侍ジャパンU-12代表、ノーヒット継投で5戦全勝突破 仁志監督「スーパーラウンドからが始まり」
初の世界一を目指す侍ジャパンU-12代表が5戦全勝でオープニングラウンド首位突破を決めた。台湾・台南市で行われている「第5回 WBSC U-12ワールドカップ」は30日、オープニングラウンド第5戦が行われ、侍ジャパンは南アフリカに15-0の4回コールド(15点差以上)で快勝。投手陣は6四球を出しながらもノーヒットノーランを達成した。
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指揮官は5試合を総括「チャイニーズ・タイペイに勝ったのは予想以上に大きい」
初の世界一を目指す侍ジャパンU-12代表が5戦全勝でオープニングラウンド首位突破を決めた。台湾・台南市で行われている「第5回 WBSC U-12ワールドカップ」は30日、オープニングラウンド第5戦が行われ、侍ジャパンは南アフリカに15-0の4回コールド(15点差以上)で快勝。投手陣は6四球を出しながらもノーヒットノーランを達成した。
試合後、オープニングラウンドを総括した仁志敏久監督は「チャイニーズ・タイペイに勝ったのは予想以上に大きいですね」と振り返り、江尻慎太郎投手コーチも「よく頑張ってくれていると思います。70点くらいあげてもいいんじゃないですか」と5戦で4完封の投手陣を称賛した。
初回、先頭の赤澤琉偉選手(八尾中央ボーイズ)が今日も魅せた。四球で出場4試合連続の先頭出塁。すかさず二盗を決めると、暴投で三塁に進み、2番・今井蓮選手(大阪八尾ボーイズ)の三塁内野安打に相手エラーが重なり生還。自慢の快足でかき回した。出鼻を挫かれた南アフリカは動揺したのか、エラーと暴投を連発。林京乃佑選手(東京城南ボーイズ)、桑元信祐選手(ガッツ鹿児島)、高畑知季選手(兵庫波賀リトルリーグ)、片岡大瑠選手(大阪狭山ボーイズ)の適時二塁打、今井選手の適時左前打などで畳みかけ、最後は林選手のレフトへの2ランで初回だけで大量10得点を奪った。
2回はあっさりと2アウトを奪われたが、桑元選手が中前打で出ると、二盗に成功。高畑選手の適時二塁打、片岡選手の適時中前打で2点を追加した。3回は2死満塁から桑元選手の走者一掃となる適時三塁打で3点を奪取。4回コールド勝利の条件となる15点差に到達した。
投手陣はノーヒットも6四球、江尻コーチ「経験してくれたことが今日の収穫」
投手陣も、5戦で4度目となる完封でオープニングラウンドを締めた。先発の重松寿翔選手(豊川中央ボーイズ)が初回をテンポよく3者凡退。2回は青木朔真選手(筑後ボーイズ)が3四球で1死満塁のピンチを招いたが、後続を一邪飛、見逃し三振で無失点。3回は今井選手が3者凡退に抑えると、4回は桑元選手も3四球で1死満塁のピンチを背負ったが、速球とスライダーのコンビネーションで2者連続三振。15点差を守り切った。
4回コールドで6四球を与えながら、継投でのノーヒットノーランを達成。江尻コーチは「強い相手のときに力を出すのは、自然と準備するので簡単なんですよね。いつも球の力で押している子たちが、実力に差がある相手に対して、ピッチングの難しさというのを(四球を与えてしまった)青木朔真とか桑元信祐が経験してくれたことが、今日の収穫だと思います」と話した。
さらに仁志監督も「点はもうちょっと入ってもよかったと思います」としつつ、「4回で終わることを想定してピッチャーも考えていた」と4回15点差ちょうどでのコールド勝ちに安堵の表情を浮かべた。
オープニングラウンドを5戦全勝で首位突破した侍ジャパン。8月1日から3日にかけて行われるスーパーラウンドではグループBを突破した強豪国との3連戦に挑む。オープニングラウンドの結果も引き継がれるスーパーラウンドでは上位2か国が4日の決勝に進出するが、指揮官は「スーパーラウンドからが始まりだと言っている。チャイニーズ・タイペイ戦の感じはみんな覚えていると思うので、もう1回気持ちを入れて」と意気込んだ。初の世界一を目指して、負けられない戦いが続く。
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