーム全打点を1人で叩き出した。

　試合後に稲葉篤紀監督と出席した公式記者会見で、浅村内野手は「本当に悔しい結果になりましたけど、まだ終わったわけではないので、切り替えてやりたいと思います」と1点差での惜敗を悔しがった。3打席連続タイムリーについては「前後にいいバッターが揃っている。得点圏でよく回ってくるので、今日は自分らしいバッティングができたんじゃないかなと思います」と、仲間のサポートに感謝しつつ納得の様子だった。

浅村の打撃に課題克服のカギ、稲葉監督「こういう打撃がヒントになってくる」

　普段であれば、11月はシーズンオフや秋季キャンプ中でバースデーゲームを迎える機会はなかなかない。この日は第1打席で右翼スタンドを中心とするファンから「ハッピーバースデー」の合唱が贈られる場面も。予想以上の声援に「まさか、あそこまですごい声援を送ってくださるとは。ファンの皆さんが打たせてくれた1日だったと思います」と深く感謝した。

　味方打線がアメリカの小さく動く、力のあるボールに苦戦を強いられる中での3安打。外国人投手特有のピッチングに対して「ゴロアウトを打たせて取る投手が多い中で、低めを見極めて自分の打てる球に対応していこうと思っていた。なかなかアジャストしづらい中でボールに向き合い、打てるボールを選択した」とアプローチし、結果に繋げた。稲葉監督も「素晴らしい活躍だった」と称賛。同時に「逆方向へのヒットということで、こういう打撃がヒントになってくる」と、侍ジャパン打線が持つ課題克服へのカギを見出した。

　4回の守備では鋭い打球が右足を直撃するアクシデントもあったが途中交代することなく、その影響も感じさせない奮闘ぶりだった。

「負けたことは仕方ない。明日も試合があるので切り替えて、自分はいい流れを維持していけたらと思います」

　スーパーラウンドは残すところ2試合。メキシコ、韓国と強敵が続くが、侍ジャパンのポイントゲッターとして打線を牽引していきたい。

記事提供＝Full-Count
写真提供＝Getty Images