侍ジャパン社会人代表が全勝で決勝へ、チャイニーズ・タイペイに8回コールド勝利
今月2日に開幕した「第28回 BFA アジア選手権」(台湾)。侍ジャパン社会人代表は7日、スーパーラウンドのセミファナル第2戦で、チャイニーズ・タイペイに10-0の8回コールド勝ちを収めた。8日は決勝が行われ、日本は再びチャイニーズ・タイペイと対戦する。
写真提供=Getty Images
8日決勝はチャイニーズ・タイペイとの再戦
今月2日に開幕した「第28回 BFA アジア選手権」(台湾)。侍ジャパン社会人代表は7日、スーパーラウンドのセミファナル第2戦で、チャイニーズ・タイペイに10-0の8回コールド勝ちを収めた。8日は決勝が行われ、日本は再びチャイニーズ・タイペイと対戦する。
日本の先発は、予選ラウンド2戦目に先発した阿部良亮投手(日本通運)。初回を3者凡退で終わらせると、その裏、1番・田中俊太内野手(日立製作所)が「1球目から行こうという気持ちだった」と初球をレフト前に流し打ってチームの緊張を解くと、1死満塁で5番・菅野剛士外野手(日立製作所)が「チャンスで回してくれた。僕は返すだけ。積極的に行こうと思っていた」と、初球をジャストミート。「感触は良かった。いい打球だった」という打球は右中間を真っ二つに破り、走者一掃の先制適時三塁打となった。石井章夫監督は「あれが効いたと思う。先頭の田中も集中したバッティングだった。2番の北村も(四球で)つないで、あそこが大きかった」と振り返った。
なおも2死三塁で7番・神里和毅外野手(日本生命)が右前適時打を放って1点を追加。8番・木南了捕手(日本通運)の初球で神里が二盗を決めると、木南が右中間へ適時二塁打を放ち、日本は初回に5点を入れた。
2回には、2死二、三塁で菅野の中前2点適時打、6番・指名打者で出場した大城卓三捕手(NTT西日本)が左中間を破る適時二塁打で3点を加えた。3回も2死から田中が四球で歩くと、続く北村が左中間へ適時二塁打を放って1点を追加。9-0の8回には、先頭の9番・若林晃弘内野手(JX-ENEOS)が死球で出塁。1死から途中出場の福田周平内野手(NTT東日本)が二安で繋ぐと、3番・藤岡裕大内野手(トヨタ自動車)が「低めのボールに対応するために重心を少し下げていた」と外角のツーシームを拾ってライトへ適時打を運び、“サヨナラ”コールドでチャイニーズ・タイペイを撃破した。
3番・藤岡が攻守で貢献「これで気持ち良く、決勝に行くことができます」
藤岡は予選ラウンドの香港戦で2安打、パキスタン戦で1安打を放ったものの、セミファイナルの韓国戦では無安打に抑えられ、この日も4打席で無安打だった。「打てていなくてモヤモヤしていた。なんとか決勝の前に1本、出しておきたい気持ちが強かったので食らいついた。いい打球ではなかったが、飛んだコースが良かった」と最後の打席を振り返る。主軸を任される責任感は人一倍強い。「3番を打たせてもらっている。打撃で貢献したかった」という中でのタイムリー。「これで気持ち良く、決勝に行くことができます」と笑顔を見せた。
守備でもいい打球処理があり、「土に不安はあるが、まずはなんとか捕ることだけを考えている。イレギュラーするのではないか、ということは意識していない。それがいい方向につながっていると思う」と藤岡。石井監督も「(ここまで打撃の内容は)悪くなかったので。今日は守備も非常に良かった。いいプレーだった」と攻守にわたる貢献を称えた。
投げては、先発・阿部が2回に2死から安打と四球で走者を背負ったが、最後は空振り三振で切り抜け、3回は3者凡退に抑えた。4回から3イニングを鈴木健矢投手(JX-ENEOS)が1安打に抑え、7回には平尾奎太投手(Honda鈴鹿)がクリーンアップをピシャリ。8回は鈴木博志投手(ヤマハ)が1安打と四球などで走者を背負ったが、最後は外角へ152キロの直球を決めて空振り三振。4投手による3安打完封リレーでチャイニーズ・タイペイ打線を封じ込めた。
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