井端監督らが約100人の小学生を熱血指導 「NXグループ×侍ジャパン野球教室」開催
晴れやかな空に、野球を楽しむ子どもたちの笑い声が響いた。野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督、金子誠ヘッドコーチ、梵英心内野守備・走塁コーチが7日、埼玉県さいたま市内にあるNIPPON EXPRESS浦和ボールパークで行われた「NXグループ×侍ジャパン野球教室」に参加した。日本通運野球部の澤村幸明監督やコーチ、選手たちとともに小学生約100人を指導し、会場は子どもたちの活気で満ち溢れた。
写真提供=Full-Count
井端監督が金子ヘッド、梵コーチらと恒例の野球室に参加
晴れやかな空に、野球を楽しむ子どもたちの笑い声が響いた。野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督、金子誠ヘッドコーチ、梵英心内野守備・走塁コーチが7日、埼玉県さいたま市内にあるNIPPON EXPRESS浦和ボールパークで行われた「NXグループ×侍ジャパン野球教室」に参加した。日本通運野球部の澤村幸明監督やコーチ、選手たちとともに小学生約100人を指導し、会場は子どもたちの活気で満ち溢れた。
「野球をやっている子、そして特にやっていない子。『明日からやりたい』と言わせて帰ってもらいたいと思っています。そして、やっている子はさらに楽しんでもらえるように一生懸命に教えます」
侍ジャパンのユニホーム姿で登場した井端監督による挨拶で、恒例の野球教室はスタートした。参加者は複数のグループに分かれて「守備」「バッティング」「キャッチボール」などを順番に体験。それぞれのエリアで3人のコーチが熱心に指導にあたった。
日本野球界を代表する名手たちが熱血指導…子どもたちと笑顔の交流
現役時代に6年連続を含む7度の「ゴールデン・グラブ賞」を受賞した井端監督はグラブをはめて、捕球で大切な足の運び方など身振り手振りを交えて丁寧に教えていた。また、自らバットを持ってノックをする場面もあり、「もっと速い球いくぞ!」などと声をかけながら交流した。技術面だけでなく、参加者のグラブを手に取って型について話をしたり、笑顔でハイタッチを交わしたりと、子どもたちの思い出に残るような温かい触れ合いも忘れなかった。
バッティングエリアを担当したNPB通算1627安打の金子コーチは、細かい技術というよりは、遠くへ飛ばす意識など「打撃の醍醐味」を求めた。積極的にコミュニケーションを取り、緊張気味の子どものスイングには「ちょっと力んだね」と優しく伝え、いい打球には「パワーあるね」と褒めるなど、金子コーチ自身も楽しんでいる姿が印象的だった。
俊足巧打のユーティリティプレーヤーとして活躍した梵コーチは、主にキャッチボールエリアを担当。正確なスローイングに繋がるボールの握り方や、肘の使い方などを伝授した。軽妙なトークですぐに心をつかみ、子どもたちが自ら質問するシーンも多く見られた。

じゃんけん大会で大盛り上がり…保護者や指導者も大盛り上がり
イベントの最後には質問コーナーとじゃんけん大会を実施した。サイン入りグッズなどをプレゼントするじゃんけん大会では、子どもたちだけでなく保護者や指導者らも参加して大きな盛り上がりを見せた。会場全体が一体となって楽しむ光景は、野球の持つ力を改めて再認識させるものだった。
野球教室を振り返り、井端監督は「全員が野球をやっているわけではなく、初めてという子もいたので、その子たちにも野球の楽しさを伝えられて良かった」と笑みを浮かべた。指導に込めた思いについては「みんな野球選手になりたいと言っていたが、最終目標はそこであって、(まずは)身近な目標を立てながらやっていけば上達も早くなると思う」とアドバイスを送った。
さらに金子コーチは“未来の侍戦士”たちへメッセージを送った。「侍ジャパンへ入るという目標を達成するには、まずは野球を続けることが大前提だし、プロの世界に入らないと難しい。目標があるのであれば中間の目標を立てることが大事。その中でうまくいかなかったことは一つ一つクリアして課題を克服していくこと。夢への途中でそれぞれ目標を立てて、そこに向かって自分のできることをやっていってほしい」と伝えた。
梵コーチも「これから夢や目標を作っていく段階であると思うから、まずはその目標を目指すことはもちろん大切。野球を通じて良い仲間をたくさん作ってもらって、その仲間と切磋琢磨して野球選手を目指してほしいという思いです」と、絆の大切さを強調した。
野球教室が持つ意義「底辺から少しでも底上げしていきたい」
イベントを通じて、井端監督は野球界全体の未来にも言及した。「野球をやってほしいとは思います。でも今後、いろいろな選択がでてくると思うので、やると決めたことを最後までやり通してほしい。最後まで投げ出さずに貫き通してほしい」と、人生において大切な姿勢を説くと同時に、野球人口の減少という課題にも向き合った。
「減っているというのは分かっています。そういうところで、底辺から少しでも底上げしていかないといけないのかなというのは感じています。代表監督という立場は関係なく、野球に携わってきた人間として、今後もやっていかないといけない部分かなとは思っています」
トップチームを率いる指揮官でありながら、視線は常に足元、そして未来を見据えている。「地道な活動だと思いますけど、今後も続けていけたらいいなと思います。こういった活動がいつか、代表の強化にも最終的には繋がっていく」。野球教室を通じた子どもたちとの触れ合いという“種まき”こそが、最強の侍たちを育む土壌になると信じている。
3月には2026 WORLD BASEBALL CLASSIC™が開幕する。「いい結果を出して野球界を盛り上げたい」。子どもたちの輝く眼差しを見た指揮官は、大舞台での躍進を誓った。大会連覇しか見えていない。
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