侍ジャパン、高橋がスーパーR進出へ導く快投「自分の球を投げることに集中できた」
野球日本代表「侍ジャパン」は6日、台湾・桃園市の桃園国際野球場で「第2回 WBSC プレミア12」オープニングラウンド・グループBの第2戦プエルトリコ戦に臨み、4-0で完勝した。3回に鈴木誠也外野手(広島東洋)の3ランなどで4点を先制すると、先発の高橋礼投手(福岡ソフトバンク)が6回2死までプエルトリコ打線をパーフェクトに封じる好投。2連勝で11日から日本で行われるスーパーラウンドへの進出を決めた。
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6回2死まで完全投球「直球を軸にどんどんストライクを取っていけた」
野球日本代表「侍ジャパン」は6日、台湾・桃園市の桃園国際野球場で「第2回 WBSC プレミア12」オープニングラウンド・グループBの第2戦プエルトリコ戦に臨み、4-0で完勝した。3回に鈴木誠也外野手(広島東洋)の3ランなどで4点を先制すると、先発の高橋礼投手(福岡ソフトバンク)が6回2死までプエルトリコ打線をパーフェクトに封じる好投。2連勝で11日から日本で行われるスーパーラウンドへの進出を決めた。
侍ジャパンに勝利をもたらしたのは、高橋投手による圧巻の好投だった。6回2死まで1人の走者も許さないパーフェクトピッチング。6回を投げ抜いて1安打無失点、18個のアウトのうち14個を内野ゴロで奪った。「自分の武器といえば直球で押すこと。直球を軸にどんどんストライクを取っていけた」。十二分にその役割を果たし、試合後には爽やかな笑顔を浮かべた。
世界的に見ても珍しいアンダースローが、その魅力を存分に発揮した。「高低をしっかり投げ切れた。中途半端なところに投げず、高めなら高め、低めならしっかりと膝下くらいの意識で投げられた」と高橋投手。下手から繰り出す130キロ台の直球とスライダー、シンカーなどでプエルトリコ打線を翻弄し、初回から凡打の山を築いた。
6回2死から四球を与えて初めて走者を背負い、次の打者には初安打も許した。完全試合、ノーヒットノーランの快挙とはならなかったが、後続をしっかり抑えた。「このまま失点してしまうと、4点なんてすぐに返されてしまうと思ったので、次の打者で、また今まで通り攻められたと思います」と冷静さを失わず、4点のリードを守ってマウンドを降りた。
プエルトリコのゴンザレス監督も称賛「バッターにとってはなかなか打てない」
チームに合流当初は中継ぎとしての起用も想定されていた。だが、沖縄合宿中に先発として期待されていた岸孝之投手(東北楽天)が発熱。調整が遅れたことから、福岡ソフトバンクで今季12勝をマークしたサブマリン右腕に先発の座が回ってきた。
この日上がった桃園国際野球場のマウンドは日本よりも低く平坦。これが下手投げの高橋投手には有効だった。「固さはあって自分としては投げやすかった。ブルペンから自分のフォームで、自分のボールを投げることに集中できたのが良かった」と、慣れない海外のマウンドも味方に付け、快投に結びつけた。
この快投にはチーム内外から惜しみない称賛の声があがった。稲葉篤紀監督が「緩急も高低も使いながら、素晴らしい投手だと改めて思いました」と褒めれば、プエルトリコのフアン・ゴンザレス監督は「本当に素晴らしかった。バッターにとってはなかなか打てない投手だった。アンダースローはほぼ見たことがない」と、滅多にお目にかかれない投法に驚きを隠せなかった。
国際舞台との相性の良さを感じさせた高橋投手の投球。スーパーラウンドでの対戦相手はより強力となるが、十分に通用するはずだ。世界一を目指す侍ジャパンにとって、高橋投手が大きなキーマンになるかもしれない。
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