清宮幸太郎「自信があった」2点三塁打で侍ジャパン初打点 イチロー氏の“檄”に奮起
井端弘和監督が率いる野球日本代表「侍ジャパン」は23日、「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」スーパーラウンドのチャイニーズ・タイペイ戦で9-6と逃げ切り勝ちした。清宮幸太郎内野手(北海道日本ハム)がダメ押し2点三塁打を放ち、スーパーラウンド首位での決勝進出に貢献した。
写真提供=Getty Images
5回に右中間フェンス直撃の2点三塁打「とにかくヒットになってくれ」
井端弘和監督が率いる野球日本代表「侍ジャパン」は23日、「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」スーパーラウンドのチャイニーズ・タイペイ戦で9-6と逃げ切り勝ちした。清宮幸太郎内野手(北海道日本ハム)がダメ押し2点三塁打を放ち、スーパーラウンド首位での決勝進出に貢献した。
祈るような気持ちだった。清宮選手は右中間へ伸びていく打球を見つめ、一塁へ全力で駆け出した。右中間フェンスに直撃する2点三塁打。三塁ベースで胸の「JAPAN」をつかみ、白い歯をこぼした。
「そんなに感触は良くなかった。(打球の)上がり方も。なんとかスタンドに入るか、フェンスに当たるか。とにかくヒットになってくれ、と思って走っていました。みんなが喜んでくれたので。ベンチに帰ってからも、みんなが声をかけてくれたので、それがうれしかったです」
暴投でリードを2点に広げた5回2死二、三塁。フルカウントから元埼玉西武のクォ・ジュンリン投手が投じた内角149キロ直球を振り抜いた。追加招集で初のトップチーム入りした清宮選手にとって、今大会4試合15打席目で待望の初打点だ。
「来たぞ、来たぞ、とワクワクした気持ちで楽しんで打席に入りました。ジャパンで打つのは一味違うと思いました。これまでいいパフォーマンスができていなかったので。でも、打撃練習からいい感じになっていたので自信はありました」
オープニングラウンドでは打率.182、イチロー氏から辛口エール「牽制は捕れよ」
思うようにいかない試合が続いた。15日のオープニングラウンド・韓国戦では2打席凡退で迎えた5回2死一、二塁のチャンスで途中交代。代打で送られたのは、同じ左打者の佐野恵太外野手(横浜DeNA)だった。3試合ぶりに先発復帰した18日のドミニカ共和国戦では、守備で井上温大投手(読売)の一塁牽制を後逸した。オープニングラウンドでは11打数2安打の打率.182。本塁打、打点はなかった。
この日は3試合ぶりの先発復帰。試合前には、野球eスポーツ世界一決定戦「ヒューガン WBSC eプレミア12 2024」決勝戦のスペシャルゲストとして東京ドームに登場したイチロー氏(シアトル・マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)と交流。「牽制は捕れよ」と辛口エールを送られた。
「そんなところまで見てくれるんだと。うれしかったです。イチローさんのパワーはありました」
肝心のバットできっちり結果を出し、三塁に就いた守備でも9回2死で無難にゴロをさばいた。侍ジャパンは今大会無傷の8連勝。国際大会での連勝を「27」に伸ばした。
無傷の8連勝で24日の決勝戦へ「この勢いのまま明日も圧倒したいと思います」
第1試合で米国がベネズエラに勝利し、侍ジャパンとチャイニーズ・タイペイは試合前に決勝進出が決まった。24日の決勝戦は今年最後の試合となる。
「明日はこの1か月、(侍ジャパンで)やってきた集大成だと思う。全て出し切って、勝てればと思います。今日まで本当にいい流れで試合運びができているので、この勢いのまま明日も圧倒したいと思います」
復活したスラッガーが侍ジャパンの大会2連覇に貢献する。
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