“新生”侍ジャパン、第2戦は“大王”擁するチャイニーズ・タイペイと激突
16日に行われた「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」の初戦・韓国戦に劇的勝利を収めた野球日本代表「侍ジャパン」。稲葉篤紀新監督を迎えての初陣を見事白星で飾った日本は、18日に行われる第2戦でチャイニーズ・タイペイと対戦する。
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日本野球を熟知する陽、陳、呉の3選手が代表入り
16日に行われた「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」の初戦・韓国戦に劇的勝利を収めた野球日本代表「侍ジャパン」。稲葉篤紀新監督を迎えての初陣を見事白星で飾った日本は、18日に行われる第2戦でチャイニーズ・タイペイと対戦する。
チャイニーズ・タイペイには、オーバーエイジ枠で陽岱鋼(読売)と陳冠宇(千葉ロッテ)の2人、そして呉念庭(埼玉西武)と、日本でプレーする3選手が選ばれた。代表チームを率いるのは、CPBL(中華職業棒球大連盟)・Lamigoモンキーズの洪一中監督だ。台湾プロ野球歴代1位となる監督通算750勝を挙げ、北京五輪でも代表監督も務めている。Lamigoモンキーズは近年千葉ロッテと積極的に交流試合を行うなど、洪監督自身が日本の野球に明るいことに加え、陽、陳、呉と日本チームを熟知する選手の存在は、チャイニーズ・タイペイにとって大きなアドバンテージとなるだろう。
中でも、最も大きな注目を集めているのは、今季打率.407、31本塁打、101打点を記録し、台湾プロ野球史上2人目の3冠王に輝いた王柏融(Lamigoモンキーズ)だ。昨年に引き続き2年連続で打率4割超えを果たした王は、2年連続となるCPBL年間MVPも獲得するなど「大王」の異名をとる打者。今春には「CPBL選抜チャイニーズ・タイペイ」の一員として侍ジャパンとの壮行試合に出場し、則本昂大投手(東北楽天)から豪快な2ランを放ち、その名を知らしめた。
岩村氏「初戦を勝てたことは大きな自信になるでしょう」
韓国に負けず劣らず、日本にとって手強い相手となりそうだが、元侍戦士で現在はBCリーグ福島ホープスの監督を務める岩村明憲氏は「日本にとって、初戦を勝てたことは大きな自信になるでしょう」と話す。
初戦では、稲葉監督が信頼を置く中軸、4番・山川穂高内野手(埼玉西武)と5番・上林誠知外野手(福岡ソフトバンク)が、劣勢な試合状況の中で豪快なアーチを架け、日本に勝利を呼び込んだ。投手では、多和田真三郎(埼玉西武)、石崎剛(阪神)、野田昇吾(埼玉西武)、山﨑康晃(横浜DeNA)が無失点継投。延長10回には今季入団1年目の堀瑞輝投手(北海道日本ハム)が好救援して白星を飾るなど、期待に応える活躍ぶりを見せた。岩村氏は「まだまだ荒削りな部分はある」としながらも、「若い野球の魅力があった。ここからチームがどうやって成長していくのか非常に楽しみですね」と話す。
韓国戦は4時間29分に及ぶ死闘だったが、投手も野手も全員が出場したわけではない。チャイニーズ・タイペイ戦では、田口麗斗(読売)と今永昇太(横浜DeNA)の両左腕投手や、若月健矢捕手(オリックス)、初戦は代走のオコエ瑠偉外野手(東北楽天)、同じく代打の松本剛内野手(北海道日本ハム)らの出場が期待される。
「稲葉監督は山川選手と上林選手は起用し続けると言っていますが、第2戦では初戦に出場しなかった選手が出てくるでしょう。初戦の様子をベンチから見守った彼らが、どういう形で自分らしさを発揮するか。韓国に勝ったことで、日本の選手はより自分らしさを出したプレーがしやすくなるでしょう。チャイニーズ・タイペイ戦もまた楽しみですね」
岩村氏も期待する侍ジャパン第2戦のチャイニーズ・タイペイ戦は、18日午後6時30分から始まる。
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