侍ジャパンは「憧れられる存在で」 金子ヘッド&梵コーチの思い…「最後は一番上に」
野球日本代表「侍ジャパン」は来年3月に開催される「2026 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(WBC)で2連覇を目指す。井端弘和監督の下、チームをまとめる金子誠ヘッドコーチと梵英心内野守備・走塁コーチが、世界一連覇への思いを語った。
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2026年3月5日に開幕するWBC、井端監督の下で目指す2連覇
野球日本代表「侍ジャパン」は来年3月に開催される「2026 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(WBC)で2連覇を目指す。井端弘和監督の下、チームをまとめる金子誠ヘッドコーチと梵英心内野守備・走塁コーチが、世界一連覇への思いを語った。
日本の強みについて、金子コーチは明確な持論を展開する。「ピッチャーの国だと思うんですよ、世界的にも。守りも含めて。技術の高い国なので(攻撃と)うまく融合させないといけない」。投手力を軸に、攻守のバランスを取ることが勝利への鍵だと強調した。
梵コーチも同じ視点から日本の戦い方を分析する。「ピッチャーから守備の形がしっかりできている。失点する確率を低くできれば、勝てる要素は増えてくる。そこは大事にしたい」。投手と守備が一体となったディフェンス力こそ、世界で勝ち抜く土台になると語った。

金子コーチ、井端監督の采配スタイルに寄せる信頼
井端監督の采配について、就任した2023年10月から間近で見ている金子コーチは「いろいろなことを我慢している」と語る。「出ている選手の状態をよく見ていて、『いや待てよ、こういう可能性の方が高いよな』と、1球1球考えながら、すごく我慢しながら、毎試合やっていますね」と明かす。戦況、選手のコンディションを見極め、最善のタイミングを待つ姿勢に信頼を寄せる。
梵コーチも指揮官の観察眼の高さに一目置いている。「練習を見ていると、いろいろな選手に声を掛けている。そこで状態を把握していますね」。練習から選手一人一人に目を配り、コミュニケーションを取る姿勢がチーム作りの基盤になっているという。
井端監督の視野の広さに驚かされることもある。金子コーチは笑いながらこう明かした。「『あそこはこうしたらどう?』と言われて、『そこが見えているんだ!?』と思う時はありますね」。細部まで目が行き届く監督の采配が、チームを支えている。
侍戦士は「子どもたちに憧れられる存在でいて」
WBC開幕まであと約2か月半。金子コーチは大会に向けた準備の重要性を強調した。「初戦から難しい相手なので、おろそかにすると相当影響する。選手たちが大会でいいパフォーマンスを発揮できる準備という意味で、プレッシャーはありますね。合宿が始まったら『やっておけばよかった……』ということがないように」。今大会から採用されるピッチクロックなど、新ルールの確認や対応策を徹底していく構えだ。
2023年の第5回大会優勝で野球人気の裾野は広がった。金子コーチは「『憧れるのは……』という名言がありますが、僕もそうだったように、まずは何かに憧れるから頑張れるわけであって、子どもたちに憧れられる存在でいてほしいですね」と、侍戦士たちに期待を寄せる。梵コーチも「ワールドシリーズを興奮しながらテレビで見ていたという方もいたので、ああいう試合をしたい。勝ち切る試合を多く見てもらって、最後は一番上に立っていたいですね」。観る者が手に汗握る熱戦を繰り広げ、頂点を目指す。

大谷翔平の参戦表明で「僕らもプレッシャーが掛かる」
ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が参戦を表明したことは、チームに大きな刺激を与えた。金子コーチは「世界一の、唯一無二の人間がいるということで、逆に僕らもプレッシャーが掛かりますけどね。(北海道)日本ハム時代に一緒にやっていた、ちょっと可愛らしい大谷翔平とはまた違うので(笑)」と笑顔を見せながら、言葉を続ける。
「中心になるであろう選手がいち早く表明してくれたことで、『さあ、ここから』というスイッチの一つが入ったことは間違いないと思います」
世界一連覇へ、最強の侍ジャパンの挑戦が始まる。
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