侍ジャパンがドミニカ共和国に大勝 大会2連覇へ一歩前進「いい状態で来ている」
野球日本代表「侍ジャパン」は18日、台湾・台北市での「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」オープニングラウンド・グループBのドミニカ共和国戦に11-3で大勝した。前日17日の勝利を受け、すでにグループB1位でのスーパーラウンド進出を決めていたが、オープニングラウンドを5戦全勝でフィニッシュし、国際大会での連勝も「24」に伸ばした。
写真提供=Getty Images
一時は逆転を許すも、今大会最多の14安打11得点で勝利掴む
野球日本代表「侍ジャパン」は18日、台湾・台北市での「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」オープニングラウンド・グループBのドミニカ共和国戦に11-3で大勝した。前日17日の勝利を受け、すでにグループB1位でのスーパーラウンド進出を決めていたが、オープニングラウンドを5戦全勝でフィニッシュし、国際大会での連勝も「24」に伸ばした。
立ち上がりは、少々不安をのぞかせた。侍ジャパンは初回に押し出し四球で先制するも、先発の戸郷翔征投手(読売)はその裏、先頭打者に二塁内野安打を許し、ボークで二塁へ進塁されると、2023年に北海道日本ハムに在籍していたアレン・ハンソン外野手にフォークを拾われ、右翼線への同点二塁打とされた。2回には2死二塁の場面で再びフォークを適時二塁打とされ、相手にリードを許した。
中7日で登板した戸郷は4回2失点、指揮官「次に期待しています」
しかし、読売で自身初の開幕投手を務めた今季、12勝を挙げて2度目の最多奪三振のタイトルも獲得した戸郷投手は、やられっぱなしでは終わらない。3回も先頭のハンソン選手に2打席連続の二塁打を浴びたが、同じく元北海道日本ハムのアリスメンディ・アルカンタラ外野手を、本来の切れを取り戻したフォークで空振り三振に仕留め、後続も断った。4回はストレート、フォーク、スライダーを万遍なく駆使し、3者凡退。4回を投げて5安打6奪三振2失点で終えた。
戸郷投手は今月10日の「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024 日本vsチェコ」にリリーフで登板し、2イニングを投げて以来、中7日。井端弘和監督は「間隔が空いて難しい登板だったと思うが、3回くらいからボールが走り出し、本来の投球になった」と評し、「次に期待しています」と言葉に力を込めた。
打線を大幅に入れ替え、これで登録全選手が試合に出場
一方、打線は村林一輝内野手(東北楽天)が「1番・二塁」、五十幡亮汰外野手(北海道日本ハム)が「9番・中堅」で今大会初スタメン。清宮幸太郎内野手(北海道日本ハム)も「2番・一塁」で3試合ぶりに先発した。代わりに、連日奮闘の牧秀悟内野手(横浜DeNA)、前日のキューバ戦で右腕に死球を受けた辰己涼介外野手(東北楽天)は欠場し、休養を取った。
侍ジャパンは1点ビハインドの3回に同点とすると、5回には栗原陵矢内野手(福岡ソフトバンク)、坂倉将吾捕手(広島東洋)の連続適時打などで3得点。9回には5安打2四球と畳みかけて5点を奪った。古賀悠斗捕手(埼玉西武)は5回からマスクを被り、今大会初出場。打っても1安打1四球1打点と活躍した。
井端監督が「少しオーダーを変えて(これまで)出ていなかった選手を使った中で、ある程度ヒットも出た。いい状態で来ているのではないかと思います」と笑みを浮かべた通り、今大会最多の14安打11得点をマークした上、スーパーラウンドへ向けた準備という意味でも収穫があった。
スーパーラウンドではベネズエラ、米国、チャイニーズ・タイペイと対戦
ただし、指揮官は「少しミスが目立ちましたので、その辺はしっかり修正してやっていかなくては」と手綱を締めることも忘れない。1点ビハインドの3回、2死満塁で佐藤都志也捕手(千葉ロッテ)が左前適時打を放った際、一塁走者の紅林弘太郎内野手(オリックス)が三塁を狙ってタッチアウト。これが二塁走者の栗原選手がホームインするより一瞬早かったため、勝ち越せるはずが同点止まりとなった。
21日から東京ドームで行われるスーパーラウンドでは、グループA1位のベネズエラ、同2位の米国、グループB2位のチャイニーズ・タイペイと総当たりで戦い、上位2チームが決勝に進出する。「日本らしくつないで点を取り、投手が踏ん張って勝つゲームを、あと4試合やっていけたらいいですね」とうなずいた井端監督の脳裏には、連覇へのシナリオがしっかり描かれている。
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