侍ジャパンがチャイニーズ・タイペイ戦を制して開幕3連勝 スーパーラウンド進出へ王手

2024.11.17

完全アウェーの戦いを制した。野球日本代表「侍ジャパン」は16日、台湾・台北市での「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」オープニングラウンド・グループBのチャイニーズ・タイペイ戦に3-1で勝利した。打線が前半に小刻みに得点し、6回途中を無失点投球とした先発・才木浩人投手(阪神)ら投手陣がリードを守り切った。これで開幕3連勝とし、21日から東京ドームで始まるスーパーラウンド進出に大きく前進した。

写真提供=Getty Images

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チャイニーズ・タイペイへの熱烈応援に圧倒 指揮官「なかなか思うように…」

 完全アウェーの戦いを制した。野球日本代表「侍ジャパン」は16日、台湾・台北市での「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」オープニングラウンド・グループBのチャイニーズ・タイペイ戦に3-1で勝利した。打線が前半に小刻みに得点し、6回途中を無失点投球とした先発・才木浩人投手(阪神)ら投手陣がリードを守り切った。これで開幕3連勝とし、21日から東京ドームで始まるスーパーラウンド進出に大きく前進した。

 9回、守護神・大勢(読売)が3者凡退でピシャリと締め、開幕3連勝を決めた。4人の継投で最少失点にとどめ、チャイニーズ・タイペイの反撃を許さず。試合後の井端弘和監督はまず、「勝ててよかったと思います。投手陣が非常によく頑張ってくれたと思います」と口にした。

 完全アウェーの状況は想像以上だった。台北ドームに鳴り響く敵地の応援は圧巻。「台湾の応援がものすごかったので、なかなか思うように試合運びができなかったですけど、選手がよく頑張ってくれたと思います」と、指揮官はしみじみと話した。

初回に桑原が気迫のヘッドスライディングで先制点

 打線は前半に3点を奪った。初回は相手失策と四球などで1死一、三塁としたところで、4番・森下翔太外野手(阪神)が右翼へ犠飛を放った。浅めの飛球で本塁はクロスプレーとなったが、三塁走者の“ガッツマン”桑原将志外野手(横浜DeNA)が気迫のヘッドスライディングで相手捕手のタッチをかわして生還。異様なムードの中、無安打での先制に成功した。

 3回は2死三塁で3番・辰己涼介外野手(東北楽天)が左翼フェンス直撃の適時二塁打を放って2点目。これが、この日のチーム初安打で、辰己選手にとっても今大会12打席目にして飛び出した初安打がタイムリーとなった。4回は今大会初スタメンの源田壮亮内野手(埼玉西武)が右翼スタンドに飛び込むソロアーチ。チームをまとめる31歳の代表初アーチに、日本ベンチは大いに活気づいた。

 辰己選手については井端監督も「状態はそこまで悪くなかったので、1本出れば変わると思っていた。最後もいいバッティング(5打席目の中飛)をしてくれましたので、どんどん調子を上げてくれればいいなと思います」とうれしそう。スタメン起用が見事に当たった源田選手に関しても「ずっと状態が良かったので、いいところでホームランを打ってくれました」と喜んだ。


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投手陣が4人の継投で1失点、先発の才木は6回途中無失点と力投

 
 打線は5回以降、得点圏に走者を置きながらも無得点に終わった。6回は無死一、二塁、8回は無死二塁、9回も2死三塁と攻めながら追加点を奪えず。試合の流れがチャイニーズ・タイペイに転んでも不思議ではなかったが、ここで見事に踏ん張ったのが投手陣だ。

 先発の才木投手は重圧を物ともせず、5回2/3を3安打無失点。三塁を踏ませない力投を見せた。6回2死一、二塁でマウンドを継いだ2番手の左腕・鈴木昭汰投手(千葉ロッテ)も外角ツーシームで遊ゴロに打ち取り、火消しに成功した。「(鈴木投手は)難しい場面だったですけど、落ち着いていたんで、良かったと思います」と指揮官も満足そうに振り返った。

 3番手・北山亘基投手(北海道日本ハム)はマウンドに上がった7回に1発を浴びて2点差に迫られたが、8回は打者3人で抑えて流れを渡さなかった。そして、大勢投手の万全投球で逃げ切り勝ち。まさにチームが結束、一丸となって完全アウェーを攻略した。

17日のキューバ戦に勝利すればスーパーラウンド進出が決定

 チャイニーズ・タイペイとの“全勝対決”を制してグループBの単独首位に立った侍ジャパンは、これで国際大会22連勝。17日のキューバ戦に勝てば2位以内が確定し、スーパーラウンド進出が決まる。メキシコが舞台となったグループAからは、1位のベネズエラ、2位の米国のスーパーラウンド進出が決まっている。

「なかなか選手も疲れてきていますんで、(試合を)思うように運べないかもしれないですけど、そこは全員の力で何とか乗り越えたいと思います」と井端監督。無傷の4連勝でスーパーラウンド進出の切符を手にし、大会2連覇へ大きく一歩前進したい。

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