侍ジャパンがチャイニーズ・タイペイに圧勝、岩村明憲氏「外崎選手は思い切りがいい」
野球日本代表「侍ジャパン」は18日、「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」第2戦でチャイニーズ・タイペイと対戦し、8-2で快勝した。2連勝を飾った日本は19日に行われる決勝で、アジアトップの座を懸けて韓国と対戦する。
写真提供=Getty Images
先制ソロに9回ダメ押し点の外崎、内外野を守るマルチな活躍
野球日本代表「侍ジャパン」は18日、「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」第2戦でチャイニーズ・タイペイと対戦し、8-2で快勝した。2連勝を飾った日本は19日に行われる決勝で、アジアトップの座を懸けて韓国と対戦する。
この日は日本の先発マウンドに上がった今永昇太投手(横浜DeNA)が、立ち上がりから圧巻の奪三振ショーを演じた。5回まで毎回奪三振を記録。6回を投げ終えてマウンドを下りた時には、積み重ねた「K」は12に上った。許した安打はわずかに3本。第1回、第2回ワールド・ベースボール・クラシック?(WBC)で2連覇に貢献し、現在はBCリーグ福島ホープスで監督を務める岩村明憲氏は「今日は今永投手に尽きますね」と感心した。
打撃では「6番・左翼」で先発した外崎修太外野手(埼玉西武)が2回に先制ソロを放つと、5回の第2打席にはセンターへ安打を運び、9回の第5打席には左翼適時二塁打でダメ押し点を演出する活躍を見せた。「先制ソロが出たことで、チーム全体の緊張がほぐれた部分もあるでしょう」と見る岩村氏は、「外崎選手は思いきりのいいスイングをするのがいいですね。9回のタイムリーもよかった。この先が非常に楽しみな選手です」と期待を寄せる。8回の守備から三塁を守るなど、内外野がこなせるユーティリティー選手だけに「代表にいると面白い存在ですね」と話す。
4回無死一、三塁の危機は「チーム全体にとっていい経験になった」
岩村氏が、この日の試合のポイントに挙げたのは、1-0で迎えた4回裏だった。先頭のヨウ・ダイカンが詰まった打球を三塁、遊撃、二塁の間に上げたが、野手が追いつけずに内野安打に。続くワン・ポーロンの一塁ゴロを山川穂高内野手(埼玉西武)が難なく捕球するも、併殺を狙った二塁への送球が逸れるエラー。無死一、三塁のピンチを迎えたが、マウンド上の今永は3者連続三振で無失点に切り抜けた。「国際大会ではワンプレーで流れがガラッと変わるということを体験できたことは、選手たちにとって大きな収穫になったはずです」と岩村氏は言う。
「国際大会や短期決戦では、いつも以上に試合の流れが速く感じるもの。山川選手も普段だったら併殺に仕留められたプレーだったかもしれないところを少し焦ってしまったのかもしれません。確実にアウトを1つ取りにいくことの大切さを身を持って知れたのではないでしょうか。
短期決戦ではワンプレーで流れが大きく変わってしまいます。相手が一瞬でもつかみかければ、9回裏のように畳みかけられることもある。4回のあの場面は、そのヒヤッとした感じを味わいながらも、無失点で踏ん張れた。これはチーム全体にとっていい経験になったと思います」
チャイニーズ・タイペイに圧勝した日本は2連勝で決勝にコマを進める。対戦するのは、16日の初戦で4時間29分の死闘を戦った韓国だ。日本は3連勝で初代王者となれるのか。そのフレッシュな戦いに期待したい。
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