2年前のリベンジを…侍ジャパン社会人代表がスーパーラウンド初戦で韓国と激突

2017.10.6

侍ジャパン社会人代表が出場している「第28回 BFA アジア選手権」(台湾)は6日からスーパーラウンドに突入する。予選ラウンドで2連勝し、Bグループ1位で通過を決めた日本は、スーパーラウンド初戦でAグループ2位の韓国と対戦する。なお、試合は現地時間18時30分(日本時間19時30分)に開始予定だったが、12時(同13時)開始に変更された。

写真提供=Getty Images

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前回大会は韓国に9回2死から逆転弾を許し、優勝を逃す

 侍ジャパン社会人代表が出場している「第28回 BFA アジア選手権」(台湾)は6日からスーパーラウンドに突入する。予選ラウンドで2連勝し、Bグループ1位で通過を決めた日本は、スーパーラウンド初戦でAグループ2位の韓国と対戦する。なお、試合は現地時間18時30分(日本時間19時30分)に開始予定だったが、12時(同13時)開始に変更された。

 総当たりで行われた2年前の前回大会。日本は4戦目に韓国と対戦した。1-0とリードして迎えた9回裏。2死二塁から逆転サヨナラ弾を浴びて敗れた。2年前もコーチを務めた棚橋祐司コーチは「1分でいいから時間を戻してほしい気持ちだった。その瞬間に金メダルがなくなって、6連覇も途絶えた」と、当時の悔しさを思い返す。

 今大会から指揮を執る石井章夫監督は「韓国、チャイニーズ・タイペイを見据えて調整してきた。まずはスーパーラウンド初戦で我々の力が出せるか」と、この韓国戦を決勝進出のポイントに挙げる。予選ラウンドでは野手全員が出場し、「ゲームを通じて、成長してきている。チャレンジを恐れずにやっていきたい」と大一番に向けて意気込んだ。

 3日に行われたチャイニーズ・タイペイVS韓国の直接対決は、石井監督とコーチ陣、捕手陣が球場で視察。他の野手や投手陣はホテルに戻り、テレビ中継で戦況を見守った。試合は投手戦となり、1-1でタイブレークに突入。延長10回に台湾がサヨナラ勝ちしたが、どちらに転んでもおかしくない試合だった。石井監督は「一人ひとりのバッターに力があるし、迫力もある。しっかり地に足をつけてやりたい。韓国の場合は(出場選手が)プロなので、個々の能力の高さはある」と印象を話す。

2年前の韓国戦で先発した佐竹投手が闘志「同じ相手に負けていられない」

 投手陣を担当する杉浦正則コーチは「打者のパワーは日本の社会人選手よりはある。巧さは日本のバッターの方があるが、振る力は持っている。勝負をしにいって、自分のボールを投げられれば、ミスショットは多いかなと思う」と分析。「完璧にとらえられて、完璧に飛ばされる場合もあるかもしれないが、そういうのは断ち切っていって、最少失点で抑えてほしい」と、投手陣へ全力投球を期待した。

 元プロ選手の細山田武史捕手(トヨタ自動車)は韓国代表について、「体が大きいし、バットも迷いなく振れている。本当に海外のプロというイメージ」と話しながら、「日本の社会人のレベルより高いかなとは思うが、全力疾走やカバーリングなど細かい部分では日本の方がしっかりしている」と語った。前回大会の韓国戦に先発し、7回を4安打無失点に抑えた佐竹功年投手(トヨタ自動車)は「日の丸を背負ってきている。同じ相手に負けていられない」と闘志を燃やす。4日の練習ではシート打撃に登板。味方打線に「めちゃくちゃ振れている」と太鼓判を押した。

 いよいよリベンジの時が来た。棚橋コーチは「借りた分は返さないと。日本は前回より質のいいピッチャーがいる。日本はおそらく格下に見られている。もう1回、日本の社会人野球は強いんだぞというところを見せつける試合をしたい。まずは前半。どういった形で点を取れるか。競った時は精神力の勝負」と語気を強めた。佐藤旭主将(東芝)は「球場の特徴を把握して、土や風、太陽など、準備不足だけにならないようにしたい。みんな動きもいい。体もキレていると思う。チームのまとまりもいいし、活気がある練習ができた。ここからが本当の勝負」と気合十分だ。

 2年前を経験しているのは、棚橋コーチ、杉浦コーチ、佐竹、田嶋大樹投手(JR東日本)、渡邉貴美男内野手(JX-ENEOS)の5人だけだが、日の丸の重みやプライドはいつの時も変わらない。侍ジャパンの真価を発揮し、2年前の雪辱を果たす。

【了】

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