大谷翔平だけに頼らない戦い 井端監督が描くWBC連覇への青写真「楽な試合はない」

2026.1.5

3月に開催される「2026 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(WBC)で連覇を目指す野球日本代表「侍ジャパン」。2013年大会に選手として出場し、日の丸を背負う重圧と激闘を経験した井端弘和監督が、大会への思いと戦略を語った。

写真提供=Full-Count

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2013年には選手としてWBCに出場「意気込んで臨んだ」

 3月に開催される「2026 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(WBC)で連覇を目指す野球日本代表「侍ジャパン」。2013年大会に選手として出場し、日の丸を背負う重圧と激闘を経験した井端弘和監督が、大会への思いと戦略を語った。

 現役時代の2001年から日本代表での経験を積み重ねてきた井端監督にとってWBCは特別な大会の一つだ。「(2013年の第3回大会は)37、38歳の時ですかね。もう一度チャンスが回ってきたというところでは、選手としては集大成だと思って意気込んで臨みました」。ベスト4に終わったが、2013年大会で死闘を演じた経験は、指揮官の礎となっている。

監督として臨むWBC「あとはもう選手を信じてやるだけ」

 監督として臨む2026年は、選手時代とは全く異なる。「勝つか負けるかの2択しかないので、勝つというところでは、どれだけ最善を尽くせるか、どれだけ選手を信じられるか、というところだと思います。あとはもう選手を信じてやるだけです」と言い切った。

 これまでの強化試合を通じて、収穫と課題も見えてきた。「どの選手も日本代表に興味を持ってくれている。特に、WBCに向けて、というところでは、選手の熱量も上がっているのは確かだと思います」。ただ、今オフには代表経験を持つ3選手が新たにメジャー移籍を決めた。現時点では、他のメジャー選手を含め、WBC出場についてあらゆる可能性を考慮する必要があるなど、チーム作りの難しさは否めない。

 一方で、投手陣の起用については明確なプランを掲げる。「ピッチャーも、春の状態でいったら、仕上がり的にはベストではないとは思うんです。長いイニングとは全く考えていないので、ショートイニングでもいいから、きっちり投げてもらえればいいかなと思っています」。短いイニングで継投する戦略で、春先のコンディションに対応する構想だ。


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野球少年少女に送るメッセージ「緊迫感も含めて味わって」

 今大会は各チームでメジャーの主力選手が続々と参加表明している。「(これまで)表明と言っても、実際は(メンバー発表時には)変わっていることがほとんどだった。ただ、これだけ早い段階で表明するのは、WBCの注目度がより高まっているのかなと思います」。米国や中南米の強豪に加え、韓国、チャイニーズ・タイペイといったアジア勢も侮れない存在となりそうだ。

 2023年大会での優勝は、日本で大きな野球旋風を巻き起こした。今大会も多くの野球少年少女が侍ジャパンの勇姿に目を奪われるだろう。井端監督は「日本トップの選手たちなので、そのトップの技術だったり力だったり、また内面の精神状態だったりというところを見ていただければいいかなと思います」とメッセージを送ると同時に、WBCならではの独特の雰囲気についても触れる。

「当然楽な試合は一つもないので、その緊迫感も含めて味わってもらいたいですね」

頼れる大谷翔平の存在「成績も含めて引っ張ってくれる」

 WBC本番へ向けて最大の“追い風”となったのが、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が参加表明したことだ。「非常にありがたいです。日本だけではなく、世界最高峰の選手なので、チームの一員として加わってくれることはすごくありがたいなと思います」。本人から直接連絡を受け、ほっとしたと明かす。

「日本のチームを、成績も含めて引っ張ってくれる存在かなと思っています」と話すが、大谷選手だけに頼るつもりはない。「中心というか軸になってくる選手ですけど、それ以外にもいい選手はいますので。そういった選手たちが、どんどん出てくれればいいなと思っています」と、代表選手それぞれの奮起を促し、総合力で世界の頂点を目指す。

 WBCはもちろんだが、指揮官は終了後のプロ野球開幕も見据えている。

「プロ野球も開幕しますし、いい結果を出して、その後の野球界を盛り上げられたらいいなと思います」

 日本球界の威信をかけた“WBCイヤー”が、いよいよ始まった。

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